トムとジェリーの大冒険
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トムとジェリーの大冒険
Tom and Jerry: The Movie

監督フィル・ローマン(英語版)
脚本ダニエル・マークス
Dennis Marks(英語版)
原作ウィリアム・ハンナ
ジョセフ・バーベラ
トムとジェリー
製作フィル・ローマン
Bill Schultz(英語版) (co-producer)
出演者リチャード・カインド
デイナ・ヒル
アンディ・マカフィー
シャーロット・レイ
トニー・ジェイ
エド・ギルバート
デイビット・ランダー
ヘンリー・ギブソン
リップ・テイラー
音楽ヘンリー・マンシーニ
制作会社ターナー・エンターテイメント(英語版)
WMG Film
フィルム・ローマン(英語版)
Wang Film Productions(英語版)
The Baer Animation Company(英語版)
Creative Capers Cartoons(英語版)
配給 ミラマックス/ライヴ・エンターテイメント(英語版)
ターナー・ピクチャーズ・ワールドワイド・ディストリビューション(英語版)
松竹/松竹富士
公開 1992年10月1日[1]
1993年7月30日[2]
1995年8月19日
上映時間84分
言語英語
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『トムとジェリーの大冒険』(トムとジェリーのだいぼうけん、原題: Tom and Jerry: The Movie)[3]は、1992年に公開された、アメリカのミュージカル冒険アニメ映画である。日本では、1995年に公開された。

フィル・ローマン(英語版)が制作、編集、監督を務めた。ターナー・ピクチャーズ・ワールドワイド・ディストリビューション(英語版)[4]によってドイツで公開され、アメリカ合衆国ではミラマックスとライヴ・エンターテイメント(英語版)によって公開された。日本では、松竹松竹富士によって公開された。猫とネズミの二人組、トムとジェリー[4]が主役の長編映画であり、また彼らの作品の中で初めてかつ唯一広く劇場版で公開された映画である。また同時にこの作品は二匹にとって映画の世界への34年ぶりの復帰も兼ねていた。初期のいくつかの作品のように、本作ではトムとジェリーは人間の言葉で会話をするが、このコンセプトは後の映画やテレビ番組には引き継がれていない。本作は、協力者のウィリアム・ハンナとともに「トムとジェリーの大冒険」を作った人物であるジョセフ・バーベラがクリエイティブコンサルタントをつとめた映画であり[4]、1996年に亡くなったデイナ・ヒルの生前の最後の作品となった。

この映画は、350万ドルの製作費に対し360万ドルしか売り上げられなかったなど興行収入の面では失敗に終わった。
ストーリー

トムの飼い主は、引っ越し先の新居へ向かうための準備を進めていた。トムは車の後部座席で居眠りしていたが、ジェリーがいることに気付き、いつもの追いかけっこが始まる。そうしているうちに飼い主は車を出してしまい、トムとジェリーは置き去りにされてしまった。翌日、クレーン車がやってきて家の取り壊し作業を始める。一度は家から逃げだしたトムだったが、残してきたジェリーが心配になり引き返す。

家をなくした二匹は食料と住まいを求めてさまよい歩いたが、何も見つけることはできない。その夜、彼らは小道で野良犬のパグジーとその友達のノミのフランキーに出会う。トムとジェリーはそれぞれ自己紹介をし、お互いが言葉を喋れたことを知って驚く。 パグジーとフランキーは、二匹に「二匹きりでこの場所で生きてゆくことは難しい。自分たちの仲間にならないか」と勧めた。トムとジェリーは誘いに乗り、パグシーたちの仲間になる。パグジーはゴミ箱の中の残飯を集めて「ビュッフェ式の食事」を振る舞おうとするが、そこに野犬捕獲人が現れ、パグジーとフランキーは連れ去られてしまう。その後、トムは野良猫たちに襲われるがジェリーに助けられる。

トムとジェリーはそれからロビン・スターリングという少女に出会う。ロビンは幼い頃に母親を亡くし、父親のピーターはチベットに出かけ、雪崩に巻き込まれ行方不明になった。それからは意地悪な叔母のプリスティン・フィッグと二人で暮らしていた。フィッグはロビンを屋根裏で寝かせ、大事にしていたロケットペンダントを投げ捨てるなど酷烈な扱いをし、さらには下劣な弁護士のリックブートと手を組んでスターリング一家の財産を根こそぎ奪おうと目論んでいた。あまりの扱いに耐えきれなくなったロビンはついに家を飛び出したのだった。家がないことのつらさを知っているトムとジェリーは、フィッグも心の底ではロビンを心配していると確信し、彼女を家に帰るように説得しようとする。

