トヨタ・1NZ-FE
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トヨタ・1NZ-FE

生産拠点トヨタ自動車
製造期間1999年7月 - 現在
タイプ直列4気筒DOHC16バルブ
排気量1,497cc
内径x行程75.0mm×84.7mm
圧縮比10.5 - 11.0
最高出力103PS - 110PS
最大トルク13.5kg・m - 14.6kg・m
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トヨタ・1NZ-FEは、トヨタ自動車の主力エンジンの内の一つ、NZエンジンの内の一形式。主な搭載車種は同社のカローラシリーズプレミオアリオンヴィッツプラッツオーリスシエンタプロボックスラクティス富士重工業(現・SUBARU)のトレジアマツダファミリアバンなどと乗用車、商用車問わず多くの車種に幅広く搭載されている。
概要1NZ-FE(写真は直押し式バルブ駆動仕様。ローラー・ロッカーアーム式バルブ駆動仕様は、シリンダーヘッドおよび樹脂製シリンダーヘッドカバーの形状、更にスパークプラグのサイズが異なる。なお、ローラー・ロッカーアーム式バルブ駆動仕様は専用のイリジウムスパークプラグが標準で採用される)

本機は高膨張比(ミラーサイクル)仕様である1NZ-FXE型(プリウスに搭載されたエンジン)の通常圧縮(オットー)仕様である。直列4気筒1,500cc横置き前輪駆動DOHC16バルブ自然吸気ガソリンエンジンで、同じく1,500cc、直列4気筒DOHC16バルブガソリンエンジン5A-FEおよび5E-FEの後継にあたる。

小型化および軽量化を前提とした設計のため、シリンダーブロックからシリンダーヘッドにかけてアルミダイキャストが用いられている。既存の1ZZ-FEエンジン(1,800cc)同様、ロングストロークにより特に実用域でのトルクを得ているのが特徴で、信頼性および経済性、耐久性に秀でている。なおこのエンジンのスケールダウン版として1,300ccの2NZ-FEがある。こちらは1,300cc、直列4気筒DOHC16バルブガソリンエンジン4E-FEの後継にあたる。

初搭載は、1999年8月30日登場のファンカーゴの2WDおよび4WD車、プラッツの2WD車。その後、カローラシリーズプレミオアリオンヴィッツオーリスシエンタプロボックス等と多くの車種に幅広く搭載されている。

右の写真から分かるように、連続可変バルブタイミングシステムであるVVT-iを採用する。バルブ駆動に関しては直押し(ダイレクトアタック)方式とローラー・ロッカーアーム方式の仕様が混在する。ローラー・ロッカーアーム仕様はシエンタ2003年9月)の前輪駆動車に最初に搭載され、次いで2004年4月のマイナーチェンジされた9代目カローラシリーズ(E120系、カローラスパシオを除く)の前輪駆動車の4速オートマチックトランスミッション車に搭載。以降は10代目カローラアクシオ(E140系、セダンの今回からの呼び名)および同10代目カローラフィールダー(E140G系カローラワゴン。フィールダーとしては2代目)の1,500cc全車、カローラルミオン(E150N系)の1,500cc全車、オーリス(E150H系)の1,500cc全車、2代目(CP90系)ヴィッツの1,500cc車、2代目プレミオ(T260系)および同2代目アリオン(T260系)の1,500cc全車、ラクティスの1,500ccの前輪駆動車に搭載されていた(2009年1月現在)。なお新仕様の1NZ-FEが導入後も車種や駆動方式によっては旧来の1NZ-FEから変更がないケースも存在する。

改良された1NZ-FEはローラー・ロッカーアーム方式への変更以外に電子制御スロットルの採用、ピストン周りの改良による各部フリクションの低減の他、EGRシステムの追加、吸気バルブの閉弁時期を従来の52から72度(VVT-i最遅角時)へ遅らせることでポンピングロスを低減させるなど、多岐にわたり改良されている。ロッカーアームへの変更に関連してバルブ挟み角も同社の既存のハイメカツインカムエンジン並に狭角化されている。

2012年5月にフルモデルチェンジした11代目カローラアクシオ(E160系、アクシオとしては2代目)/カローラフィールダー(E160G系、フィールダーとしては3代目)の1,500cc 2WDのCVT車両では、更なる改良がなされた1NZ-FEが搭載された。主な改良点としてはEGRクーラーを二重管タイプからラジエタータイプへ変更すること冷却能力の向上、それに関連して圧縮比を10.5から11.0に上げている。また吸気バルブの閉弁時期を82度(VVT-i最遅角時)と更に遅閉じとし、よりアトキンソンサイクルに近づける形で吸気損失の低減が図られている。カローラ以外では2012年7月にフルモデルチェンジした2代目ポルテ(2WD)とその姉妹車となる新型車スペイド(2WD)および同年8月にフルモデルチェンジしたオーリス(2WD)、同年7月に一部改良が行われたラクティス(2WD)、同年12月に一部改良が行われたプレミオアリオンの各1500cc車、2014年8月に大規模なマイナーチェンジが行われたプロボックスの1,500cc車(2WD)、およびサクシード(2WD)、そして2018年2月にコンフォート教習車の事実上の後継となるトヨタ教習車(E160系改)にそれぞれ搭載された(2019年9月現在)。

かつてのトヨタエンジンの命名法則では、「F」の付く型番はハイメカツインカムであったが、この世代のエンジンでは既にハイメカツインカムは採用されておらず、1NZ-FEも一般的なDOHCエンジンである。この世代では、5A-FEなどのハイメカツインカムとの差異はシザーズギア(例として「5A-FE」の場合はカムシャフトはゴム製タイミングベルトによる駆動方式)を全く用いず、狭角バルブはそのままに本来のDOHCと同じ機構(例として「1NZ-FE」の場合はタイミングチェーンによる駆動方式)を採用している点にある。
系譜

※乗用車用に限り記述

R系1953年)→2R系1963年)→1A系1978年)→3A系1979年)→5A系1987年)→1NZ系(1997年)→M15A系(2020年)※これより直列3気筒[1]

3E系1986年)→5E系1990年)→1NZ系(1997年)→2NR系[2](2010年)→M15A系(2020年)※これより直列3気筒


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