ドロノキ(泥の木[4]、学名: Populus suaveolens)は、ヤナギ科ヤマナラシ属の落葉高木である。山地の水湿地に生えるポプラの仲間の樹木の一種。 和名「ドロノキ」の由来は樹皮の色が泥色だから、あるいは材が泥のように軟らかいところから名付けられたとも言われている[5]。別名はドロヤナギ[1][6]、ドロ[6]、ワタドロ、ワタノキ、デロ[1][6]、チリメンドロなどで、地方によりドロボウ[6]、ドロッペイ[6]、ヘロッポ[6]、バタバタ[6]などともよばれる。別名のワタドロやワタノキ、キワタなどは、種子の綿毛を指す名前で、その特徴を表している[6]。中国名は、遼楊[1]。 日本では北海道から本州の中部地方かけてに分布する[4][7]。水分の多い土壌を好み、よく川岸の砂地や川が運んできた洲の上、低い河岸段丘、湿地などに生えている[5]。泥流や火山活動などによる植生破壊後に真っ先に樹林化する先駆種であり、折れて地面に落ちた枝から根を張ってクローン個体を再生する、落枝条更新と呼ばれる能力を持つ[7]。極端な陽樹であり[7]、光合成効率の良い葉は老化も早く、夏の終わりには落葉を始める。 落葉広葉樹の高木で、樹高は15 - 30メートル (m) 、幹径は70 - 150センチメートル (cm) にも達する[4][8]。樹皮の表面は灰色で、若木は緑白色で、老木になると暗灰色になる[8][4]。若い木の表面は滑らかで菱形の皮目が散在するが、老木になるにつれ縦にひび割れる[8][4]。一年枝はふつう毛があり、短枝もよく出る[4]。 長い葉枝は互生し、短枝は密集する[7]。葉身は10 cm程度の広楕円形で周囲に鋸歯があり、裏は光沢があり白っぽい。 花期は4 - 6月[4]。
名称
分布と生態
形態
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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