ネコヤナギ(猫柳[8]、学名: Salix gracilistyla)は、ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木。山間部の渓流から町中の小川まで、広く川辺に自生する、ヤナギの1種である。 和名ネコヤナギの由来は、やわらかい銀白色の毛に覆われた花穂がネコの尻尾を思わせることから、この名がある[9][10][8]。別名でカワヤナギ、エノコロヤナギともよばれる[8]。地方によって呼称が異なり、「ネコネコ」「ネコジャラシ」「ネコノマクラ」「ニャンコノキ」といったネコと結びついた呼称や、「イヌコロ」「エノコロ」「インコロ」「イノコロヤナギ」といったイヌと結びついた呼称が知られるほか、東北では「ベコ」「ベコベコ」「ベコヤナギ」といったウシと結びついた呼称が見られる[11]。 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布する[9]。山野の河川の水辺で見られ[9]、庭などにも植えられている[8]。他のヤナギ類の開花よりも一足早く花を咲かせることから、春の訪れを告げる植物ともみなされている。暖かく湿潤な環境を好む。他のヤナギ類よりも水際に生育し、株元は水に浸かるところに育つ。 落葉広葉樹の低木[8]。樹高は1 - 3メートル (m) になる[8]。枝が立ち上がるものと、横に枝が伸びるものがあり[9]、樹形は立つものと這うものがある[12]。根元からも枝を出し、水に浸ったところからは根を下ろして株が増える。樹皮は暗灰色で、皮目が散在する[12]。一年枝は褐色や緑褐色で毛が多く、小枝は折れにくい[12]。 花期は3 - 4月[9]。
名称
分布・生育地
特徴
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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