トラック野郎・突撃一番星
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トラック野郎・突撃一番星
監督
鈴木則文
脚本掛札昌裕
中島信昭
出演者菅原文太
愛川欽也
せんだみつお
原田美枝子
川谷拓三
中村玉緒
樹木希林
辰巳柳太郎
亜湖
金子信雄
小松方正
音楽木下忠司
撮影飯村雅彦
製作会社東映
配給東映
公開1978年8月12日
上映時間103分
製作国 日本
言語日本語
配給収入8億3000万円
前作トラック野郎・男一匹桃次郎
次作トラック野郎・一番星北へ帰る
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『トラック野郎・突撃一番星』(トラックやろう・とつげきいちばんぼし)は、1978年(昭和53年)8月12日公開の日本映画菅原文太主演、東映製作・配給による「トラック野郎シリーズ」第7作。

8億3000万円の配給収入を記録、1978年の邦画配給収入ランキングの第10位となった[1]せんだみつお演ずる桶川玉三郎(三番星)が初登場した作品であり、またライバル役(川谷拓三演ずる矢野駿介)が唯一トラック乗りではない作品。
ストーリー

1978年、『未知との遭遇』や『スター・ウォーズ』が公開され、日本はSFブームに沸いていた。一番星こと星桃次郎(菅原文太)も例外ではない。愛車・一番星号にもUFOの飾りをつけ、異星人と交信しようとパラボラアンテナも搭載していた。夢か現か、夜を駆ける一番星号は女性の声(小宮和枝)を受信し、空へ舞い上がる。

ところは変わって、鳥羽へ向かうフェリー。桃次郎は船上の人となっていた。相棒のヤモメのジョナサンこと松下金造(愛川欽也)も同じく。UFOの女性乗組員と交信しようとメカを片手の桃次郎。それを冷めた目で見るジョナサン。船内をうろつき続ける桃次郎の前に現れた美女・小百合(樹れい子)は、『未知との遭遇』よろしく「接近遭遇」と称したボディ・タッチで誘惑。続いて彼女の兄を称するセールスマン・桶川玉三郎(せんだみつお)が登場。純白の背広の上下セットを売りつけてくる。接近遭遇の段階を進めたい桃次郎は、口車に乗って背広を購入してしまう。「港で会いましょう」という約束を信じ、白の背広でポーズを決めて待つ桃次郎。と、側には同じ格好をしたジョナサンが。お互いを不思議な目で見ていると、小百合と玉三郎の乗った車が走り去る。二人はまんまとカモられたのだった。しかも、水に濡れると縮むという粗悪な品である。

憤懣やるかたない二人は、夜の国道でトラックを走らせていた。と、2台の前に怪しい光が見えてくる。UFOか?だが桃次郎び前に現れたのは、白いウェットスーツ姿の月田えり子(原田美枝子)だった。またもや一目ぼれしてしまう桃次郎。しかも、今回はUFOの搭乗員と勘違いする始末。

幻のように消えた(ように思えた)えり子と別れて後。白昼に玉三郎の乗用車を発見。一番星号とジョナサン号は追跡を敢行。見失ってしまったものの、立ち寄ったドライブイン「海女の郷」で玉三郎と遭遇。しかし玉三郎は「自分もトラック野郎だった」と過去を明かし、助手となることを志願。成り行きでジョナサンが引き取ることになる。だがお調子者で大飯喰らいの玉三郎は、ハッキリいって迷惑でしかない。頭を抱えるジョナサン。

後日。桃次郎が「海女の郷」から外を見ていると、えり子と玉三郎が楽しそうに話している場面を目撃する。急いで外へ出ようとしたが、折悪しく入ってきた矢野駿介(川谷拓三)とぶつかってしまい、口論から格闘となる。駿介は、「昭和の御木本幸吉」と異名を取る真珠の研究者だった。

玉三郎から事情を聞きだし、えり子が玉三郎の幼馴染だと分かるや、彼女の職場である鳥羽イルカ島へ向かう。イルカの調教師であるえり子に接近することには成功したが、彼女の上司・石部スミ(樹木希林)が桃次郎に好意を寄せてくる。

仕事の都合で東京に戻ってきた桃次郎、ジョナサン。それに付いてきた玉三郎。そこに舞い込む一通の手紙。高山で駅弁売りをしている桶川半兵衛(辰巳柳太郎)、つまり玉三郎の父からである。彼は、「(玉三郎が)運送会社の社長に就任した」というウソを信じていたのだ。折りしも、自分の会社の部下を連れて上京する、という。オロオロする玉三郎に、桃次郎は「ウソはダメだ」と一喝するものの、「玉三郎を社長にしたてる」と、ウソがバレないように支援。仲間のトラッカーや、桑原運送の社長・桑原福次(小松方正)、桑原花子(天地総子)夫人を説き伏せ、玉三郎を社長に仕立てるのだった。

当日。桃次郎らの演技に気を良くした玉三郎は図に乗り、ついに桃次郎の怒りを買ってしまう。しかし、ジョナサンに「父親を落胆させたくない」、「(田舎に帰って)笑いものになる」と諭され、グッと我慢する。だが半兵衛は物陰で偶然聞いており、一人涙を流すのだった。

鳥羽を再訪した桃次郎は、月田家に結婚話が浮かび、下呂へ向かった、と聞かされる。慌てて追走した桃次郎だったが、結婚というのは母親の月田絹枝(中村玉緒)の再婚話であった、と知り、安堵する。

ここでジョナサンの悪事がバレる。ダンピングが露見し、トラック仲間から追い出されたのだ。失意のジョナサンは、偶然知り合ったストリッパー・マリー(亜湖)に惹かれ始める。

その頃、半兵衛に招待され、桃次郎とトラッカーたちは下呂温泉を訪れていた。「芝居の続きを…」と示し合わせたが、半兵衛は玉三郎に謝罪させる。「社長になるより、良い仲間に出会えたことがうれしい」と語る半兵衛。桃次郎は父の愛情を見た思いがした。

マリーのマネージャーとなったジョナサンは、トラックも降りていた。桃次郎は説得を試みるが、拒絶されてしまう。しかし、家族への想いは断ち切れないジョナサン。マリーは睡眠薬でジョナサンを眠らせ、町から旅立つ。元の生活に戻るよう、手紙を残して。

イルカ島では、2頭のイルカが逃げていた。漁師も捜索を打ち切っていたが、可愛がっていたイルカだけに、えり子の落胆は大きい。


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