ナイトクローラー
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この項目では、マーベル・コミックのヒーローについて説明しています。犯罪スリラー映画については「ナイトクローラー (映画)」をご覧ください。

ナイトクローラー
出版の情報
出版者マーベル・コミック
初登場Giant-Size X-Men #1 (1975年5月)
クリエイターレン・ウェイン
デイブ・クックラム
作中の情報
本名Kurt Wagner
種族人間のミュータント
所属チームX-メン,
バチカン,
ニューヨーク大司教管区,
エクスカリバー,
XSE
能力テレポーテーション,
強化された夜間視力,
超人的俊敏性,反射神経,
物を掴める尾,
壁に張り付く能力,
影と同化する能力,
格闘技・白兵戦闘・フェンシングの技術

ナイトクローラー(Nightcrawler、本名:カート・ワグナー(Kurt Wagner))は、マーベル・コミック社が刊行するコミックブックに登場する架空のスーパーヒーローであり、X-メンの一員である。ライターのレン・ウェインとアーティストのデイブ・クックラムによって創られ、『Giant-Size X-Men』#1(1975年5月)に初登場した。デイブ・クックラムはナイトクローラーをDCコミックスレギオン オブ スーパーヒーローズシリーズで登場させるつもりでデザインした。クックラムはマーベルに移籍する直前までそのシリーズを受け持っており、ナイトクローラーのコスチュームデザイン(及び全体的に普通でないいでたち)はレギオンのデザインスキームにフィットさせた物だった。

ドイツ人ミュータントのナイトクローラーは超人的な俊敏さとテレポート能力を持つ。彼の青い肌、黄色い目、物を掴む事が出来る尾は肉体的なミューテーションによるモノである。このデモニックな外見に反して彼は英雄的で向こう見ずな性質を持ち、敬虔なキリスト教徒である。

チームに入ってからはナイトクローラーはX-メン関連のコミックやビデオゲームに登場し続けている。彼は1990年代のX-メンアニメシリーズの幾つかのエピソードで登場しており、その続編の『X-メン:エボリューション』ではレギュラーになっている。アラン・カミングが2003年の映画X-MEN2に彼を演じており[1]、また2016年の実写映画『X-MEN:アポカリプス』ではコディ・スミット=マクフィーが演じている。

ナイトクローラーのオリジンはドイツのバイエルン州にあるウィンゼルドーフという小さな村で(アニメシリーズではNeuherzl、映画ではミュンヘンのサーカスにいた事が言及されているが具体的に何処であるかは不明)ある。
出版物の歴史

長きに渡ってX-メンキャラクターであったが、ナイトクローラーは彼自身の(彼のクリエイターのデイブ・クックラム作・画の)本は1985年の11月までなかった。ナイトクローラーはヴァニッシャーと共に偶然にも幾つかの別次元を旅し、Bamfs(この生物は元々X-メンの仲間・キティ・プライドがX-Men#153でイリアナに語った御伽話に登場している。)などの奇妙な生物たちと遭遇した。幾つかの冒険の後、ナイトクローラーとヴァニッシャーはどうにか無事にもとの世界に戻る事が出来た。

2度目の4号完結のシリーズは2001年の11月に刊行された。クリス・キピニアック作、マシュー・スミス画のこの作品ではナイトクローラーが僧侶になる決意をし、奴隷商人集団と戦おうと試みる。

2004年9月、マーベルから初めてのナイトクローラーの継続するタイトルブックが出版された。シリーズではロベルト・アギレ・サカサがカバーを担当しダリク・ロバートソンが絵を担当し、「The Devil Inside」、「Ghosts On The Rails」、「The Winding Way」を中心とし、最後となる12号では「Happy Birthday, KUrt!」というタイトルが付けられた。「The Winding Way」の最後にはナイトクローラーはマジックのソウルソードを所持する事になり、彼の身体の内側に蓄えられた。ソウルソードは解呪や魔法の効果のブロック、魔法を普通の人間やミュータントに無傷で受け流し使用者に深刻なダメージを与える等、幾つかの魔術的なプロパティを持っている。

