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『ナブッコ』序曲冒頭(総譜冒頭).mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル クラシック音楽
『ナブッコ』(Nabucco)、原題『ナブコドノゾール』(Nabucodonosor)は、ジュゼッペ・ヴェルディが作曲した全4幕からなるオペラである。題材を旧約聖書(ユダヤ教聖書)の『エレミヤ書』と『ダニエル書』から取っている。 1842年にミラノ・スカラ座で初演された。ヴェルディにとって3作目のオペラだが、初めて大成功を得た出世作として知られ、特にその第3幕での合唱「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って(Va, pensiero)」は今日のイタリアにおいて国歌並みに、あるいはそれ以上に有名な旋律となった。ナブッコとは、日本では普通ネブカドネザルとして知られるバビロニアの王の名前である。
概要
原語曲名:Nabucco (Nabucodonosor)
原作:旧約聖書中の人物伝に基づき、オギュスト・アニセ=ブルジョワおよびフランシス・コルヌの著した戯曲『ナブコドノゾル』(1836年パリ初演)、および同戯曲に基づくアントニオ・コルテージ
台本:テミストークレ・ソレーラ
演奏時間:約2時間10分
初演:1842年3月9日、ミラノ・スカラ座にて、エウジェニオ・カヴァリーニの指揮による
作曲と初演の経緯1842年初演当時の台本
このオペラの作曲の経緯は意外なほど判明していない。通説では、第2作『一日だけの王様
』の初演で失敗し、私生活では2人の子供と妻を相次いで亡くし、絶望のあまり作曲の筆を折ろうとまで考えていたヴェルディに対して、スカラ座の支配人バルトロメオ・メレッリが紹介したテミストークレ・ソレーラ作成の台本(もともとドイツ出身の新進作曲家オットー・ニコライにあてがわれたが、ニコライが「作曲に値しない」として返却したもの)に1841年秋頃までに作曲がなされたとされている。ソレーラの台本は、旧約聖書中の記述、それを戯曲化した1836年初演のフランス語の舞台劇、ならびにその戯曲に基づき1838年アントニオ・コルテージの作曲したバレエのすべてに依拠していると考えられており、特にバレエは同じスカラ座での上演でもあり、その舞台装置、衣装など多くのものがオペラ初演時には流用されたともいう。 題名役ナブッコにジョルジョ・ロンコーニ(バリトン)、アビガイッレ役にヴェルディの理解者でもあり、後年その伴侶ともなったジュゼッピーナ・ストレッポーニ(ソプラノ)など実力派歌手を配した初演は1842年3月9日に挙行された。当夜は稀に見る大成功であり、ヴェルディは一躍、ドニゼッティなどに比肩しうるオペラ作曲界の新星との評価を勝ち取った。 音楽・音声外部リンク
初演
編成初演当時のナブコドノゾール王(ナブッコ)衣装スケッチ
主な登場人物
ナブコドノゾール王(バリトン):バビロニアの王、史実上のネブカドネザル2世。歌劇中ではナブッコと呼ばれる。
イズマエーレ(テノール):エルサレム王ゼデキヤの甥。
ザッカリーア(バス):ヘブライ人の大祭司。
アビガイッレ(ソプラノ):恐らくナブッコと女奴隷の間に生まれた子。ナブッコは王女中の長女として育てている。
フェネーナ(ソプラノ、但し声域的にはメゾソプラノも可):ナブッコとその正妻(の一人)との間に生まれた子。アビガイッレからみると妹分とされている。イズマエーレとは恋仲。
合唱
舞台構成
序曲のみ試聴する
G.Verdi:Nabucco (obertura)
Giuseppe Verdi - overture Nabucco
Vladimir Lande指揮Siberian State Symphony Orchestraによる演奏。当該指揮者自身の公式YouTube。
Giuseppe Verdi - Nabucco Overture - Zygmunt Nitkiewicz指揮Symphony Orchestra Of The Jozef Marcin ?ebrowski Music School in Cz?stochowaによる演奏。Akademia Filmu i Telewizji《映像制作者》公式YouTube。
全4幕
