トップをねらえ2!
[Wikipedia|▼Menu]

トップをねらえ2!
ジャンル
ロボットアニメSFアニメ
OVA
原作GAINAX
監督鶴巻和哉
脚本榎戸洋司
キャラクターデザイン貞本義行
メカニックデザイン石垣純哉コヤマシゲト、撫荒武吉
音楽田中公平
アニメーション制作GAINAX
製作TOP2委員会
発表期間2004年11月 - 2006年8月
話数全6話
映画:トップをねらえ!&トップをねらえ2!
合体劇場版!!
監督鶴巻和哉
制作GAINAX
封切日2006年10月1日
上映時間95分
映画:トップをねらえ2! OVA前編 / OVA後編
配給バンダイナムコフィルムワークス
封切日2023年6月9日
上映時間OVA前編(1話?4話):112分
OVA後編(5?6話):61分
その他5.1ch音声
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『トップをねらえ2!』(Aim for the Top2! DIEBUSTER)とはGAINAXより設立20周年記念作品として制作されたOVA作品。発売は2004年11月から2006年8月で全6話。1988年の作品『トップをねらえ!』の続編に当たる。

再編集による劇場版が前作との2本立てで2006年10月1日より東京アニメセンター・アキバ3Dシアターにて公開。札幌・新潟・大阪・名古屋・神戸でも上映。

2005年に開催された第10回アニメーション神戸にて、作品賞・パッケージ部門を受賞。同年東京アニメアワード2005においても、オリジナルビデオ部門優秀作品賞を受賞している。

タイトル表記は『トップをねらえ!2』ではなく、「!」の前に「2」がくる『トップをねらえ2!』が正しい[注 1]
概要
作品概説

1988年に発売されたGAINAX初期の代表作『トップをねらえ!』(OVA作品)の続編である。監督は鶴巻和哉であり、前作の監督庵野秀明は監修として参加している。しかし、庵野は最初にアイデアをひとつ出した以外は第4話で絵コンテを切るまでの間全くノータッチで監修とは名ばかりだったと言われている[1]。そのほかの製作スタッフはGAINAX中核メンバーの入れ替わりもあり『トップをねらえ!』とは大きく異なっている。
前作『トップをねらえ!』との関連

物語の前半では、前作『トップをねらえ!』とは隔絶した様相の世界を舞台に、人類とその敵である宇宙怪獣との戦いという、雰囲気を変えつつも一見して前作の構図を踏襲した物語が描かれる。しかし、これは視聴者を欺く偽りの構図である。中盤の第4話ではどんでん返しによって序盤から描かれてきた構図が覆されると同時に、本作の世界と前作の世界との繋がりが明かされ、伏せられていたヒロインの素性が明らかになる。こうしたどんでん返しの伏線として、序盤から登場する宇宙怪獣のデザインは前作と異なる作風で描かれ、第4話になってから前作を踏襲したデザインの宇宙怪獣が登場するという演出が用いられている[2]

第5話では、前作の第5話でブラックホール爆弾となって自沈した宇宙戦艦ヱクセリヲンを取り込んだ宇宙怪獣が、物語最大の敵として登場する。物語を締め括るラストシーンでは、前作のラストシーンと同一の場面が別の視点から描かれる。

第3話に登場する太陽系第5惑星木星は、前作においてバスターマシン3号のコアとして使用されたため、本作では円錐錘型の人工物になっている。
『トップをねらえ! NeXT GENERATION』との関連「トップをねらえ! NeXT GENERATION」も参照

