ドニントン・パーク
所在地イングランド・レスターシャー
標準時UTC+0
所有者en:Tom Wheatcroft
ドニントン・パーク・サーキット (Donington Park Circuit) は、イギリスのイングランド、レスターシャーにあるサーキット。 ロンドンから北へ高速道路を2時間半ほど走ったノースウェストレスターシャーにある、1931年にオープンしたイギリスきっての名門サーキットで、1993年にはフォーミュラ1も開催された。 1931年に完成し、第二次世界大戦以前からトップカテゴリーのレースが開催されていたが、1939年に勃発した第二次世界大戦中はコースが閉鎖され、軍用車の保管場所として使用されていた。 戦後サーキットとしての利用が再開されたが施設が老朽化し、1977年に所有者が変わったことをきっかけにコースと施設の改修が行われ、それ以降はF3000やF3選手権などのトップカテゴリーのレースが再び盛んに行われるようになったほか、ジム・ラッセル・レーシングスクールも開校されていた。 1993年にはF1ヨーロッパGPが開催され、マクラーレン・フォードに乗るアイルトン・セナが、当時マシンパフォーマンスに勝るウィリアムズ・ルノーに乗るアラン・プロストやデイモン・ヒルらを1周目で抜いた後、雨が降ったり止んだり霧雨になったりと不安定な天候の中、セナは安定した走りで優勝した。 2000年代に入り、投資家リー・ギルとサイモン・ジレットが立ち上げた『ドニントン・ベンチャーズ・レジャー・リミテッド(DVLL)』が、サーキットのオーナーだったトム・ウィートクロフトとリース契約を交わし、2008年中頃には、2010年以降シルバーストン・サーキットに代わりF1イギリスGPを開催を目指してバーニー・エクレストンとの合意を得て改修工事が始められる。しかし地元議会がこれに反対。再開発に必要な建築許可を得ることができなくなってしまい、またリー・ギル自身もバーニー・エクレストンとの合意を得た数週間後に辞任するという事態となる。 F1開催に当たっては、ヘルマン・ティルケのデザインを元にしたコース改修が行われることが条件となっていたが、F1の興行面を一手に取り仕切るFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)のバーニー・エクレストン会長が定めた期限(2009年10月26日)までに、サーキットの運営会社はコース改修に必要な費用を調達できなかった[1]ため、サーキットは改修工事を中止。これによりFOMはシルバーストン・サーキットと2026年までの開催契約を締結したため、ドニントン・パークでのF1開催の可能性は事実上消滅した[2]。 その後、管理下に置かれたサーキットは他の買い手を探すこととなったが見つからず、サーキットも改修工事を中止したまま、コースを使用できない状態で、借地権は元オーナーであったウィートクロフト家に返却。DVLLも倒産し、2009年12月24日、サーキットは閉鎖された。 再びコースを所有することとなったウィートクロフト家は、元々同サーキットの借地権を管理していた「Donington Park Racing Ltd.」を母体にサーキット運営を再開させる方針を固め、2010年8月にサーキットを半年強で再オープン[3]。改修工事を終え、2011年に入り国際的なレースイベントが再び開かれるようになっている。 イギリスツーリングカー選手権(BTCC)・スーパーバイク世界選手権・世界ツーリングカー選手権(WTCC)など多くの国際格式レースの他、トラックレースやジュニア・フォーミュラなどの地方選手権レースが行われている。ロードレース世界選手権(MotoGP)は、2010年から開催権がシルバーストンに移ったため、2009年を最後に開催されていない。
概要
歴史
完成から第二次世界大戦
第二次世界大戦後
F1ヨーロッパGPF1ヨーロッパGP (アイルトン・セナ)ピットビル(2008年)パドックエリア
経営混乱
現在
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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