トヨタ・タウンエース
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トヨタ・タウンエース
3代目(左)と4代目(右)のバン
概要
別名トヨタ・ライトエース
ダイハツ・デルタ
トヨタ・バン
トヨタ・モデルF(欧州)
ダイハツ・グランマックス
マツダ・ボンゴ
製造国 日本(初代 - 3代目)
インドネシア(4代目)
販売期間1976年 -
ボディ
ボディタイプキャブオーバー/セミキャブオーバーワンボックスカー
トラック
駆動方式後輪駆動
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タウンエース(TOWNACE)はトヨタ自動車1976年昭和51年)から生産・販売している、キャブオーバーまたはセミキャブオーバーワンボックス商用車、ならびに派生車種の乗用車(いわゆるミニバン)、および小型トラックである。
概要

同社のカローラコンポーネンツを利用した、商用・乗用両用車として企画・開発され、ミニエースバンコーチの後継車として既に生産されていたライトエースの上級車種として誕生した。

ライトエースはパブリカ(後にスターレットに変更)の、タウンエースはカローラのキャブオーバー版という位置付けであり、両車の開発・生産は一貫してダイハツ工業に委託されている[要出典]。1991年平成3年)頃までは Toyota Van(トヨタ・バン)の名で、マスターエースが北米市場へ、Taragoの名でオセアニア市場へも輸出[注釈 1]され、2代目の欧州向けは Toyota Model F(トヨタ・モデル F)と名乗っていた。
初代 R10系(1976年 - 1982年)

トヨタ・タウンエース(初代)
R10系
前期型 ワゴンハイルーフ
カスタムエクストラ
中期型 ワゴンハイルーフ
スーパーエクストラ
後期型 ワゴンハイルーフ
グランドエクストラ
概要
別名トヨタ・ライトエースワゴン&バン&トラック(初代)
ダイハツ・デルタ750(初代)
販売期間1976年 - 1982年
ボディ
乗車定員2-8名
ボディタイプ4・5ドアキャブオーバーワンボックス
4・5ドアキャブオーバーライトバン
2ドアキャブオーバートラック
エンジン位置フロント
駆動方式後輪駆動
パワートレイン
変速機4MT / 5MT
3AT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン
半楕円リーフ
車両寸法
ホイールベース2,195 mm
全長4,095 - 4,110 mm
全幅1,650 mm
全高1,745 - 1,990 mm
その他
データモデルワゴン 後期型
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1976年昭和51年)10月
3/6人乗りのバン(1,200/1,600 cc)と8人乗りワゴン(1,600 cc)を発表。当初は商用車の雰囲気を色濃く残しており、同社のライトエースの上級モデルという位置づけとされ、ハイエースとの間を埋める役割を担っていた。車両の基本コンポーネンツは、初代ライトエースをベースにロング&ワイドボディ化。外装はフロントドア及びスライドドアはライトエースと共通としながらも、それ以外は全くの別デザインとした。ライトエースの上級車種ということで、1,200 ccの3K-J型に加えて、E30/50系カローラ系に搭載されていた1,600 ccの2T-J、12T-U型を設定。当初から5ナンバーワゴンの設定もあったが、装備は商用グレードと何ら変わらず、ATも設定されていなかった。本車種の2型式はデルタワイドバン/ワゴンとして1982年(昭和57年)までダイハツ工業にOEM供給された。
1978年(昭和53年)10月
レジャーユース需要の高まりから、ワゴン系の仕様を見直し。

エンジンは昭和53年排出ガス規制適合のため、1,600 ccから1,800 ccの13T-U型へ変更。

ワゴン系の足回りを見直し、操縦安定性を向上。

ワゴン系最上級グレード「カスタムエクストラ」を追加設定。

ハイルーフ、手動サンルーフなども採用。
サンルーフのロックにはバス用部品を流用。

バンのエンジンを1,200 cc(3K?J型)から1,300 ccの4K-J型へ変更し、ハイルーフを追加。

同年、トラックがラインナップに追加。テールランプはトヨタの小型トラックに共通の横長3色コンビネーションタイプを採用。高床・低床・ジャストローのそれぞれ標準・ロングデッキの6バリエーション。エンジンは1,600 ccの12R-J型を搭載。ジャストロー系のリヤタイヤはダブルタイヤではなく、高床モデルをベースに標準のバイアスタイヤよりタイヤ径の小さいラジアルタイヤを履かせ、なおかつ荷台をやや下げて架装するといった構成で、実質的には高床とさほど変わらないモデルとなる。

トラックの車両型式は標準デッキ車は「RR1#」、ロングデッキ車は「RR2#」と、ロングデッキ車は例外的に20番台の呼称となっている。

1979年(昭和54年)10月
ライトエースのモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジ。市場からの要望をフィードバックすべく、細かな改良がなされる。乗用車としての見栄えや快適性を向上させ、同時に、よりカジュアル色を強めるため、インパネデザインの一新、フロントマスクの一部変更、風切り音や騒音の低減対策、新たな外板色の追加などが行われる。

ワゴン系最上級グレード、「カスタムエクストラ」の名称を「スーパーエクストラ」に変更。

バンは1,600 cc車に上級グレード「ハイデラックス」を追加設定。

バン・トラックのエンジンは昭和54年排出ガス規制へ適合。

トラックのマイナーチェンジはワゴン・バン系とは別に、やや遅れての実施となる。ジャストロー系のリヤタイヤに12インチのダブルタイヤが装着され、床面地上高は軽トラック並みに低くなる。なお、ジャストロー系は前後輪でタイヤ/ホイール径が異なることから、スペアタイヤも2種類装備し、後輪はもちろん、前輪もハーフキャップが省略される。
この頃ライバルであった日産・バネットとの競争の中、車種と装備の拡充は止まらず、一気にRV色を強めて行く[注釈 2]。同時に数多くの特別仕様車が発表され、販売台数もさることながら、市場での人気を不動のものとしていく。
1980年(昭和55年)12月
2度目のマイナーチェンジ。競合車種との差別化で、より高級化を狙う[注釈 3]

