トヨタ・SZエンジン
ダイハツ・SZ型エンジン
生産拠点ダイハツ工業
アストラ・ダイハツ・モーター
トヨタ・SZエンジン、およびダイハツ・SZ型エンジン(エスゼットがたエンジン)は、トヨタ自動車、およびダイハツ工業の鋳鉄ブロックを用いた水冷直列4気筒ガソリンエンジンの系列である。
トヨタのコンパクトカーに搭載されている、ダイハツ工業の開発生産による鋳鉄ブロックエンジンである。ダイハツのK3型エンジンは本形式の派生型であり、同じ1.3 Lの2SZ-FEとクランクシャフトを共有する姉妹機であるが、シリンダーヘッドとシリンダーブロックは別々のものを使用している。
この鋳鉄製シリンダーブロックは、ボアピッチ78 mm、クローズドデッキ構造で、鋳型を常温で触媒ガスによって硬化させる熱歪みの少ない鋳造技術(コールドボックス法)を用い、公差を縮小することで隣り合うシリンダー間の寸法を3.0 mmまで薄肉化するなどにより、小型軽量化を実現している。
このうち、1SZ-FEはインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー1999を受賞している。
なお、2021年(令和3年)2月現在の時点において、ダイハツ名義で開発された日本国外向け仕様の3SZ-VEのみ、インドネシア(アストラ・ダイハツ・モーター)で現地製造されていたが同年9月末までに現地での製造が終了し、名実共にSZ型エンジンの系譜が消滅することとなった。 トヨタ
系譜
エンジン型式一覧の自動車用エンジンの系譜を参照。
ダイハツ
FA型
厳密にはトヨタ名義ではなくダイハツ名義のエンジンであるため、型式名の-(ハイフン)後の記号がトヨタ式ではなくダイハツ式の表記になっている。搭載するトヨタ車も、1SZ-FEや2SZ-FEと異なり、ダイハツからのOEM供給車種、もしくは主な開発作業と生産をダイハツに委託した車種に限られている。構造的にもダイハツ・K3型エンジンの行程拡大版という性格の機種であり、K3型同様フロントへの縦置きやキャブオーバー型車への搭載にも対応している。
型式
1SZ-FE
1SZ-FE
生産期間1998年12月 - 2005年9月
エンジン種別ガソリンエンジン
冷却方式水冷
シリンダー配置・数直列4気筒
弁形式狭角4バルブ DOHC
VVT-i
燃料供給装置EFI
排気量997 cc
内径×行程69.0 mm×66.7 mm
圧縮比10:1
出力51.5 kW (70 PS)/6,000 rpm
トルク95 Nm (9.7 kgm)/4,000 rpm
重量69 kg
搭載車種(車両型式)
(初)初代ヴィッツ(SCP10)
プラッツ(SCP11)
プラッツ(SCP11型)用1SZ-FE型エンジン
2SZ-FE
2SZ-FE
生産期間2002年11月 - 2012年4月
エンジン種別ガソリンエンジン
冷却方式水冷
シリンダー配置・数直列4気筒
弁形式狭角4バルブ DOHC
VVT-i
燃料供給装置EFI
排気量1,296 cc
内径×行程72.0 mm×79.6 mm
圧縮比11:1
出力64 kW (87 PS)/6,000 rpm
トルク116 Nm (11.8 kgm)/4,000 rpm
重量71 kg
搭載車種(車両型式)
初代ヴィッツ(SCP13) ※U、クラヴィアのみ
2代目ヴィッツ(SCP90)
ベルタ(SCP92)
ラクティス(SCP100)
2SZ-FE型エンジン
3SZ-VE
3SZ-VE
生産期間2005年10月 - 2021年9月
エンジン種別ガソリンエンジン
冷却方式水冷
シリンダー配置・数直列4気筒
弁形式狭角16バルブ DOHC
VVT-i
※ダイハツ向けはDVVT
燃料供給装置EFI
排気量1,495 cc
内径×行程72.0 mm×91.8 mm
圧縮比10:1
出力80 kW (109 PS)/6,000 rpm
トルク141 Nm (14.4 kgm)/4,400 rpm
重量-kg
搭載車種(車両型式)
ラッシュ(J200E/J210E/F700RE/F710RE)
2代目bB(QNC21)
ビーゴ(J200G/J210G)
テリオス(J200RG/210RG/F700RG/F710RG)
クー(M402S)
ルクシオ(S402RG)
グランマックス(S402RP/402RV)
タウンエース(S402P/402V/412P/412V)
ライトエース(S402P/402V/412P/412V)
パッソセッテ(M502E/M512E)
ブーンルミナス(M502G/M512G)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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