L-トリプトファン
IUPAC名
Tryptophan or (2S)-2-amino-3-(1H-indol-3-yl)propanoic acid
別称2-Amino-3-(1H-indol-3-yl)propanoic acid
識別情報
CAS登録番号73-22-3
11.4 g/L at 25 °C,
17.1 g/L at 50 °C,
27.95 g/L at 75 °C
溶解度熱アルコール、アルカリ水酸化物に溶ける。クロロホルムには溶けない。
酸解離定数 pKa2.38 (カルボキシル基), 9.39 (アミノ基)[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
トリプトファン (Tryptophan) はアミノ酸の一種である。ヒトにおける9つの必須アミノ酸の内の1つ。
系統名 2-アミノ-3-(インドリル)プロピオン酸。略号はTrpまたはW。
側鎖にインドール環を持ち、芳香族アミノ酸に分類される。蛋白質構成アミノ酸である。糖原性・ケト原性の両方を持つ。多くのタンパク質中に見出されるが、含量は低い。ナイアシンの体内活性物質であるNAD(H)をはじめ、セロトニン・メラトニンといったホルモン、キヌレニン等生体色素、また植物において重要な成長ホルモンであるインドール酢酸の前駆体、インドールアルカロイド(トリプタミン類)などの前駆体として重要である。 トリプトファンの代謝は極めて多様であり、また複雑である。大まかには以下のように分類できる。[2] 代謝経路組織説明
物性
分子量 204.23
等電点 5.89
溶解性:蟻酸に可溶、水に難溶、エタノールに極めて難溶、希塩酸に可溶。
溶解度(水、g/100g)1.06 (20℃)、1.44 (40℃)、2.05 (60℃)
ファンデルワールス半径:163
味:苦(閾値 0.9mg/ml)(L-体。D-体は甘い)
代謝経路
キヌレニン経路肝臓インドールアミン酸素添加酵素 (IDO) によりL-キヌレニンを経てキヌレン酸へ至る経路。ヒトで約95%[3]。
セロトニン経路腸
脳
マスト細胞セロトニン・メラトニンの合成に向かう経路。