ドン・キホーテ
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この項目では、ミゲル・デ・セルバンテスの小説について説明しています。

同名のディスカウントストアを運営する企業については「ドン・キホーテ_(企業)」をご覧ください。

その他の用法については「ドン・キホーテ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

ドン・キホーテ
Don Quijote
初版のタイトル頁(1605年
作者ミゲル・デ・セルバンテス
スペイン
言語スペイン語
ジャンル冒険小説
刊本情報
出版年月日 前編 1605年
後編 1615年
ウィキポータル 文学 ポータル 書物
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『ドン・キホーテ』(スペイン語: Don Quijote、Don Quixote[1])は、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテス小説騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなった郷士(アロンソ・キハーノ)が、自らを遍歴の騎士と任じ、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」[2]と名乗って冒険の旅に出かける物語である。1605年に出版された前編と、1615年に出版された後編がある。
概要

前編の原題は、"El ingenioso hidalgo Don Quixote de la Mancha[3]。セルバンテスは前編の序文の中で、牢獄の中でこの小説の最初の構想を得たことをほのめかしている。彼は生涯において何度も投獄されているが、おそらくここで語られているのは税金横領の容疑で入獄した1597年のセビーリャ監獄のことであろう(ただし、「捕虜の話」など話の本筋ではない挿話のいくつかは、それ以前に書いたものである)[要出典]。セルバンテスは釈放後、バリャドリードで多くの家族を養いながら前編を書き上げ、1605年にマドリードのファン・デ・ラ・クエスタ出版所から出版した。前編はたちまち大評判となり、出版した年だけで海賊版を含め6版を数え、1612年には早くも英訳が、1614年には仏訳が登場した。だが作品の高い評価にもかかわらず、版権を売り渡してしまっていたためセルバンテスの生活は依然困窮していた。

後編は、"Segunda parte del ingenioso caballero Don Quixote de la Mancha[4]として1615年に同じくファン・デ・ラ・クエスタ出版所から出版された。前編と同様に大評判となったが、セルバンテスは相変わらず貧しいまま、1616年に没した。

前編はセルバンテスの短編集としての色合いが濃く、作中作「愚かな物好きの話」(司祭たちが読む小説)、「捕虜の話」、「ルシンダとカルデーニオの話」など、ドン・キホーテとは直接のかかわり合いのない話が多く挿入されている。また、前編の第一部(ドン・キホーテ単独の一泊二日の遍歴)も、ひとつの短編小説としての構成をもっている。後編ではこの点を作者自身反省して、脱線を無くしている。
贋作『ドン・キホーテ』

1614年、アロンソ・フェルナンデス・デ・アベジャネーダ(スペイン語版)と名乗る人物が『ドン・キホーテ』の続編を発表した(原題:Segundo tomo del ingenioso hidalgo Don Quixote de la Mancha[5])。だがこれはセルバンテスが書いたものでもなければ、許可を取ったものでもない。すでにベストセラーとなっていた『ドン・キホーテ』の名前を利用しただけの贋作である。セルバンテスが後編執筆中に出版されたため、『ドン・キホーテ』後編のなかで、この贋作が『ドン・キホーテ』前編とは無関係であることを何度も主張し、さらには贋作のドン・キホーテに対抗して行き先をサラゴサからバルセロナに変更している。

アベジャネーダの正体は、300年以上も謎のままであったが、現在では1988年マルティン・デ・リケールが提起したヘロニモ・デ・パサモンテ(スペイン語版)説が有力となっている。この人物は、後述するヒネス・デ・パサモンテのモデルになった人物であり、セルバンテスとともにレパントの海戦を戦って捕虜になったアラゴン人である。
メタフィクション

『ドン・キホーテ』には多くのメタフィクションが導入されている。

司祭と床屋がドン・キホーテの蔵書を批評する場面ではセルバンテス自身の作品である『ラ・ガラテーア』も取り上げられている。

後編では「前編が出版されて世に出回っている」という設定となっており、登場人物たちが前編の批評を行い、矛盾している記述の釈明を行ったりする。また、前編でドン・キホーテを知った人々が、前編での記述をもとにドン・キホーテ主従に悪戯をしかける。

また、上述の贋作についても度々言及されており、「ドン・キホーテを騙る人物が存在し、贋作はこの2人の道中記である」という設定になっている。
主な登場人物ドン・キホーテとサンチョ(ギュスターヴ・ドレによる挿絵)ドン・キホーテの像(マドリッド、スペイン広場にて)
ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ
本編の主人公。本名をアロンソ・キハーノというラ・マンチャのとある村に住む50歳ほどの郷士だが、騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなってしまい、遍歴の騎士に成り切って、痩馬のロシナンテと共に世の中の不正を正す旅に出る。自分をとりまく全てを騎士道物語的な設定におきかえて認識し次々とトラブルを巻き起こすが、それ以外の点では至って理性的で思慮深い人物。三度の旅の後、病に倒れると共に正気を取り戻すが、間もなく死亡する。
サンチョ・パンサ
「パンサ」は「太鼓腹」の意。ドン・キホーテの近所に住んでいる農夫。「将来島を手に入れたあかつきには統治を任せる」というドン・キホーテの約束に魅かれ、彼の従士として旅に同行する。奇行を繰り返すドン・キホーテに何度も現実的な忠告をするが、大抵は聞き入れられず、主人とともにひどい災難に見舞われる。無学ではあるが、様々なをひいたり機智に富んだ言い回しをする。移動にはロバを使用している。
ドゥルシネーア・デル・トボーソ (ドルシネア)
近くの村のアルドンサ・ロレンソという百姓娘を元にドン・キホーテが作り上げた空想上の貴婦人。ドゥルシネーアの美しさ・気だてのよさ・その他の美点を世界中の人々に認めさせるのがドン・キホーテの遍歴の目的のひとつである。
ペロ・ペレス
ドン・キホーテと同じ村の司祭。
ニコラス親方
ドン・キホーテと同じ村の床屋。
ヒネス・デ・パサモンテ
泥棒の罪で囚人となり、ガレー船送りにするため連行されていたところをドン・キホーテに助けられるが、他の囚人とともにドン・キホーテを袋叩きにして去る。後編で、人形遣いの旅芸人ペドロ親方として正体を隠して登場する。
公爵夫妻
後編より登場。本名は不明。すでに出版されていた『ドン・キホーテ』前編のファンで、ドン・キホーテ主従を厚く歓待しつつ、様々な方法で彼らに悪戯を仕掛ける。
サンソン・カラスコ
後編より登場。ドン・キホーテと同じ村の住人で、サラマンカ大学の予科学士。ドン・キホーテに村で静養する約束を取り付けるべく、自ら「鏡の騎士」なる遍歴の武芸者に扮して決闘を挑むも、あえなく返り討ちに遭う。その後「銀月の騎士」として再度挑み、今度は勝利をおさめたため、ドン・キホーテは村に帰還することになる。
シデ・ハメーテ・ベネンヘーリ
モーロ人(アラビア人)の歴史家であり、『ドン・キホーテ』の原作者とされる。作中に直接登場することはない。『ドン・キホーテ』はシデ・ハメーテの記録をセルバンテスが編纂したものであると作中では説明されているが、実際にはシデ・ハメーテは架空の人物であり、『ドン・キホーテ』は完全にセルバンテスの創作である。
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。


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