ドジョウ科
Cobitis biwae Cobitis paludica
分類
ドジョウ科(どじょうか、Cobitidae)は、コイ目に属する科。21属約190種類が知られる。日本では3属26種・亜種がいる。このうち1種は外来種、8種は学名未決定である[1]。本語の「どじょう」という言葉は広義にはドジョウ科全体を指し、英語のローチ (loach) は通常、ドジョウ科の総称である。以前、ドジョウ上科はドジョウ科と称され、ドジョウ上科を現在構成する科は亜科とされてきた。しかしここでは昔ドジョウ科と称されていたドジョウ上科については扱わない。そのため、名称に「どじょう」の語がつく魚が複数含まれるフクドジョウ科やアユモドキ科に関しては扱わない。同様に、名称に「どじょう」の語がつくタイワンドジョウ(Channa maculata)は、カムルチーと合わせて雷魚とも呼ばれ、タイワンドジョウ科に属する別の魚である。また、ウミドジョウの別名のあるギンポやアユモドキに関しても触れない。 ユーラシア大陸全域、台湾、日本列島、北アフリカのエチオピア・モロッコ[1]。 体は細長い。口は下向きで小さく、口髭は3?5対。腹部は平らな形状を有し、底生である。真の鱗をもたない。雌雄は雄の胸鰭が鋭く大きいことで区別可能。ただし、アジメドジョウ属などは雌雄の判別は困難。[1]。 シマドジョウ属では、自然分布で2倍体[2]、3倍体[3]、4倍体[3]の倍数体個体が存在する[2]。また、ギンブナのような雌性発生を行い無性生殖することが報告されている[3]。 全てのドジョウ科魚類は口髭をもつ。吻端1対、上唇1対、口端1対の計6本があり、ドジョウ属ではこれに加えて下唇に2対の計10本ある。口髭は感覚器官としてはたらく[1] 雄成魚の胸鰭基部には骨質盤が発達している。骨質盤の形と大きさは種によって違いがあり、これによって種を特定・分類する。胸鰭が雄のほうが大きいことと、骨質盤が雄のほうが発達することなどは、雌の産卵を促すためであると考えれるが、どうして雄が発達しているかよくわかっていない。ただ、ドジョウ属の成熟した雄では背鰭付近の体側が膨らみこぶ状になり、このこぶは雌の産卵時に使われる[1]。 胸鰭は、1条の棘上軟条と、それ以外の分枝軟条からなる。分枝軟条とは、起部が1本で先端に向かって分枝する軟条のこと。第1分枝軟条は上下2片からなり、上片の幅は種によって違いがある[1]。 日本のドジョウ科は3属26種・亜種がいる[1]。
分布
形態
口髭
骨質盤
分枝軟条
日本のドジョウ科
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ドジョウ科 Cobitidae
ドジョウ亜科 Cobitinae
ドジョウ属 Misgurnus
ドジョウ Misgurnus anguillicaudatus 準絶滅危惧
キタドジョウ Misgurnus sp. (Clade A) 情報不足
ヒョウモンドジョウ Misgurnus sp. OK 情報不足
シノビドジョウ Misgurnus amamianus 情報不足
カラドジョウ Misgurnus dabryanus - 生態系被害防止外来種(カラドジョウ属に分類する説あり)
シマドジョウ属 Cobitis
オオシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type A
ニシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type B
ヒガシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type C
トサシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type D 絶滅危惧U類
コガタスジシマドジョウCobitis minamorii
サンヨウコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii minamorii 絶滅危惧TA類
トウカイコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii tokaiensis 絶滅危惧TB類
ビワコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii oumiensis 絶滅危惧TB類
ヨドコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii yodoensis 絶滅危惧TA類
サンインコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii saninensis 絶滅危惧TB類
ナミスジシマドジョウ Cobitis striata
チュウガタスジシマドジョウ Cobitis striata striata 絶滅危惧U類
オンガスジシマドジョウ Cobitis striata fuchigamii 絶滅危惧TA類
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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