シリーズはカートが超自然的な出来事の奇妙な物語を経験する様子を描いている。他のX-メンの派生作品と共に徐々に売り上げは落ちていき、本は2005年の2月にマーベル側から何ら説明がされないまま次の6号が脱落した。6月にはパブリシティやサポートの欠落に説明のないまま復活した。「The WInding Way」のストーリーを過去のストーリーと絡ませて、ナイトクローラーの過去に切り込み、他のX-メンフランチャイズのキャラクターをも関連させるなどしたクリエイティブチームの尽力に関わらず、シリーズは12号で打ち切る事になった。
バイオクラフィ
オリジン

カート・ワグナーはかなり普通でない肉体的な特徴を持って誕生したが、テレポートの能力は思春期になるまで発現しなかった。女魔術師でジプシーの女王マルガリ・スザダロスは、バイエルンのアルプスの道ばたの小さなシェルターで、誕生して一時間後のワグナーを見つけた。彼女は彼の父がエリック・ワグナー(彼が父親だと思われていた。)が道の外側で心臓発作を起こして死んでいるのが分かった。彼の本当の父親はエマ・フロストによって別の次元に跳ばされており、従って彼は一度も見られていない。マルガリはワグナーの母親は赤子の隣に横たわっており死んでいたと言っていたが、この主張は疑問を呈されている。これは主に彼の母親がミスティークことレイヴン・ダークホルムであり、彼女はナイトクローラーの存在を暴徒の集団が見つけ出した後に彼を川に流している。カート・ワグナーさえも真相は分からない。マルガリは赤子をバイエルンの小さなサーカスに連れて行き、彼女はそこで魔術師としての活動をカモフラージュするためにフォーチューンテラーとして働いた。ワグナーは決して法的に誰かの養子になったわけではなかったが、サーカスの全員から『freaks』に対して偏見を持たれずに育てられた。マルガリはワクナーの非公式なフォスターマザーの役割を果たした。

ワグナーはサーカスで幸せに育ち、マルガリの実子のステファンとJimaineは親友だった。テレポーテーション能力が発現する遥か前に、ワグナーはとてつもない俊敏さを持っており、成人するまでにサーカスの花形アクロバット及びエアリアルアーティストとなっていた。サーカスの客は彼は普通の人間で悪魔じみたコスチュームを着ているのだと思っていた。

数年後、フロリダを拠点に大きなサーカスを経営するテキサスの富豪アーノス・ジャーディンはワグナーが所属するサーカスの事を聞きつけ買収した。ジャーディンはアメリカのサーカスに優秀な団員たちを移籍させるつもりだった。しかし、彼はワグナーにサーカスの見世物小屋にいるように要求した。唖然としたワグナーはサーカスを抜けてステファンがいるドイツのWinzeldorfに向かった。彼はステファンが狂気に捕われ残忍にも幾人かの子供を殺害している事を知った。彼等が若かった頃、ステファンはカートにもしも彼が罪のない命を摘んでしまったら自分を殺すように約束していた。サーカスを去ってから二日目の夜、ワグナーはステファンを見つけ彼と戦い、怒りを鎮めようとした。揉み合ううちに、ワグナーは不意にステファンの首を折ってしまった。

Winzeldorfの村人たちは子供殺しの犯人たる悪霊と看做し、ワグナーを発見した。彼等は彼を殺すつもりだったが、ワグナーをX-メンに引き入れるべくやってきたチャールズ・エグゼビアによって精神的に麻痺させられた。ワグナーはX-メンに入る事に同意したが、アメリカに発つ前に彼とエグゼビアはバイエルンのサーカスにマルガリにステファンの死について説明する為に赴いた。しかし、マルガリはそこにいなかった。彼女はワグナーがステファンを殺したのだと思い込み、数年後に彼女を罰する為にダンテの地獄編を模写を作成した。ドクター・ストレンジの全てを見渡すアガモットの目を用いて彼女は真実を知り、彼女とワグナーは和解した。[2]ワグナーは現在アマンダ・セフトンの名でアメリカ合衆国で暮らしているJimaineとも運良く再会している。ワグナーはX-メンの一員・ナイトクローラーとなった。

