ニック・フューリー
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ニック・フューリー
Nick Fury
出版の情報
出版者
マーベル・コミック
初登場Sgt. Fury and His Howling Commandos #1 (1963年5月)
クリエイタースタン・リー
ジャック・カービー
作中の情報
本名Nicholas Joseph Fury
所属チームシークレット・ウォーリアーズ(英語版)
S.H.I.E.L.D.
アメリカ陸軍
C.I.A.
Howling Commandos
能力インフィニティ・フォーミュラによる老化抑制
長年の戦闘経験
あらゆる武術や武器の扱い

ニコラス・ジョセフ・"ニック"・フューリー大佐(Colonel Nicholas Joseph "Nick" Fury)は、マーベル・コミックの世界に登場する架空の兵士、スパイスタン・リージャック・カービーによって創造された。
概要

初登場は『Sgt. Fury and his Howling Commandos』第1号(1963年5月)で、エリート米軍部隊員として登場した。この作品は、スタン・リーとジャック・カービーによるもので、第二次世界大戦を舞台としている。

次にフューリーは、『ファンタスティック・フォー』第21号(1963年12月)に登場、現代に活躍するCIAエージェントとなっていた。さらに『ストレンジ・テイルズ』第135号(1965年8月)では、架空のスパイ組織S.H.I.E.L.D.(シールド)のエージェントという設定で登場し、ジェームズ・ボンドのような冷戦スパイとなった。以後は同組織の長官として登場することが多い。また、インフィニティ・フォーミュラによって老化を抑えているという設定により、数十年にわたって若々しい姿を保っていた。外見は隻眼の白人男性であり、左目にアイパッチをしているのが特徴。頭部は白髪が目立つ。喫煙者であり葉巻を好む。特務機関シールドの長官という立場もあってX-MENなどのミュータント界隈よりはアベンジャーズやファンタスティック・フォーらと親交が深い。

1995年にマーベルコミック全体で展開された大型クロスオーバー「Double Edge」の最終章である「Double Edge:OMEGA」において、ある誤解からパニッシャーに射殺され表舞台を去る。しかしその後に「実際に射殺されたのはフューリーに似せたアンドロイドのデコイだった」という設定を作り本編に復帰。その後も活躍を続けるが2014年の大型クロスオーバー「Original Sin」にて彼自身は舞台から去り、代わりにスキンヘッドのアフリカ系黒人である新たなニック・フューリー「ジュニア」がその地位を継ぐことになった。MCUことマーベル・シネマティック・ユニバースで活躍するニック・フューリーに合わせる形でコミック版も変更になったのだがオリジナルのニック・フューリーは死んだわけではなく、2020年のファンタスティックフォー#25において久しぶりに登場、ファンを沸かせた。

マーベル・コミックの並行世界(出版物)だけでなく、それを原作とした映画、テレビシリーズ、コンピュータゲームにも登場する。1998年にはテレビ映画『Nick Fury: Agent of S.H.I.E.L.D.』が作られ、デビッド・ハッセルホフがフューリーを演じた。2008年の『アイアンマン』を始めとするマーベル・シネマティック・ユニバースを舞台とした映画ではサミュエル・L・ジャクソン演じるフューリーが登場する[1][2]アルティメット・マーベル版のニック・フューリーはサミュエル・L・ジャクソンをモデルとしているが、これは映画版の配役が決まる以前からそうであった[3]
出版史
Sgt. Fury and his Howling Commandos詳細は「w:Sgt. Fury and his Howling Commandos」を参照

『Sgt. Fury and his Howling Commandos』は、ニック・フューリーが初めて登場した、第二次世界大戦をテーマとしたシリーズである。彼はエリート部隊の一員という設定であった。このシリーズは合計167号(1963年5月-1981年12月)まで続いた。

ハウリング・コマンド第3号(1963年9月)では、当時OSS職員だったリード・リチャーズに遭う。第13号(1964年12月)では、キャプテン・アメリカやバッキーと共闘した。
ストレンジ・テイルズとソロ・シリーズ

『ストレンジ・テイルズ(Strange Tales)』第135号(1965年8月)でニック・フューリーはジェームズ・ボンド風の冷戦スパイになり、マーベルは秘密組織S.H.I.E.L.D.とその敵のHYDRA(ヒドラ)の設定を導入した[4]
経歴

父親のジャック・フューリーはアメリカ人であったが、第一次世界大戦の間はイギリス陸軍航空隊員であった。1916年に参加し、フランスに配属された。戦後、ジャックはニューヨークへ戻って一般女性と結婚し、長男のニック、次男のジェイコブ、長女のドーンを設けた。
能力・装備

ニック・フューリーはスターンバーグ博士によって作られた「インフィニティ・フォーミュラ」という血清によって老化が大幅に遅らせられている。1940年代に初めて血清を打ち、以後数年間毎年続けた。

フューリーは武器の有無問わず戦闘の専門家で、元ヘビー級のボクサーであり、テコンドーの黒帯と柔術の茶帯を持っている。キャプテン・アメリカとのスパーリングによる訓練もしていた。

第二次世界大戦朝鮮戦争ベトナム戦争に参加し、その経験から時折「軍事アドバイザー」としても活動する。他に落下傘兵、レンジャー、解体専門家、船や航空機の操縦、およびグリーンベレーとして訓練経験もある。

フューリーはS.H.I.E.L.D.の技術者によって設計された様々な武器を持っている。9層のケブラーとベータ・クロスで作られたS.H.I.E.L.D.のユニフォームを着ている。
異なる世界観での作品(出版物)
マーベル・ゾンビーズ
この世界では、ヒーローやヴィランがゾンビ化している。フューリーはゾンビに対抗するため、レジスタンスを組織化したが、最後はゾンビ化したファンタスティック・フォーに食い殺された。死の直前、ゾンビが並行世界に逃亡するのを防ぐため、ソーに「トニー・スタークが作ったテレポーターを破壊するよう」に命じ、間接的に多くの世界を守った[5]
トランスフォーマー
第3号(1985年)では、ダム・ダム・デュガンと共に登場した。
アルティメット・ニック・フューリー
アルティメット・マーベルの世界では、サミュエル・L・ジャクソンをモデルとした、スキンヘッドのアフリカ系アメリカ人ニック・フューリー将軍として登場する[6]
Deadpool Merc with a Mouth
第7号では、デッドプールが未開拓の宇宙を訪問したところ、そこで保安官をしているニック・フューリーに遭遇する[7]
MCU版

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)では、サミュエル・L・ジャクソンが演じる。日本語吹替は『アイアンマン』から『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』まで手塚秀彰が担当し、その後MCUの主な配給がウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズに移行してからの日本語吹替は映像媒体や配給会社を問わずに竹中直人が担当していたが、『ホワット・イフ...?』では立木文彦が担当している。

ジャクソンは、『アベンジャーズ』を含む合計9作品に、ニック・フューリー役で出演する契約を交わしている[8] が、出演作は『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で11本目である。

本項は、“アース616”(正史の宇宙)におけるフューリーを主軸として表記する。
キャラクター像

『アイアンマン』から『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』までは“S.H.I.E.L.D.”長官として、それ以降は“アベンジャーズ”やS.H.I.E.L.D.を影から支える役割で、そして唯一彼の若い頃を描いた『キャプテン・マーベル』では、レベル3のランクを持つS.H.I.E.L.D.のヘッドエージェントとして登場。


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