そのころ、ロビンの失踪にショックを受けたフィッグは、地元警察官にロビンの捜索を依頼する。しかし、いったん警官が帰ってしまうと、元の冷酷で自分勝手な人柄に戻ってしまう。ロビン、トム、ジェリーは警察に発見され、フィッグの家に届けられる。当初はトムとジェリーが自宅にいることを許したフィッグだったが、犬のファーディナンドとのドタバタでキッチンをめちゃくちゃにされたことに怒り、ドクター・アップルチークが経営する劣悪な環境の動物収容施設に二匹を無理やり連れていく。アップルチークはまた、フランキーたちを捕まえた二人の野犬捕獲人の雇用者でもあった。トムとジェリーはそこでパクジーとフランキーに再会し、ドルーピーら収容所の犬たちの助けを借りてなんとか脱出に成功。ロビンとの再会を果たす。その後、ロビンは電報で父親が生きていることを知り、トムたちとともに父を探しに出かける。ロビンたちが家から脱走したことを知ったフィッグはピーターから資金を得て独自に捜索しようとするが、ピーターは娘の安全が確保されるまでフィッグへの資金提供を打ち切ることを決めていた。結局リックブートの案でロビンに100万ドルの懸賞金(方便であり、実際に払うつもりはなかった)をかけて探すことにした。一方、ピーターは娘が自宅から逃亡したことを知り、すぐに彼女を探すためアメリカに引き返すのだった。

トムたちはいかだに乗って進んでいたが、船に衝突しいかだは大破、ロビンともはぐれてしまう。ロビンは地元の遊園地の所有者、キディー船長と喋る手踊り人形のスクウォークによって助けられる。しかし、フィッグたちが手配した広告を見ていた二人はフィッグに「ロビンが見つかった」と連絡する。その後、キディーたちは身代金を手にするために観覧車でロビンを罠にかけ捕まえる。アップルチークはその電話の会話を盗み聞きし、一番初めにロビンのもとにつくためのレースが始まった。しかし、トラックで追いかけている途中、アップルチークが二人の野良犬捕獲者にロビンにかけられている賞金を分け与えることを拒んだので、彼らはアップルチークをトラックから放り出した。が、アップルチークはアイスクリーム屋の車を乗っ取る。トムとジェリーはちょうどフィッグとアップルチークが到着したときに遊園地でロビンを見つけた。トムとジェリーとロビンは野良犬捕獲者を観覧車で罠にかけてとらえ、蒸気船に乗ってフィッグ、アップルチーク、リックブート、キディーに追われながら川を上って逃げた。結局フィッグとリックブートの乗っていた1955年製のオースチン・ヒーリー100は農場の泥にはまってしまった。彼らはいったん抜け出したものの、ペットのファーディナンドのローラーボードをひきずりながら橋を渡ったことで橋が壊れたため、彼らのうしろから車で追っていたアップルチークは川に落ち、ボートでロビンたちを追いかける途中で橋の下を通過していたキディーとスクウォークに衝突した。ついにトムとジェリーとロビンはロビンとその父のものである古い夏用の丸木小屋についた。しかし、彼らは無理やりロビンを家につれ帰そうとするフィッグとリックブートの待ち伏せを受ける。抵抗するロビンと、ロビンを強引に連れ帰そうとするフィッグとリックブートの争いの結果、石油ランプが壊れ、家が燃え始め、山火事のようになってしまう。トムとジェリーは屋根の上に登りロープでロビンを家の中から救出する。そしてフィッグとリックブートは彼ら自身につまずきよろめいて、ファーディナンドが運転するボートの見晴らし台に落ちていった。

最終的にその小屋が焼け落ちるとき、ロビンの父親がヘリコプターで到着し、ロビンを救助した。しかしその小屋が倒壊する前にトムとジェリーのところに行くことはできなかった。しかし二匹はその倒壊から生き残り、ロビンとその父親とともに彼らの家に住むために連れていってもらえた。


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