トムソン・ヒューストン・エレクトリック
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同社の企業案内パンフレットトムソン・ヒューストンが製造したダイナモ[1]

トムソン・ヒューストン・エレクトリック・カンパニー(Thomson-Houston Electric Company)[注釈 1]は、かつてアメリカ合衆国にあった電機メーカーであり、ゼネラル・エレクトリックの前身企業のうちの1社である。
歴史

トムソン・ヒューストン・エレクトリックは1882年にエリフ・トムソンエドウィン・J・ヒューストンによって創業された[2]チャールズ・A・コフィン率いるマサチューセッツ州リンの投資家グループが出資して、コネチカット州ニューブリテンにあったアメリカン・エレクトリック(1880年創業)という会社を買収して設立された。出資者の大半がリンの製靴業者だったため、設立後すぐにリンに本社を移転した[3]

チャールズ・A・コフィンが社長に就任して、財務、マーケティング、販売業務を担当した。エドウィン・W・ライス(英語版)が製造施設を担当し、エリフ・トムソンは研究開発を担当した。同社は1892年までに売上高1,000万ドル、従業員4000人の企業に成長した。

1884年、国際的な販売の促進のためにトムソン・ヒューストン・インターナショナル・カンパニーが設立された。

1888年、トムソン・ヒューストンは、マサチューセッツ州初の電化の路面鉄道であるリン・ボストン路面鉄道(英語版)のハイランド線の発電・推進装置を供給した[4][5]

1889年、トムソン・ヒューストンは、チャールズ・F・ブラッシュが設立したブラッシュ社との間のアーク灯ダイナモの特許紛争の解決のために、同社を買収した。

1892年、J・P・モルガンの手配により、トムソン・ヒューストンはニューヨーク州スケネクタディのエジソン・ゼネラル・エレクトリックと合併し、ゼネラル・エレクトリック(GE)を設立した。両者が持っていたリンとスケネクタディの工場を、GEの初期の工場とした。
アメリカ国外の企業
ブリティッシュ・トムソン・ヒューストン"Bijou" Crystal receiver manufactured in 1923 by the "British Thomson-Houston Co., Ltd."

ブリティッシュ・トムソン・ヒューストン(英語版)(BTH)は、1896年5月にアメリカのGEの子会社として設立された。

1928年、ライバル企業だったメトロポリタン=ヴィッカースの電機部門と経営統合して、特殊会社・英国電気産業連合(英語版)(AEI)の傘下となった。これにより、AEIは1930年代から40年代にかけて大英帝国の最大の軍事請負業者となった。

1967年にAEI自体がゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GEC。アメリカのGEとは無関係)に買収された。GECは、1999年に防衛事業を分離して、マルコーニ社(現テレント(英語版))とした。
コンパニー・フランセーズ・トムソン・ヒューストン

1893年、アメリカのGEの関連会社として、コンパニー・フランセーズ・トムソン・ヒューストン(CFTH: Compagnie Francaise Thomson-Houston) がパリで設立された。この会社から、後にトムソングループが生まれた。1999年に分社してトムソン・マルチメディア(現 テクニカラー)とトムソンCSF(現 タレス・グループ)が設立された 。また鉄道関連製品メーカーのアルストムは1998年に綴りを「Alstom」に改めるまでは「Alsthom」という綴りであり、そのうちの「thom」の部分はトムソン・ヒューストンに由来する。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「ヒューストン」は、日本においては「ハウストン」とも表記された。

出典^ The Utilisation Of The Electric Light, English Mechanics and the World of Science, Volume 26, Oct. 12, 1877, page 106
^ “Elihu Thomson Papers, 1853-1955”. Smithsonian Institution (2014年7月23日). 2019年10月19日閲覧。 “in 1882, founded one of the early electrical corporations in the United States, the Thomson-Houston Company”


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