ニコチンアミド
IUPAC名
pyridine-3-carboxamide
別称3-pyridinecarboxamide
niacinamide
nicotinamide
nicotinic acid amide
Vitamin PP
識別情報
CAS登録番号98-92-0
128-131 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
ニコチンアミド(nicotinamide: Nam)は、ニコチン酸(ナイアシン/ビタミンB3)のアミドである。ニコチンアミドは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一つである。ナイアシンアミド(niacinamide)、ニコチン酸アミド(nicotinic acid amide)とも呼ばれる。欠乏症でペラグラとなる[1]。
外用薬の成分としてニキビ(尋常性?瘡)の治療や、美容目的で化粧品に配合される[2]。日本では医薬部外品の化粧品として、美白の有効成分(ニコチン酸アミド)[3]や、シワ改善の有効成分(リンクルナイアシン)[4]としても承認されている。 ナイアシンとしても知られるニコチン酸は in vivo でニコチンアミドから変換されるが、ビタミンとしての機能はそれぞれ全く同じである。しかしニコチンアミドには、偶発的ナイアシン変化による薬理学的毒性効果はない。したがってニコチンアミドはコレステロールを還元せず、皮膚の紅潮も引き起こさない[5]。 細胞では、ナイアシンはNADとNADPから組み込まれるが、ニコチンアミドとニコチン酸のその経路は非常に似ている。NAD+とNADP+は、酵素的酸化還元反応において広く用いられる補酵素である[6]。 ニキビ(尋常性?瘡)に対して、2017年のレビューで以下が発見された[2]。80人の被験者で、抗生物質のエリスロマイシンと同等の病変の減少が見られニコチンアミドでは皮脂が減少していた[8]。76名の被験者で、中等症のニキビに対して、ニコチンアミドはクリンダマイシンと同等の有効性であった[9]。白人と日本人計50人が被験者となったRCTでは、皮脂の分泌に関して日本人では排泄速度を、白人では分泌量を抑制した[10]。中等症のニキビに対して、クリンダマイシンにニコチンアミドを追加してもクリンダマイシン単独との差はなかった[11]。 また、同年の別のレビューでは以下が発見された[12]。ニコチンアミドは脂性肌、クリンダマイシンはそうでない場合により有効であった[13]。またニコチン酸アミドとリン脂質を使った研究があった[14]。 美容に対しては、2017年のレビューで以下が発見された[2]。
生理
欠乏症と過剰症
欠乏症
ペラグラを発症する[1]。
過剰症
成人がニコチンアミドを一日に3g以上摂取すると、肝臓毒性を引き起こす可能性がある[7]。
外用薬として
ニキビ治療薬
美容・化粧品
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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