ニョロニョロ
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Hattifatteners
ムーミンのキャラクター
フィンランドナーンタリにあるテーマパーク「ムーミンワールド」でのニョロニョロの展示
初登場小さなトロールと大きな洪水
作者トーベ・ヤンソン
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キャラクターとしてのニョロニョロとは、児童文学作家トーベ・ヤンソンの作品であるムーミン・シリーズとコミック・ストリップに登場するキャラクターの一つで、その日本語版における名称[注釈 1]スウェーデン語では "hattifnatt"、フィンランド語では "hattivatti" という(※『名称』節で詳説する)。

群れを成して山野を動き回る、真っ白なきのこのようにも見える物言わぬ正体不明の小さな生き物で、ムーミントロール達が暮らす世界のあちこちに存在する。目次

1 名称

2 生物的特徴

3 存在感

4 脚注

4.1 注釈

4.2 出典


5 参考文献

6 関連項目

7 外部リンク

名称

初出の時点で名前は無かった。常に群れを成しているため、多くの言語では、通例、複数形で呼ばれる。ただし、日本語は単数・複数の使い分けをあまりしないため、群れていようが基本的に複数表現はせず、ニョロニョロという存在を指す場合に複数表現をする。

スウェーデン語名(原著での名前) - 単数形:hattifnatt(日本語音写例:ハティフナット)、複数形:hattifnattar(日本語音写例:ハティフナッター)

フィンランド語名 - 単数形:hattivatti(日本語音写例:ハッティーヴァッティ)、複数形:hattivatit(日本語音写例:ハッティーヴァティット)

英語名 - 単数形:Hattifattener(日本語音写例:ハティファッター)、複数形:Hattifatteners(日本語音写例:ハティファッターズ)

日本語名 - 単数表現:ニョロニョロ (Nyoronyoro)[1]、複数表現:ニョロニョロたち (Nyoronyoro-tachi)。
日本語のオノマトペで「細長いものが体をくねらせながら進み動くさま」を擬態語で「にょろにょろ」という[2]
生物的特徴 ニョロニョロ
(頭部のクローズアップ) シロソウメンタケ

全身が白く、先端が丸くなった円柱状で、上のほうに2つの丸い眼をもつ。しかしそれ以外の口や鼻などの感覚器は見られない。眼の下の高さから側部に並んで4?5本の短い触手を具える。足元は真菌類のそれのように菌糸が根を張るように地面を捕まえている。背丈は大きくても、ムーミントロール達の半分ぐらいの高さである。眼の色は、環境によって変化する。

耳も聴こえず、話すこともできないが、テレパシーで会話する。地面の軽微な震えを感じ取ることができる。大きな群れで活動し、常に奇数の個体でボートに乗る。毎年時期になると特定の島に集合する[3]。天候に敏感。によって帯電し、近づくものを感電させる。気圧計を大切にしている。白い種を蒔くことによって生まれてくる。夏至祭の前の晩にその種を蒔くとニョロニョロたちが地面から生えてくる。
存在感

キャラクターとしての存在感は大きく、トーベ・ヤンソンに独特の世界観を形成しているものの一つと言ってよい。商品展開などでもニョロニョロ達は単独で成立し得る強さがあり、そのような商品が数多く発売されてきた[1]。また、作品とともにこのキャラクターに親しんできた人は多く、「ニョロニョロに似た何か」が話題に挙がることも珍しくない。例えば、2010年代の北海道伊達市大滝区(旧・有珠郡大滝村)では、凍て付く冬の洞窟内に生まれた無数の氷筍がニョロニョロにそっくりだということで、"ニョロニョロを見る"観光ツアー「神秘の洞窟氷筍探訪」を企画するなどして地域おこしに活かしている[4]。また、きのこに詳しい人々の間では、ハラタケ目のシロソウメンタケ(白素麺茸、Clavaria fragilis)がニョロニョロによく似ていることが知られているが、2018年()10月、その写真がTwitterで取り上げられると面白いネタとして「やっぱりニョロニョロの正体はキノコだった」などと話題になり、ツイートは1万2000件以上拡散された[5]
脚注
注釈^ ムーミンに関する最初の書籍である『小さなトロールと大きな洪水』(1945年)の中にすでに登場している。該当書籍の翻訳書は1992年に講談社よりムーミン童話全集別巻として出版されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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