ニホンカモシカ
ニホンカモシカ Capricornis crispus
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ニホンカモシカ (Capricornis crispus) は、ウシ科カモシカ属に分類される偶蹄類。単にカモシカとも呼ばれる[4][7]。また、地方により「バカジシ」「オドリジシ」「ニクバカ」「アホ」などという呼び名がある。この呼び名はカモシカが好奇心が強く、人などをじっと動かず見つめている為に捕まえやすいという所から来ている。 本州では東北地方から中部地方にかけて分布し、京都府北部、鈴鹿山脈・紀伊半島などに隔離分布する[6]。九州では大分県・熊本県・宮崎県に分布する[7]。 頭胴長(体長)105 - 112センチメートル[5]。尾長6 - 7センチメートル[5]。肩高68 - 75センチメートル[5][4]。体重30 - 45キログラム[7][3][4]。全身の毛衣は白や灰色・灰褐色[4]。毛衣は個体変異や地域変異が大きい[5][4]。 頭骨の額は隆起する[5]。角長8 - 15センチメートル[5]。角は円錐形[4][6]。角はやや後方へ湾曲し、基部に節がある[5]。耳長9 - 11センチメートル[5]。耳介は幅広く、やや短いため直立しても耳介の先端と角の先端が同程度の高さにある[5]。眼窩はやや小型で、涙骨の窪みは前頭骨に達しない[6]。第2前臼歯前端から第3臼歯後端までの最大長(臼歯列長)が左右の臼歯の間の幅よりも長い[5]。四肢は短い[5]。眼下腺が何らかの理由で肥大化すると眼球と同程度に膨らみ、四ツ目に見えることがある[8]。 タイワンカモシカ 低山地から亜高山帯にかけてのブナ、ミズナラなどからなる落葉広葉樹林や混交林などに生息する[4]。以前は高山に生息すると考えられていたが、生息数の増加に伴い低地にも出没するようになり、下北半島では海岸線付近でみられることもある[6]。季節的な移動は行わない[4][6]。10 - 50ヘクタールの縄張りを形成して生活し、地域や環境により変異があるがオスの方が広い縄張りを形成する傾向がある[4]。眼下腺を木の枝などに擦り付け縄張りを主張する(マーキング)[4]。縄張りは異性間では重複するが同性間では重複せず、同性が縄張りに侵入すると角を突き合わせて争ったり追い出す[6]。単独で生活し、4頭以上の群れを形成することはまれ[4][6]。木の根元・斜面の岩棚・切り株の上などで休む[6]。
分布
形態
分類
生態