113Nh周期表
外見
不明
一般特性
名称, 記号, 番号ニホニウム, Nh, 113
分類卑金属
族, 周期, ブロック13, 7, P
原子量[286]?
電子配置[Rn] 5f14 6d10 7s2 7p1
電子殻2, 8, 18, 32, 32, 18, 3(画像)
物理特性
相固体
融点400 (推定) °C
沸点1100 (推定) °C
原子特性
共有結合半径136 pm
その他
CAS登録番号54084-70-7
主な同位体
詳細はニホニウムの同位体を参照
ニホニウム(英: nihonium)は、原子番号113の元素。元素記号は Nh。超ウラン元素では比較的長寿命とされ、278Nhの平均寿命は2ミリ秒であることがわかっている[1]。
これは日本人のグループ、森田グループが発見した元素である。新元素を発見、また命名したのは日本であり、アジア初となる[2]。2024年(令和6年)現在、周期表に正式追加された最新の元素の1つである。正式名称が決まるまではウンウントリウムと呼ばれていた。 発見国である日本国(にほんこく)にちなんだ名称である。 2016年(平成28年)11月に正式名称が決定するまでは、暫定的に IUPAC の系統的命名法に則りウンウントリウム(記号Uut)[3][注 1]と呼ばれていた。発表前はジャポニウム(英: japonium)あるいはジャパニウム (英: japanium)と予想されていた(#元素名の候補を参照)。 周期表で第13族元素に属し、タリウムの下に位置するため「エカタリウム」と呼ばれることもある。 2003年(平成15年)8月、ロシアのドゥブナ合同原子核研究所とアメリカのローレンス・リバモア国立研究所による合同研究チームがアメリシウムとカルシウムから115番元素[注 2]の元素合成に成功し、翌2004年2月、そのα崩壊の過程で0.48秒間、113番元素を観測したと発表したが[4]、当時は113番元素についての命名権は得られなかった。 20 48 C a + 95 243 A m → 115 288 , 287 M c → 113 284 , 283 N h {\displaystyle \,_{20}^{48}\mathrm {Ca} +\,_{95}^{243}\mathrm {Am} \to \,_{115}^{288,287}\mathrm {Mc} \to \,_{113}^{284,283}\mathrm {Nh} } 2004年(平成16年)9月28日に日本の理化学研究所は、森田浩介博士らの率いるグループがRIビームファクトリーの線形加速器RILACを用いて光速の10%(約30,000km/s)にまで加速した70Zn(亜鉛)を209Bi(ビスマス)に衝突させることで「113番元素」の合成に成功したと発表した[5][6][7][8][9]。 30 70 Z n + 83 209 B i → 113 278 N h ∗ → 113 278 N h + 0 1 n {\displaystyle \,_{30}^{70}\mathrm {Zn} +\,_{83}^{209}\mathrm {Bi} \to \,_{113}^{278}\mathrm {Nh} ^{*}\to \,_{113}^{278}\mathrm {Nh} +\,_{0}^{1}\mathrm {n} } この実験は80日間にわたって、2.8×1012 個/秒(1秒間に2.8兆個)の亜鉛原子核をビスマス原子核に約 1.7×1019 回照射した。生成した113番元素の原子核は344マイクロ秒 (3.44×10?4 s) でα崩壊し、レントゲニウムの同位体となったのを、同年7月23日に検出している[6][7][9]。
名称
歴史