トレイン・サーフィン
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混雑のため、乗客が車両の外側に乗っているバングラデシュの列車インドネシアジャカルタで混雑のため車体の外側に乗客を乗せるKRLジャボタベック電車

トレイン・サーフィン(train surfing、「トレイン・ホッピング(train hopping)」または「トレイン・ヒッチング(train hitching)」としても知られる)は、運行中の列車路面電車あるいは他の鉄道型輸送機関の車体の外に乗って移動することである。

「トレイン・ホッピング」が「フレート・ホッピング(英語版)」(貨物列車の外側に旅客が乗って移動すること)としばしば混同される場合もある。

フレート・ホッピングがもっぱら貨物列車が対象であるのに対し、トレイン・サーフィンは列車の種類を問わずに可能とされる。この種の旅行は、動いている列車からの転落、電力供給部(架線集電装置抵抗器他)での感電建築限界の外側にあたる車両の側面や屋根に乗ることで起きる鉄道構造物(鉄橋トンネルプラットホーム信号機や他の列車)との衝突、下車のための飛び降りの失敗といった死亡や重傷のリスクを負うため、生命を危険にさらす危険なものともなりうる。今日、こうした行動は世界の多くの鉄道で禁じられているが、過剰に混雑する列車においてこうした行動が起きている。
歴史屋上や踏み板に乗客が乗る初期の鉄道馬車西部戦線におけるドイツ軍の復員列車(1918年)。すでに車内が満員のため、兵士たちは列車の屋根や扉につかまっている。混雑するレニングラード市電(1933年)混雑するインドの列車(1947年)日本・東京の日暮里駅に停車中の買い出し列車(1946年).mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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列車の車体の外側に乗るという現象は、最初の鉄道においてすでに現れている。初期の鉄道では列車の屋根や踏み板に乗ることは普通に見られたが、年代が経過した19世紀後半になり列車の大きさやスピードが増えると、走行中の列車からの転落を防ぎ安全性を向上させるため、客車には線路から完全に遮断された座席が全ての乗客に対して配置されるようになった。しかし、乗車券を持たないために車両の外側に乗る人物は存在した。

アメリカ合衆国では南北戦争後に鉄道が西部に路線を延ばすに従い、こうした行動が一般化し、とりわけ「ホーボー」と呼ばれた移動労働者の間ではごく普通になった。世界恐慌のような広範囲の経済的混乱の時期には、他の交通機関を使えなくなった人々に広く使われ続けた。

20世紀前半に欧米路面電車が発達すると、過剰な混雑のため、車両の踏み板や扉や連結器、ときには屋根にも乗る乗客が現れる都市も見られた。また、第一次世界大戦ロシア内戦第二次世界大戦といった戦争の時期にヨーロッパでトレイン・サーフィンは頻繁に発生した。兵士や難民は、座席不足のため、しばしば客車の屋根に乗って移動した。

20世紀中盤になると、鉄道事業者が列車の混雑を軽減して車両の外側に乗るのを防ぐ措置を講じた欧米の多くの国では、トレイン・サーフィンは減少した。しかし、東南アジアアフリカ人口密度の高い国では、鉄道を含む複数の輸送機関で過剰な混雑の問題が急速に深刻化し、トレイン・サーフィン現象が拡大した。

極限の趣味(extreme hobby, エクストリームスポーツ)としてのトレイン・サーフィンは、1980年代に南アフリカ低所得家庭のティーンエイジャーに最初に現れ、やがて世界の他の国々でも見られるようになった。1988年6月17日のAP通信リオデジャネイロからの報道では、ブラジルの13歳のティーンエイジャーがどのようにして列車の屋根でトレイン・サーフィンするようになったかが記されている。ジョージ・メデロス記者はブラジルで1987年には約150人、1988年の第一四半期だけで少なくとも40人のトレイン・サーファーが死亡したと述べている。記事によると、数百人以上が負傷し、中には麻痺が残る者もいた。記事ではまた、通勤路線を運営する政府の事業者は、死亡や負傷の補償として70万ドル相当を支払ったと記している。1990年代を通じて、通勤電車でのトレイン・サーフィンがヨーロッパの鉄道近辺に住んでいる若い人々の間に見られるようになった。ロシアの高速列車サプサンによじ登るトレイン・サーファー

ドイツでは、「Sバーン・サーフィン」が1990年代に流行した。この現象は2000年までには忘れ去られたが、2005年にフランクフルトのトレイン・サーファーのグループが再発見された。このグループのリーダーは「トレインライダー」と自称し、ドイツ最速の列車であるICEに乗ったことで有名である。インターネット動画では数年後に彼が不治の白血病のために死亡したと報じられたが、のちに「トレインライダー」はインタビューでこの動画はファンがつくったもので内容が虚偽であると明らかにした[1][2]。2008年には40人のティーンエイジャーがトレイン・サーフィンによって死亡した[3]

ソビエト連邦では1980年代に、ティーンエイジャーや青年による路面電車でのトレイン・サーフィンが時折見られた。ソビエト連邦の崩壊後の1990年代には、ロシアや他の旧ソ連の国々で、線路近くに住むティーンエイジャーや青年が、エクストリームスポーツとしての興味や経済的な危機から、通勤電車でトレイン・サーフィンをするようになった。21世紀に入ると、モスクワ地下鉄でもトレイン・サーフィンが見られるようになり、グループやインターネットのコミュニティーも作られた[4][5]

2000年代中盤には、モスクワ地区で近郊列車の頻繁な運休や列車の混雑が見られるようになった。2010年夏、モスクワの近郊列車が10本も線路補修のために運休し、列車の混雑とトレイン・サーファーが激増した。トレイン・サーファーはインターネットを通じて組織化し、近郊列車、地下鉄、ローカル列車で外側に乗る大規模なトレイン・サーフィンイベントについて話し合い始めた[6] 。2011年の初頭から、ロシアのトレイン・サーファーはロシア最速の高速列車サプサン」へのトレイン・サーフィンを始めた[7][8][9][10]


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