ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧は、日本光学(ニコン[注釈 1])の銀塩写真・一眼レフカメラの一覧である。ただし「ニコノスRS」はニコンの全天候カメラ製品一覧#ニコノスRSを参照のこと。
ニコンの35mm(135フィルム)一眼レフカメラは、フィルム時代を通して(さらには現在のデジタル一眼レフも)一貫して「ニコンFマウント」である。同マウントは1959年(昭和34年)の「ニコンF」以来のもので、「不変のFマウント」の言葉に代表されるようにオートフォーカス化などでマウントそのものを変更してきた他社と比較すれば、バヨネットの形状とフランジバックがそのままに保たれ、その意味では、新旧のレンズとボディ、相互の互換性は高い。
しかしそれ以外の点、すなわち、レンズの開放絞り値のボディ側への情報伝達をはじめとして、オートフォーカス化、電子接点の追加といった、機能の追加が重ねられてきたという点では他社と何ら変わることがなく、それらを、互換性を比較的高く保って行ってきたという点が評価されるべきであろう。歴史が長くなるにつれ、過去のレンズが新しい機体に装着できるものの機能に制限がつく場合・新しいレンズは旧機体では機能しない(若しくは取り付け不可)があり、CPUレンズ[注釈 2]装着時のみ露出計が動作する、あるいは露出モードが制限される機種がある、初期のオートフォーカス機は後に登場したオートフォーカス駆動用モーター内蔵レンズが動作しない、逆に最近はオートフォーカス駆動用モーター内蔵レンズでしかオートフォーカス動作しない機種も登場している、「Gタイプ」及び外部メーカーのGタイプ相当レンズは絞り環を持たないためボディ側で絞り制御ができない機種では装着はできても使用はできない、など互換性に関しては年々混乱が見られるようになってきている。中には機械的な情報伝達機構の干渉により、レンズやボディを損傷してしまう組み合わせも極少数ながら存在するので注意が必要である。
2020年(令和2年)11月、最後のフィルムカメラであるニコンF6が販売終了となり[1]、レンジファインダー機「ニコンI」から72年間、一眼レフ機「ニコンF」から61年間続いたニコンのフィルムカメラの歴史に幕を下ろした。 135フィルムを使用する24×36mm(ライカ)判一眼レフカメラであり、フラグシップ機。 ニコンFシリーズの1桁ナンバーはニコン銀塩カメラのフラッグシップモデルに冠せられ、ニコンFからニコンF6まで6モデルがある。「F一桁」(エフ・ヒトケタ)とも呼ばれる。全てバヨネットマウントの「ニコンFマウント」で統一されている。旧連動式レンズはAi方式露出計連動に対応する連動爪が邪魔になってニコンF5以降のボディーには取り付けできないが、連動爪を可倒式にするカメラボディ改造サービスを提供しており可倒式改造でほとんどのレンズが使用可能となる。
ニコンF(一桁台)シリーズ
ニコンF「ニコンF」も参照
(大口径バヨネットマウント)
レンズレンズ交換式
F値1:2(標準レンズ NIKKOR-S Auto 50mm の時)
イメージセンサー種類フィルム
イメージセンサー
サイズ24×36mm(ライカ判)
記録メディア135フィルム
焦点マニュアル
露出露出計ニコンメーターを装着可能
ストロボJIS B型 準拠アクセサリーシュー(事実上ニコンF独自)、フラシュ同調(英語版)[2]
シンクロ接点4種の同期設定に対応[3]
フレームレート1コマ1動作ラビットワインダー
シャッターフォーカルプレーンシャッター
シャッター速度タイム、バルブ、同調、
1秒?1/1000秒
露出計測ニコンメーターを装着可能
露出モードバルブ、タイム、露出計連動(ニコンメーター装着時)
計量モードセレン光電池式(ニコンメーター装着時)
連続撮影モータードライブ装着で1秒間に約3コマの撮影が可能
ファインダー交換式(ニコンF用ファインダー)
バッテリー電池なしで動作。
オプション
データバック直結式電池ケース(モータードライブ専用)
オプション
モータードライブF-36(36枚撮り用モータードライブ)F-250(250枚撮り用モータードライブ)
オプション
アクセサリニコンFシステム(ニッコールレンズ、ファインダー、フラッシュユニット、顕微鏡写真装置、など)[4]
寸法147×98×89ミリ(標準レンズ装着時)[2]
重量905g(標準レンズ装着時)
+120g(ニコンメーター)
発売1959年
生産地 日本
補足シャッター速度とレンズ絞りの両方が連動する露出計システムを世界で初めて実現した。
ニコンFは、ニコン初の一眼レフファインダー式カメラでありニコンFマウントが初採用されたモデルである[5]。