ニビル_(仮説上の惑星)
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ニビル
Nibiru
分類惑星(想像上の値)
惑星質量天体(想像上の値)
軌道の種類太陽周回軌道(想像上)
現況未確認
発見
発見年未発見
発見者未発見
発見方法未発見
軌道要素と性質
軌道長半径 (a)235 au(想像上の値)
離心率 (e)高い
公転周期 (P)3,600 (想像上の値)
物理的性質
半径4 - 5 R?(想像上の値)
質量20 - 25 M?(想像上の値)
平均密度地球の100倍(想像上の値)
Template (ノート 解説) ■Project

ニビル(英語: Nibiru)とは、ゼカリア・シッチンによる著書「The 12th Planet (第12番惑星)」や終末論ドゥームズデー・カルトに登場する太陽系に存在するとされた空想上の惑星、あるいは惑星質量天体である。
惑星X仮説との混同

1982年、ワシントンD.C.にあるアメリカ海軍天文台でロバート・ハリントンが木星海王星冥王星の軌道に摂動と誤差が生じていることを発見した。この摂動は冥王星の外側にある惑星クラスの質量を持つ天体によるものだと考えられ、ロバートはこの仮説上の天体を「惑星X」と命名した。詳細は「仮説上の天体#ニビル/氷惑星」および「惑星X#概要」を参照

ロバートが惑星Xの証拠を発見したと主張した直後、NASAパイオニア10号パイオニア11号の調査により、天王星と海王星の軌道に歪みが生じていることを確認しているが、これらの探査機が外惑星の近くを通過した際に惑星から受けた重力による加速度の値からこれらの惑星の質量が高精度で求まった。これによって、地上観測に基づく計算から得られていた外惑星の質量は最大約1%小さかったことが明らかになり、修正された質量に基づいて外惑星の軌道を決定することで矛盾は解消した。これらの宇宙探査機の軌道からは太陽系内にある未発見の大きな惑星の重力を考えなくてはならないような誤差は検出されなかった。多くの天文学者はこの事実から、惑星X仮説は役割を終えたと考えた。もっとも、天体の質量が小さい場合にはこの手法では検出できず、外惑星の軌道にも目に見えるような影響を与えないので、地球と同程度の質量を持つ天体が冥王星外に存在する可能性は依然として排除されていない。しかし、これらの状況はニビルとは一切関係がなく、ニビルの設定上の大きさや質量、軌道などと大きく矛盾し、むしろニビルの存在を否定している。詳細は「プラネット・ナイン#遠方惑星に関する仮説」および「分離天体#軌道」を参照

惑星Xがニビルと混同されるのは、作家のゼカリア・シッチンが1976年よりシュメール文明、古代宇宙飛行士説に関する著書、「The 12th Planet (第12番惑星)」と関連する7つの著書を発表したことによる。著書によるとニビルの名称の由来はシュメール文明の粘土板に描かれたとされる11個の惑星のうち1つが「ニビル」と呼ばれていたという。ゼカリアによるとニビルとはシュメール語で「交差する」を意味するというが、シュメール語における「ニビル」という単語は川の分岐点や船着き場を意味するものでゼカリアの翻訳は誤りである。

この著書は世界で25の言語に翻訳、各国で出版され商業的成功を収めた。著書の内容は極めて根拠の薄いものであったが、多くの人の目に触れたために影響力を持つに至った。科学者・歴史家・考古学者はゼカリアの著書について古代文献の解釈や物理学に関する理解に問題があると批判している。著書の中でゼカリアはシュメールの研究者を自称しているが、実際には考古学者や天文学者ではなくジャーナリスト・編集者であり、「The 12th Planet (第12番惑星)」以前にシュメール文明や天文に関する研究を行った事はない。

惑星X仮説とゼカリアの作品に登場するニビルとは一切の関係がなく設定上の物理的・天文的性質も矛盾するが、終末論ドゥームズデー・カルトでは混同される事が多いため注意が必要である。「ドゥームズデー・カルト#主な例」および「2012年人類滅亡説#他の事柄との関連」も参照
設定上の特徴

ゼカリアの著書によるとニビルは地球の4-5倍の大きさと20-25倍の質量、約100倍の密度を持ち、現在、知られている太陽系の惑星から大きく傾いた楕円軌道を約3,600年で公転していると設定されている[1]彗星に非常に似た軌道を持ち、軌道長半径は約235 AUで、近日点小惑星帯付近にあるが、遠日点は太陽からはるか遠くに位置しているとされている。仮にニビルが実在し、それだけの質量を持っているとしたらこれまでの観測で発見される可能性は十分にあるはずだが、自由浮遊惑星と同じく赤外線などでしか観測できない可能性を考慮しても、2009年に打ち上げられた赤外線観測衛星、広域赤外線探査衛星 (WISE) の観測によると太陽から26,000 AU以内に木星以外に木星質量以上の天体がないことを確認しており、10,000 AU以内には土星質量(地球の95倍)以上の天体も発見されなかった[2]。これらの観測データはニビルまたはニビルに類似する天体が現実には存在しないことを示している。なお、ゼカリアの著書にはニビルの質量、密度、軌道などの根拠となる科学的データは一切示されておらず、初歩的な天体の摂動論とすら矛盾する。

終末論やドゥームズデー・カルトでは基本的にゼカリアの設定に加えて、地球接近時に人類や地球を滅亡させるといった設定が加えられる。この場合は比較的近い将来にニビルが地球に接近するといった人々の恐怖を煽る形式の物語や、陰謀論などと絡めて物語が創作されることが多い。実際に巨大な惑星が地球に接近しているのであれば様々な天文学的な事象が観測されるはずであるが、実際にそういった事象は起きていない。こういった終末論に対し、NASAは「言われているような話の根拠となる事実はない」、「その惑星があるならば、とっくの昔に発見されている」とニビルの存在[注釈 1]については人類滅亡説を金儲けに利用する為に考えられた嘘だと全面的に否定している[3]
シュメール文明への風評被害

ゼカリアの著書によると、シュメールの古文書には「ニビルにアヌンナキという生命体が存在しており、3,600年周期で地球に近づく度に文明を進歩させて痕跡を残した」、「地球人はアヌンナキによって創造された」、「アヌンナキは地球に飛来し、人類に天文学に関する知識を与えた」、「ニビルは自身の衛星を、現在の小惑星帯の位置にあったという設定の空想上の惑星、ティアマトに衝突させ、その破片から地球小惑星帯そして彗星を形成した」と書かれているという[4]

他の多くの考古学者らがシュメール文明の遺物を研究した結果としてゼカリアと同様の、または類似する研究結果を発表した者はいない。ゼカリアの翻訳自体が自説に都合の良い改変や誤謬を多数含んだ学術的に根拠も信憑性もないものであり、シュメール関連の学術団体や考古学者、天文学者からは批判されている[5]。ニビルの衛星がティアマトと衝突して地球などが形成された件については、仮にニビルとティアマトがあったとして衝突が発生したとしても、地球や小惑星帯が形成されるというのは天文物理学的には荒唐無稽な話であり、その根拠となる理論は一切存在しない。


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