ワゴン系のヘッドランプ規格型の角形2灯式へ変更。バン系は従来の丸型ヘッドランプながら、ヘッドランプベゼルおよびバンパーをグレー塗装に改め、見栄えを向上。

従来のコラムシフトの4速MTに加え、フロアシフトの3速フルオートマチックや、フロアシフトの5速MTを設定。

ワゴン系は操縦安定性向上のため、新たにフロントサスペンションにスタビライザーが装着され、同時にバネレートの見直しも実施。

ワゴン最上級グレードとして、チルトステアリングや電動リモコンミラー、2列目にスイング式対座シートを装備した「グランドエクストラ」を追加設定。

吊り下げ式のフロントクーラーに代わり、フルエアミックス式のエアコンが装備される。リヤクーラーは床置式からオーバーヘッド式に変わり、備え付けのクールBOXを追加。

サンルーフも電動開閉式に改良。(手動式は一部グレードにて継続設定)

上級グレード「ハイデラックス」を1300cc車にも設定。

トラックのジャストロー系に木製デッキ車が追加設定される。

1982年(昭和57年)2月
一部変更

簡易ベッドを装備したキャニオンパッケージを追加設定。

サンルーフ装備車の一列目席にチルトアップ式のムーンルーフを追加。

モーター駆動方式の電動カーテンをオプション設定。


中期型ワゴンハイルーフ
スーパーエクストラ
(リア)

後期型トラック
標準デッキ高床

2代目 R20/30系(1982年 - 1999年)

トヨタ・タウンエース(2代目)
R20/30系
ディーゼルワゴン(1987モデル)
バン 4WD 2.0D GL
トラック 1800スーパーX
概要
別名トヨタ・ライトエースワゴン&バン&トラック(2代目 - 3代目)
トヨタ・マスターエースサーフ
販売期間バン/ワゴン : 1982年 - 1996年
トラック : 1986年 - 1999年
ボディ
乗車定員2-8名
ボディタイプ4・5ドアキャブオーバーワンボックス
4・5ドアキャブオーバーライトバン
2ドアキャブオーバートラック
エンジン位置フロント
駆動方式後輪駆動
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1982年11月
エッジの効いたスタイルへとフルモデルチェンジされ、Aピラーと、ステアリングコラムの角度は一層小さくなり、見た目や装備も一気に高級化路線へと舵を切った。同時に北米仕様の外観を持つ、トヨタ店向けのトヨタ・マスターエースサーフ双子車として加わるが、もともと2代目のモデルチェンジの要点でもあるフロント周りの構造変更は、北米での衝突安全基準に対応するためであった。トラックのみこの世代で2代目ライトエースの姉妹車となった。このことから、ワゴン、バンとは独立して進化をしていくことになる。リアコンビネーションランプのデザインも一方開き・三方開きとも当代の本車種と共通となる。エンジンは新世代商用エンジンの1Yと、2Y-U型(1600ccと1800cc、共にキャブレター)へ刷新され、ATも4速となる(ワゴンのみ)。タウンエース初となるディーゼルエンジンには、カローラ系の1C型(1800cc)が選ばれた。日本国外向けのTOYOTA VANと、MODEL Fには、2200ccの4Y-EU型も搭載された。バンは1Y-J型(1600cc)の他、継続採用の4K-J型(1300cc)を搭載。自動車向け小型冷蔵庫としては世界初の製氷機が3兄弟共にオプション設定された。
グレード構成


ロイヤルラウンジ

グランドエクストラ

スーパーエクストラ

カスタム

キャニオン

GL

デラックス

スタンダード

量販価格帯の上級移行に成功し、収益率は上がった。ディーゼルは当初バン(CR26V)のみの設定であった。
1983年4月


ワゴンに2C型2000ccディーゼル搭載車追加。

1983年5月


ワゴンに3Y-EU型2000ccガソリンエンジン搭載車を追加。同時にカスタムS仕様を追加。

1984年8月
一部改良

キャニオン仕様およびミドルルーフグランドエクストラを廃止。

ワゴンディーゼル車にAT車を追加。ディーゼル車と、ガソリン車のATのギア比は4段とも同じで、最終減速比が異なるのみ。

車体関係ではツインムーンルーフ車にアクションレールを新設。フロントムーンルーフのチルトアップ方式を前方のダイヤルを回すギヤードケーブル式からムーンルーフ右側のハンドルを押し上げるターンオーバー式に変更。

 内装関係ではカスタムS以上のフロントシートにアームレストを新設しランバーサポートを廃止。

補機類ではアナログメーターのイエローゾーン(100km/h以上)およびデジタルメーターの速度警告灯を廃止。

1985年8月
ライトエースのモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジ

大型ガラスを屋根上に装備し、開閉・脱着式としたスカイライトルーフを新設定

従来のツインムーンルーフも継続設定(フロントムーンルーフ車は廃止)


「ロイヤルラウンジ」に装備されていたデジタルメーターの廃止

ワゴンの「グランドエクストラ」・「カスタムS」、バンの「スタンダード」を廃止

バンの1年車検を嫌うユーザー向けに、2列シートで内外装をバン並とした乗用登録の「SW」(スペースワゴン)を追加。このグレードは次のモデルにおいても受注生産仕様で引き継がれた。


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