トーションバースプリング
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トーションバーとは、状の物体を捻る時の反発力を利用したばねの一種である[1]。ねじり棒、ねじりばね、ねじり棒ばねとも呼ばれる[1]

英語ではtorsion bar[2] や torsion spring[3]、 torsion bar spring[1]などとも。目次

1 概要

2 ねじりばね定数

3 用途

3.1 トーションバー式サスペンション

3.2 戦車

3.3 自動車以外


4 その他

5 脚注

6 参考文献

概要

コイルばねに比べ、同じ質量で保存できるエネルギーが大きいため、軽量に作ることが出来る。また、まっすぐで細いためスペース効率も高い。多くは中実の鋼棒であるが、中空(鋼管)のものもある。
ねじりばね定数 左端を固定、右端でねじる場合

ねじりモーメントに対する変形角度の比を表すねじりばね定数は下記で示される。

k = M T α = G J L {\displaystyle k={\dfrac {M_{T}}{\alpha }}={\dfrac {GJ}{L}}} k {\displaystyle k} :ねじりばね定数(Nmm/rad) M T {\displaystyle M_{T}} :ねじりモーメント(Nmm) α {\displaystyle \alpha } :ねじれ変形角(rad) L {\displaystyle L} :長さ(mm) G {\displaystyle G} :材料の剛性率(横弾性係数)(GPa) J {\displaystyle J} :ねじり定数。円形断面では断面二次極モーメントに等しい
用途
トーションバー式サスペンション

自動車サスペンションとして、1930年代以降に用いられるようになった形式にトーションバー式サスペンション(en:Torsion bar suspension)がある。サスペンションのメインスプリングにトーションバーを用いたもので、揺動をねじり軸方向に変換できるタイプの各種サスペンション形態に導入例が見られる。他のばねに比べ、支える荷重が大きい場合でもばね自体の質量増加が少ないため、特に戦車トラックトレーラー(被牽引車)などで多用されている。なお、トーションビーム式サスペンションとは全く異なる。 トーションバースプリングを採用したシトロエンの「トラクシオン・アバン」のフロントサスペンション(1934)。初期のトーションバー採用例で、2010年代でも小型トラック等でこれに倣ったサスペンションを用いる事例がある 左右非対称の例。
左右でホイールベースも異なる。この手法は1960年代以降のルノー製前輪駆動車における後輪での採用例が有名

スウィングアクスルダブルウィッシュボーンとは縦置きで、トレーリングアームとは横置きでそれぞれ組み合わされる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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