『トップをねらえ!』には、作品終了後に『トップをねらえ! NeXT GENERATION』という続編企画が存在し、小説などのメディアミックス展開も図られた。本来は前作ラストのカルネアデス計画(2048年)からノリコとカズミの帰還(14292年)までの空白の約1万2千年を埋める年代記となるはずであったとされているが、小説版、コミック「発掘戦艦アレクシオン編」、コミック「グレートアトラクター編」(未完)の三篇を発表したところで企画自体が途中頓挫しており、2499年までを描いたところでシリーズ全体の完結にはいたっていない。ただし本作では(細かい部分での記述や設定に矛盾は生じるものの)基本的に『NeXT GENERATION』の物語はあったものとして扱われている事が電撃ホビーマガジン掲載の公式解説記事「GNN(GAINAX NEWS NETWORKS)トップをねらえ2!大百科」で明示された。かつての地球帝国と対立していた移民による独立同盟シリウスヱルトリウムを擁する凍結艦隊など、『NeXT GENERATION』に関連する設定も本作に登場しているが、本作の物語本筋への直接的な関与は薄い。これらは『NeXT GENERATION』で既に描かれたシリウス戦争の時代より1万年余りが経過している為、人類よりその事実がほとんど忘れ去られてしまった物であるとしている。『トップをねらえ!』の地球帝国は『NeXT GENERATION』において帰還した銀河中心殴りこみ艦隊によって解体され、ユング・フロイトを初代大統領とする銀河連邦として再編されており、それもある事件から事実上の崩壊を迎え、旧帝国時代の高度な科学技術も失われてしまっている。本作に登場する人類側の勢力はそういった複雑な状況よりさらに後の組織である為、バスターマシンなど受継がれた物も多いが、失われた技術や記録も膨大である。

『NeXT?』で描かれたユングらを擁する凍結艦隊に関しては、彼女らの現状を示唆する様子が本編中でわずかに挿入されるものの、彼女がノリコやカズミと無事再会できたのかなど、詳細に関しては敢えて触れられていない。再び迫った人類の危機に際しても何らかの意図を持って最後まで行動を起こさなかったのか、あるいは既に何らかのトラブルで起き上がる事もできず死蔵された状態にあるのか、本編中で描かれる事はなかった。鶴巻監督自身による談話の中では「ユングは冷凍冬眠には入らず天寿を全うした」「ノリコとカズミを出迎えるのは同じ時代を過ごした人間ではなくその時代の人間であるべき」といった趣旨の言葉も残されている(少なくとも、監督個人の意向として『NeXT?』で示唆されたユングの「その後」について懐疑的な思惑を示している)。

なお『トップ2』完結を経て、現在『NeXT GENERATION』はシリーズの補完と完結にむけての企画が再始動中である事が示されている。その最初の動きとして、2007年3月に「グレートアトラクター編」が上下巻で初の単行本化が実現した。ただし諸般の事情から未だ本編の完結部分は執筆・収録されておらず、下巻収録のインタビュー中で内容が語られるという形式をとっている。
結末までのあらすじ

前作から12,000年後の、遠い未来の太陽系。人類は「宇宙怪獣」と通称される存在と戦い続けており、その戦力となるのが「バスターマシン」と総称される兵器群と、「超・能力」によってそれを動かす「トップレス」と呼ばれる少年少女たちであった。そんなトップレスの中にあってバスターマシンの19番機「ディスヌフ」を駆り、撃墜王として最前線で戦うクールな少女、ラルクは、偶然顔見知りになったアンドロイドの少女、ノノから「お姉様」と慕われることになる。「ノノリリ」なる人物に憧れ、宇宙パイロットになることを目指しているノノは、小型の宇宙怪獣を生身で倒してしまうような型破りのアンドロイドだったが、バスターマシンを動かせる才能を持っているかどうかは不明であった。

冷淡にあしらわれてもラルクを慕うノノ、新型バスターマシンのパイロットの座を賭けてノノと争うことになるチコとの交流、そして宇宙怪獣と戦う日々といった出来事を交えつつ、物語の核心は土星の衛星タイタンの地下に埋まっている、異星人のバスターマシンと噂される変動重力源の正体へと移っていく。やがてチコとの競争に敗れたノノが自分のためのバスターマシンを探して冥王星へと向かうのと時を同じくして、タイタンで変動重力源の発掘が進められるが、埋まっていたのはバスターマシンではなく、人類に仇なす「本物の宇宙怪獣」であった。

