トンボ亜目
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トンボ亜目
エゾアカネの雄
Sympetrum flaveolum
分類

:動物界 Animalia
:節足動物門 Arthropoda
:昆虫綱 Insecta
:トンボ目(蜻蛉目) Odonata
亜目:トンボ亜目(不均翅亜目) Anisoptera
Selys, 1800
下目:トンボ下目 Epiprocta


11科

本文参照

トンボ亜目(トンボあもく)は、トンボ目昆虫である。不均翅亜目ともいう。大きな複眼、2対の透明な羽、細長い体が特徴である。イトトンボ亜目とよく似ているが、成虫の羽が離れて付いており、静止時に体と垂直になるという点で異なる。トンボ亜目は6本の脚を持つが、多くは上手に歩くことができない。

トンボ亜目は、ハエハチアリチョウ等の小昆虫の捕食者として有益である。ヤゴとして知られる幼虫が水生昆虫であるため、湖、池、川、湿地等で見られる。
語源

学名のAnisopteraはギリシア語で、anは「不」、isoは「均」、pteraは「翅」という意味である。後翅が前翅よりも幅が広いことを意味する。
生活環羽化するトンボ交尾するトンボのつがいトンボ、尾瀬国立公園にて

メスは水中に産卵する。水草の近く等の良い場所に卵を産むため、親が完全に水の中につかる種もいる。トンボ亜目の多くは、卵が孵化するとヤゴは水面下で、伸縮自在の顎を用いて、ボウフラ等の無脊椎動物オタマジャクシや魚等の脊椎動物を食べて大きくなる[1][2][3][4]直腸えらで呼吸を行い、速く泳ぐ時は肛門から水を噴きだして進む[5]。陸上でも狩りをするヤゴもいるが[6]、地上に捕食者が少なかった太古の時代は、その方が普通だったと考えられている。

大きな種のヤゴの時代は5年間も続く。小さな種では、2ヶ月から3年である。幼虫が成虫になる時には、ヨシ等の茎を上り、空気に触れることで変態が始まる。頭の後ろの弱い部分から皮が割け、成虫のトンボが幼虫の皮から這い出して羽を膨らませ、餌の小昆虫を探すために飛び立つ。飛行中、トンボは上、下、前、後、右、左の6方向に動くことができる[7]。大きい種の成虫の時代は5ヶ月から6か月続く。
分類

トンボ亜目は、かつてムカシトンボ下目の下の分類で、現存するムカシトンボ属以下の2種と多くの化石種からなると考えられていた。近年では、形態学的にムカシトンボ亜目はトンボ亜目の原始的な側系統群であると考えられている。トンボ亜目は、新設されたトンボ下目の下の亜目とされた。ムカシトンボ下目は廃止され、絶滅種の多くは、トンボの進化の段階の派生種とされた。現存する2種は、トンボ亜目と並立するムカシトンボ亜目の中に分類された。
主な種.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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北半球
南半球
トンボ亜目と文化

ヨーロッパでは、トンボはしばしば邪悪であると考えられる。英語では、「悪魔のかがり針(devil's darning needle)」や「耳を切るもの(ear cutter)」と呼ばれ、悪魔や怪我と結びつけられている[8]ルーマニアの伝承では、トンボはかつて「悪魔の馬」であったと伝えられる。またスウェーデンの伝承では、悪魔は人々の魂の重さを量るためにトンボを利用したといわれている[9]:25?27。ノルウェーではトンボのことを"Oyenstikker"と呼ぶが、これは「目を突くもの」という意味である。ポルトガルでは"Tira-olhos"(目をひったくるもの)とも呼ばれることがある。またウェールズで「ヘビの召使い」という意味の"gwas-y-neidr"といわれるように、しばしばヘビと結びつけられる[8]アメリカ合衆国南部では、トンボはヘビの後をつけ、怪我をしたら背中に張り付くという伝承から、「ヘビの医者」snake doctorと呼ばれる[10]


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