ドリトル先生シリーズ
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「ドリトル先生」はこの項目へ転送されています。この作品の主人公については「ジョン・ドリトル」を、ドリトルのその他の用法については「ドリトル」をご覧ください。
『ドリトル先生アフリカゆき』初版本(1920年)の内扉(ロフティング画).mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 文学

ドリトル先生(ドリトルせんせい、Doctor Dolittle)シリーズは、20世紀前半にアメリカ合衆国で活動したイギリス出身の小説家[1]ヒュー・ロフティングによる児童文学作品のシリーズ。
解説

ロフティングは第一次世界大戦においてイギリス陸軍アイリッシュガーズ連隊志願兵として従軍した際に、動けなくなった軍用馬の射殺処分に遭遇して心を痛め、この体験から動物の言葉を解する獣医師の物語のインスピレーションを得たとされる。ロフティングは従軍先から2人の子供に宛てた手紙で、動物語を話すイギリスの田舎町に住む「ドリトル先生」の短い物語を挿絵付きで書くようになり、これが1920年に刊行された第1作『ドリトル先生アフリカゆき』の原型となった。

シリーズは全12巻で、他に番外編が2巻存在する。各巻は必ずしも時系列通りに並んでいるわけではなく、いわば「時系列シャッフル」的な手法が採られている。第3巻『郵便局』をどの時期に置くかは諸説あるものの(当該記事の概要を参照)、少なくとも第1巻『アフリカゆき』、第4巻『サーカス』、第6巻『キャラバン』、第11巻『緑のカナリア』は確実に、そしておそらくは第3巻『郵便局』も第2巻『航海記』(冒頭部分は1839年と明示されている)でドリトル先生が助手の「トミー」ことトーマス・スタビンズと出会うよりも以前の出来事である。第7巻『月からの使い』から第10巻『秘密の湖』までは巻数と時系列が一致しており、時系列上は『秘密の湖』が最終巻となる。刊行順の最終巻『楽しい家』はロフティングの生前に未発表となった短編8話をジョセフィン夫人とその妹のオルガ・フリッカーが整理し[2]、オルガが補作を行った短編集である。

なお、1920年代にはニューヨーク・トリビューンで連載された[3]
評価と反響

第1作『アフリカゆき』が1920年に米国で刊行されて以降、シリーズ作品は老若男女を問わず高い人気を博したが作者のロフティング自身は次第にマンネリ化を感じ、一度は1928年刊の第8作『月へゆく』で主人公のドリトル先生を月世界へ置き去りにしたまま完結を図るつもりであった。しかし、読者から先生の帰還とシリーズ再開を求める声が多く寄せられたことから5年の空白期間を経て1933年刊の『月から帰る』で正式にシリーズを再開した[4]

ロフティングの没後、米国では1960年代後半より『アフリカゆき』第12章における黒人描写について、人種差別や偏見の助長に繋がるとして問題視され(詳細はドリトル先生アフリカゆき#作中の表現についてを参照)、1970年代にはシリーズの大部分が絶版となっていた[5]。また、『航海記』に登場するクモザル島の住民は「インディアン」だが、インディアンの社会文化に関する描写が不正確で、彼らの文化を誤解させるステレオタイプの典型となっている[6]。(ドリトル先生航海記#作中の民族表現についてを参照)

1967年にはオルガ・フリッカーの編著で『ドリトル先生物語選集』(Doctor Dolittle, a Treasury)が刊行されているが[7]、本編に比べると知名度は高くない[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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