ナイトクローラーは長期間X-メンに留まっていた。しかし彼はイギリスに拠点を置くチームエクスカリバーの創立メンバーとなり後のある時点でX-メンに戻るまでチームリーダーになった。

ワグナーは自分の両親の素性について知ると、ミスティークの養子ローグは彼のフォスターシスターである事を知った。彼は異母兄弟のアビスことニルス・スタイガーやキィウィブラックとも会っている。彼等と共に、ナイトクローラーは自分を地球の侵略のポーンとして利用しようとする彼の父アザゼルを打ち破った。
ニムロッドとミュータントマサカー

その後間もなく、彼は一度かつてのチームに復帰しスーパーセンチネル・ニムロッドを停止させる為の戦略が裏目に出てカートは(初登場を果たしたGiant Sized X-Men #1に相づちを打つ形で)怒りに燃える群衆のなすがままになり、テレポート能力がなくなっていることに気付いた。彼はシャドウキャット、コロッサス、マジックに救われたが、彼は永久にこの能力が失われてしまったのではないかと怖れた。彼の力は戻ってきたが、彼がそれを使った時、彼は消耗され弱まったままで、再びチームに対する自分の価値に疑いを持つようになった。ミュータントマサカーの折り、ヴァーティゴを無力化する為の『マルチポート』スタントを使わせたのはそれらの感情だったのかもしれない。この戦法はリプタイドの攻撃を避ける事を不可能にし、酷く負傷した彼はその後昏睡状態に陥った。[3]
エクスカリバー

怪我を治療している間に、Xメンの仲間はダラスでのミッションで死亡したようだった。しばらくしてナイトクローラーとシャドウキャットはUK(イギリス)でのキャプテンブリテンの冒険に参加した。彼等はみなよく働き、エクスカリバーという名のグループの結成を決めた。キャプテンブリテンは元々グループ内でリーダーシップをとっていたが、ナイトクローラーが徐々にその責務を負うようになった。エクスカリバーと過ごすうちに、彼はテックネットとして知られる次元をまたぐ商人集団を担当し、彼等を『N-Men』と改名させ、彼はチームメイトのセリスと彼女がシーアの試練に立ち向かう為に出て行くまでロマンチックな関係になる。後に、彼のかつてのガールフレンドのアマンダ・セフトンがチームに加わり、二人はかつての交際を再会させた。彼女はリンボの支配権を得る為にチームを離れ、仕事は彼女を地球から離したままにしたが、二人は親しい友人のままである。
X-メンへの帰還

X-メンの見かけ上の死後しばらくの間、キティ・プライドとナイトクローラーは連絡を取るのに失敗したX-メンにいくらか憤慨していた。キャプテン・ブリテンとメガンの結婚に伴いエクスカリバーは解散し、ナイトクローラーはシャドウキャットとコロッサスとともにX-メンに帰還した。しかし帰るやいなや、プロフェッサーXに扮したセレブロ率いる偽X-メンの一団と対峙する事になる。
僧職

より多くの時間を僧職に費やしたいと思い、ナイトクローラーはアークエンジェルとチームリーダーの役割を共同でやる事にした。しかし、彼の僧侶としての仕事は錯覚であり、実際には全く僧職についていなかった事が明らかになっている。この事及びカートの血統に関する論争の余地のある真相は、ライターのチャック・オースティンによって明かされている。
チームリーダー

ナイトクローラーはウルヴァリン、ビショップ、サイロック、キャノンボール、レイチェル・サマーズと共にアンキャニィX-メンチームの新リーダーとなった。フォーセイクンを倒す最後のミッションではナイトクローラーはマーベル・ガールとサイロック、ビショップ、キャノンボールを率いてセントラルパークへ赴いた。その後、彼はアフリカをストームの叔父の支配から解放する為にストームに助力した。
シーア帝国の興亡

その後、プロフェッサーXは彼を[4]、ダーウィン、ハボック、マーベルガール、ウォーパスポラリスと共に、ヴァルカンがシーア帝国を滅ぼすのをやめさせる為に宇宙へ旅立つミッションへと参加させた。


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