ネド・ブロック
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ネド・ブロック。2008年に台湾で開催された意識研究の学会(ASSC12)にて撮影。

ネド・ブロック(Ned Block、1942年 - )は心の哲学を専門とする哲学者である。意識および認知科学に関して重要な寄与を行っている。ハーヴァード大学にてPh.D.を取得、ヒラリー・パトナムの弟子にあたる。長年にわたってマサチューセッツ工科大学 (MIT)で教鞭をとり、現在はニューヨーク大学 (NYU)で教えている。
経歴

ブロックは、「心理学主義と行動科学主義」( ⇒Psychologism and Behaviourism)と題された1981年の論文で知性テストとしてのチューリング・テストに対してブロックヘッドとよばれる反論を提示したことで知られている。また、ブロックは人間とおなじ機能状態を有するシステムだからといって、それに意識があるとは必ずしもいえない、として機能主義をも批判している。ブロックは、最近の研究で意識に関して現象意識(phenomenal consciousness)とアクセス意識(access consciousness)を区別した。前者は主観的経験と感覚を、後者は認知システムが推論・発話・高レベルの行動形成を行う際に、システム上の広い範囲で利用可能な情報のことを、それぞれ指す。人間においてアクセス意識と現象意識は必ずしも重なるとは限らないとブロックは主張している。


ブロックはチューリング・テストによってコンピュータープログラムの人間らしさを競うローブナー賞の審査員をつとめている。2013年ジャン・ニコ賞受賞。

発達心理学者スーザン・ケアリー(Susan Carey)と結婚している。
職歴
哲学及び心理学教授
ニューヨーク大学 (NYU) 1996 - 現在

哲学プログラム主任マサチューセッツ工科大学 (MIT) - ?- 1996年

米国芸術科学アカデミー(American Academy of Arts and Sciences)フェロー

グッゲンハイム・フェロー

言語情報学研究所シニア・フェロー

スローン財団フェロー

American Council of Learned Societiesのフェローシップ受け入れ人

米国科学財団のフェローシップ受け入れ人

哲学心理学学会元会長

MIT出版の認知科学評議会元主任

国際意識科学会(Association for the Scientific Study of Consciousness)元会長

The Nature of Consciousness: Philosophical Debates (MIT Press, 1997)共同編集人

関連項目

ブロックヘッド

外部リンク

オフィシャルページ

意識についてのWikibookで読めるブロックの議論

(ビデオ)Closer to Truth: Ned Block - Closer to Truthでのインタビュー動画。12のトピックでインタビューを行っている。










心の哲学のトピックス
概念

- 意識志向性 - 現象的意識 - クオリア - アウェアネス - 意識の神経相関) - 心身問題 - 説明のギャップ - 意識のハード・プロブレム - 私はなぜ私なのか - 付随性 - タイプとトークンの区別 - 因果的閉包性 - 自由意志 - カルテジアン劇場 - 我思う、ゆえに我あり - カテゴリー錯誤 - 心のモジュール性 - 心の理論
一元論


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