ナルニア国ものがたり
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この項目では、シリーズ小説について説明しています。映画化作品については「ナルニア国物語 (映画)」をご覧ください。

ナルニア国物語


ライオンと魔女』(1950年)

カスピアン王子のつのぶえ』(1951年)

朝びらき丸 東の海へ』(1952年)

銀のいす』(1953年)

馬と少年』(1954年)

魔術師のおい』(1955年)

さいごの戦い』(1956年)

著者C・S・ルイス
原題The Chronicles of Narnia
訳者瀬田貞二
イラストポーリン・ベインズ
イギリス
言語英語
ジャンルファンタジー
児童文学
出版社ジェフリー・ブレス (英語版)(1?5巻)
ボッドリー・ヘッド (英語版)(6?7巻)
ハーパーコリンズ (現在; 世界中)
出版日1950年10月16日 ? 1956年9月4日
巻数7巻
ナルニア国の地図.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 文学

『ナルニア国物語』(ナルニアこくものがたり、原題: The Chronicles of Narnia)は、イギリスの作家、C・S・ルイスの全7巻からなる子供向け小説シリーズ。1950年から1956年にかけて出版された。英米児童文学第3の黄金期というべき1950年代に、イギリスのジョフリー・ブレス(Geoffry Bles)社などからポーリン・ベインズの挿絵をつけて上梓された。

日本では石井桃子いぬいとみこ、鈴木晋一、瀬田貞二松居直渡辺茂男第二次世界大戦後の児童文学についての研究結果を発表した『子どもと文学』(中央公論社、1960年)の影響もあり、1966年岩波書店より瀬田貞二の訳で刊行され、現在まで版を重ねている[注 1]
構成と執筆の経緯

出版順に次の7作からなる。
ライオンと魔女(1950年)

カスピアン王子のつのぶえ(1951年)

朝びらき丸 東の海へ(1952年)

銀のいす(1953年)

馬と少年(1954年)

魔術師のおい(1955年)

さいごの戦い(1956年)

内容は創造主のライオン「アスラン」により開闢された架空の世界ナルニアを舞台に、20世紀のイギリスの少年少女が異世界と往復しながら、与えられた使命を果たす冒険を描いている(『馬と少年』のみナルニアの隣国の少年が主人公)。登場人物に関してはナルニア国ものがたりに登場する人物一覧を参照。

ルイスはアメリカ人の少年から読む順番についての手紙があった際、手紙の送り主がナルニアの始まりから終わりまでの出来事を順番にして読むことを提案した際には、良いものだと返事を書いた[1]。すなわち、年代記(Chronicles)としては
魔術師のおい

ライオンと魔女

馬と少年

カスピアン王子のつのぶえ

朝びらき丸 東の海へ

銀のいす

さいごの戦い

の順となる。

1948年に『ライオンと魔女』を友人のJ・R・R・トールキンの前で読み聞かせたところ酷評され、しばらく原稿には手をつけなかったが、別の友人から勧められて再び書き始めた。緻密に構想を練るトールキンは、ルイスが神話や聖書の存在を混在させ、あまつさえサンタクロースを登場させた点に我慢ができなかったとされる[2]

1957年に『さいごの戦い』でカーネギー賞を受賞した。
ルイスの観点

キリスト教弁証家であるC・S・ルイスが子供に向けてキリスト教の基礎を専門用語を使わずに書いた最初で最後の小説であり、自身の最も有名な仕事となった。アメリカの子供たちから「ナルニア国物語はアレゴリーか(ここでは Christian allegory としての意)」という質問があった際に、例えばジョン・バニヤンの『天路歴程』はまさしくアレゴリーだが『ナルニア』は違うと手紙で返事をした。

また『別世界にて』(中村妙子訳/みすず書房)では以下の説明をしている(引用参照)。前述の『子どもと文学』の中で、石井桃子はファンタジーの形式が優れた文学者の哲学を表現するのに適した形式であった点を指摘しているが、ルイスも『別世界にて』の中でフェアリー・テールの効用に発言している。Some people seem to think that I began by asking myself how I could say something about Christianity to children; then fixed on the fairy tale as an instrument, then collected information about child psychology and decided what age group I’d write for; then drew up a list of basic Christian truths and hammered out ‘allegories’ to embody them. This is all pure moonshine. I couldn’t write in that way. It all began with images; a faun carrying an umbrella, a queen on a sledge, a magnificent lion. At first there wasn’t anything Christian about them; that element pushed itself in of its own accord.
日本語訳

日本では2013年11月22日をもってC・S・ルイスの作品はパブリックドメインとなったため、多数の出版社から出版されている。ただしポーリン・ベインズが描いた挿絵は未だ保護下[注 2]にあり、掲載されているのは岩波書店版のみである。

瀬田貞二訳『ナルニア国ものがたり』(全7巻)、岩波書店、1966年5月-1966年12月。岩波少年文庫、1985年10月-1986年3月。カラー版、2005年5月-2005年11月。

固有名詞の訳語選定が独特のスタイルである。

Dawn Treader = 朝びらき丸

Before you say Jack Robinson = 竹屋の竹右衛門という前に

Puddleglum = 泥足にがえもん

Turkish delight = プリン[注 3]



土屋京子訳 『ナルニア国物語』(全7巻)、光文社古典新訳文庫、2016年9月-2018年3月。挿絵:YOUCHAN

原作の出版順ではなく、物語の時系列順に並べ替え刊行された。


河合祥一郎訳 『ナルニア国物語 新訳』(全7巻)、角川つばさ文庫、2017年10月-2021年10月。角川文庫、2020年8月-2023年7月。挿絵:ソノムラ

映画化詳細は「ナルニア国物語 (映画)」を参照

ウォルデン・メディア製作による実写映画化がなされた。Netflix製作でシリーズが再映画化される予定[3]

ナルニア国物語/第1章: ライオンと魔女』は2005年12月アメリカ公開。


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