原台本では「幕」(atto)でなく「部」(parte)で区切られているため、厳密には「全4部構成」のオペラと称するべきだが、ここではより一般的な「幕」表記を用いる。 時と場所:紀元前587年、エルサレムおよびバビロン 演奏時間7分少々。はじめヴェルディは本格的な序曲を書くべきかどうか迷っていたが、義兄(亡妻の兄)ジョヴァンニ・バレッツィの勧めもあってこの序曲をまとめたと伝えられる。内容的にはオペラ曲中で用いられる各テーマを要約したもの。 バビロニア国王ナブッコと、勇猛なその王女アビガイッレに率いられたバビロニアの軍勢がエルサレムを総攻撃しようとしている。ヘブライ人たちは周章狼狽の態だが、大祭司ザッカリーアは「当方はナブッコの娘フェネーナを人質としているので安心」と人々を静める。 そのフェネーナとエルサレム王の甥、イズマエーレは相思相愛の仲であるが、アビガイッレもまたイズマエーレに想いを寄せている。アビガイッレは神殿を制圧し、イズマエーレに「自分の愛を受け入れれば民衆を助けよう」と取引を提案するが、イズマエーレはそれを拒絶する。 やがてナブッコも神殿に現れる。ザッカリーアは人質フェネーナに剣を突きつけて軍勢の退去を促すが、イズマエーレがフェネーナを救おうとしたためその試みは失敗する。ヘブライの民衆はイズマエーレの裏切りを非難、勝利を収めたナブッコは町と神殿の完全な破壊を命ずる。 アビガイッレは自分の出自の秘密を記した文書を発見、ナブッコ王は王女フェネーナに王位を譲るつもりであることを知り激しく嫉妬する。バビロニアの神官たちは「フェネーナはヘブライ人の囚人たちを解放しようとしている。自分たちはナブッコ王が死亡したとの虚報を流布するので、この隙に王位を奪ってほしい」とアビガイッレを焚きつける。 ザッカリーアは破壊された神殿と祖国、そして人々の心の中の信仰心の復活を祈る。ヘブライ人たちはイズマエーレの裏切りを問責するが、ザッカリーアは人々に「今やフェネーナもユダヤ教に改宗した」と告げ、若い二人をかばう。 アビガイッレとバビロニアの神官たちが現れ、フェネーナから王冠を奪おうとする。そこに死んだはずのナブッコ王が登場、「自分はただの王ではない。今や神だ」と誇る。その驕慢は神の怒りに触れ、ナブッコの頭上に落雷、彼は精神錯乱状態となり、力を失う。こうして王冠はアビガイッレが手に入れる。 アビガイッレは今や玉座に座っている。彼女は異教徒たちを死刑とする命令を作成、力を失ったナブッコに玉璽を押すように強いる。押印したナブッコは、改宗した実の娘フェネーナも死刑となることを知りアビガイッレに取り消しを懇願するが、彼女は聞かない。 ユーフラテス河畔で、ヘブライ人たちが祖国への想いを歌う。ここで歌われるのが有名な合唱曲「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」Va, pensiero, sull'ali dorateである。ザッカリーアは祖国の最終的な勝利とバビロニアの滅亡を予言、人々を勇気付けようとする。 監禁されているナブッコはエホバの神に許しを請う。遂に忠臣たちが彼を解放する。ナブッコはフェネーナを救い、王位を回復することを誓う。 ヘブライ人たちがまさに処刑されようとする刹那、ナブッコが登場、彼はバビロニアの神々を祀った祭壇の偶像の破壊を命ずる。偶像はひとりでに崩壊する。ナブッコはこれを奇蹟であるとし、エホバの神を讃え、ヘブライ人たちの釈放と祖国への帰還を宣言する。群衆はエホバ神賛美を唱和する。形勢不利であると悟ったアビガイッレは服毒し、ナブッコとフェネーナに許しを乞いつつ絶命、ザッカリーアはナブッコを「王の中の王」と讃えて、幕。 初演の行われた1842年3月9日はスカラ座同年のシーズン終了直前であったが、同オペラはそこからシーズン終了までに7回の再演がなされた。また1842年夏-冬には臨時のシーズンがもたれ、『ナブコドノゾール』はそこで記録破りの57回の再演がなされている。
序曲
第1幕「エルサレム」(Gerusalemme):ソロモン神殿の内部
第2幕「不信心者」(L'Empio)
第1場 バビロンの宮殿の一室
第2場 宮殿の大広間
第3幕「予言」(La Profezia)
第1場 バビロンの空中庭園
第2場 ユーフラテス河畔
第4幕「壊れた偶像」(L'Idolo Infranto)
第1場 宮殿の一室
第2場 空中庭園
あらすじ
序曲
第1幕第1幕舞台情景(1958年)
第2幕
第1場
第2場
第3幕
第1場
第2場
第4幕
第1場
第2場
上演小史
イタリア各地での再演
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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