ニッケル・水素充電池三洋電機(現・パナソニック エナジー社)製単3形NiMH電池
重量エネルギー密度60 - 120 Wh/kg
体積エネルギー密度140 - 300 Wh/l
出力荷重比250 - 1000 W/kg
充電/放電効率66%[1]
エネルギーコスト2.75 W・h/US$[1]
自己放電率30%[2] (2%[3])/月(温度による)
サイクル耐久性500 - 1,000 c
公称電圧1.33 V
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ニッケル・水素充電池(ニッケルすいそじゅうでんち)は、二次電池の一種で、正極にオキシ水酸化ニッケルなどのニッケル酸化化合物、電極に水素を含んだ水素吸蔵合金または水素化合物を用い、電解液に濃水酸化カリウム水溶液 (KOH (aq)) などのアルカリ溶液を用いる二次電池(充電可能な電池)である。
負極の水素源として水素ガス(分子水素、H2)を用いる狭義の(本来の)ニッケル水素電池 (Ni-H2) と、水素吸蔵合金を用いるニッケル金属水素化物電池 (Ni-MH) とがある。
なお、本項目名「ニッケル・水素充電池」の中の「充電池」は一般に商用上用いられている名称(商標)に追従しているが、電気工学や電気化学等の分野で用いられている学術用語として「充電可能な電池」は「二次電池」「蓄電池」であり、「充電池」とは表記されないため、商用以外の場合は、「ニッケル・水素電池」あるいは「ニッケル・水素蓄電池」などと呼称すべきであることに注意。(→二次電池を参照のこと。)
Ni-H2
狭義のニッケル水素電池 (NiH2 or Ni-H2) は、ニッケルと水素ガスを基にした充電可能な電気化学的電力源である[4]。ニッケル金属水素化物 (Ni-MH) 電池との違いは水素を8.27 MPa (1200 psi) の高圧タンクに貯蔵する点である[5]。 正極は乾式焼結によって製造される[6]水酸化ニッケルを含む多孔質ニッケル酸化物である。負極の水素電極はテフロン結合の白金黒触媒が用いられ、セパレーターにはZircar tricot knit zirconia布である ⇒link titleZYK-15 ⇒title.が用いられる[7]。 NiH2セルは26%の水酸化カリウム (KOH) が電解質として用いられ寿命は80%の放電深度 (DOD) で15年を見込む[8]。エネルギー密度は75Wh/kg・60 Wh/dm3[9]、比出力 NiH2充電池はエネルギー貯蔵装置として人工衛星[13]や宇宙探査機に使用される。例として国際宇宙ステーション[14]、2001年のマーズオデッセイ[15]やマーズグローバルサーベイヤー[16]に搭載された。ハッブル宇宙望遠鏡は打ち上げ後19年以上経つ2009年5月に元の蓄電池を交換した。低軌道で最も多くの充放電サイクルを経たNiH2電池を交換した[17]。 Ni-H2の開発は、1970年代のコムサット
化学系
用途
歴史
種類
個別圧力容器型
個別圧力容器型 (IPV) は圧力容器がNiH2セルの最小単位として構成される[21]。