ここで、長年に渡って人類側が信じ込んでいた思い違いが明らかになる。実は、今までトップレスたちが戦っていた相手は宇宙怪獣ではなく、過去の人類が本物の宇宙怪獣に対抗するために創造した無人のバスターマシン群であった。これら無人のバスターマシン群の活躍によって既に本物の宇宙怪獣は太陽系から駆逐されていたのだが、自己進化の果てに宇宙怪獣と似た姿を獲得した無人のバスターマシン群は、新世代の人類であるトップレスたちの超・能力を宇宙怪獣の反応と誤認識して攻撃していたのであり、両者は長年に渡って同士討ちを繰り返してきたのである。

本物の宇宙怪獣である変動重力源の強さは圧倒的で、かつてラルクたちと反目しつつも競い合ってきたトップレスたちも次々と戦死していく。一方、冥王星でもバスターマシンの入手に失敗したノノは、今までの自分が「バスターマシンがなければ戦えない」という思い込みに囚われ、戦えない理由を外部に求めていたことを自覚して恥じると共に、自分自身こそが過去の人類によって生み出された決戦兵器「バスターマシン7号」であったことを思い出す。ラルクの危機にワープで駆けつけたノノは、今まで宇宙怪獣と誤認されていた無人のバスターマシン群「バスター軍団」を統率しつつ変動重力源を圧倒し、生身で放ったビームによってこれを倒す。

しかし帰還したノノを待ち受けていたのは、軍人たちの腫れ物に触るような対応や、隔離され自暴自棄になったトップレスたちの嫉妬、そして最大の敵である巨大な本物の宇宙怪獣「エグゼリオ変動重力源」の脅威であった。ラルクとノノの心はすれ違いノノは人類と袂を分かつ。地球を犠牲にしてエグゼリオ変動重力源を倒そうとする人類に対し、ノノは地球を守ろうと孤軍奮闘する。最終的には製造当時の戦闘能力を取り戻したディスヌフと、トップレスとしての能力を失いつつも努力と根性に目覚めたラルクの奮起により、人類は地球を犠牲にすることなくエグゼリオ変動重力源を退ける。ラルクは無事生存するが、ノノはエグゼリオ変動重力源が持っていた特異点を処分するため、ラルクに別れを告げ人類の元を去った。

物語は、ノノが憧れ続けた12,000年前のバスターマシンのパイロット「ノノリリ」の帰還を、ラルクが待つ場面で締め括られる。
登場人物

プロフィールはドラマCDのジャケットより
フラタニティ
ノノ
声 -
福井裕佳梨【性別:女 / 年齢:17歳(外見) / 身長:172cm / 体重:49kg / 血液型:AB型 / 好物:和菓子と日本茶 / 口癖:なぜならば!】主人公。見た目は人間そのものだが、実はナノマシンによって構成されたアンドロイドであり、その正体はバスターマシン7号。「ノノリリ」なる人物に憧れて「ノノ」と名乗っている[3]。自称火星マリネリス峡谷育ち。ピンク色の髪と一際大きなアホ毛が特徴。以前の記憶が無くレストランで住み込みのアルバイトをしており、持ち前の怪力からドジばかり働いていた。ノノリリに憧れ、宇宙パイロットになるために街へ出る。レストランに偶然やってきたラルクに一目惚れし、ラルクを「お姉さま」と呼んで慕っている(ただし、ノノの方が実際ははるかに長い年月を生きている上に、身長が高い)。背はラルクより高いが、その言動の幼さから誰もが子供扱いし、またナイスバディにもかかわらずまったく色気がない。体はナノマシンによって構成され、炭素系物質をエネルギー源としているが、普通の食料として摂取する必要があり、味覚センサーも存在するため腐ったものや不味いものは受け付けない。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:78 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef