トッカン_-特別国税徴収官-
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トッカン -特別国税徴収官-
ジャンル職業小説・ミステリ
小説:トッカン -特別国税徴収官-
著者高殿円
出版社早川書房
掲載誌ミステリマガジン
漫画
原作・原案など高殿円
作画姫神ヒロ
出版社 集英社
掲載誌月刊YOU
レーベルマーガレットコミックス
発表号2011年12月号 - 2012年11月号
発表期間2011年11月15日 - 2012年10月15日
巻数全3巻
話数全12話
ドラマ
原作高殿円
演出水田伸生
制作日本テレビ
放送局日本テレビ系
放送期間2012年7月4日 - 2012年9月19日
話数10
テンプレート - ノート

『トッカン -特別国税徴収官-』(トッカン とくべつこくぜいちょうしゅうかん)は、日本の小説家高殿円小説。また、これを原作とした漫画およびテレビドラマ
概要

東京国税局管内の京橋税務署[注釈 1]において国税の徴収事務にあたる新人徴収官[注釈 2]・鈴宮深樹の物語である。鈴宮深樹は徴収部門のなかでも悪質(高額)の事案を扱う特別徴収部門(通称「トッカン部門」)に所属しており、悪質な滞納者と対峙し日々税金の取り立てに奔走する。

国税の調査事務を描いた『マルサの女』や『ナサケの女』と異なり、本作では徴収事務にスポットを当てており、調査事務を上回る強制権(差押え(劇中隠語で「S」)捜索他)を武器に滞納者に立ちむかう姿が描かれている[注釈 3]

月刊誌『ミステリマガジン』(早川書房)において2009年11月号より連載されており、『トッカン-特別国税徴収官-』『トッカンvs勤労商工会』『トッカン the 3rd おばけなんてないさ』のシリーズ3作が刊行されている(2012年6月現在)。

2000年に角川学園小説大賞奨励賞を受賞してデビューした高殿は、主に文庫のライトノベルで活躍し、本シリーズが初めて大人向けのハードカバーの作品である。書評家の北上次郎は、達者な筆致だが、全体の構成やキャラクター造形にライトノベルの「匂い」が残っているのが気になる、それを払拭することが今後の課題だと述べている[1]
登場人物
京橋税務署
鈴宮 深樹(すずみや みき)
京橋税務署の特別徴収部門に所属する国税徴収官。一人称は「わたし」。
神戸の和菓子屋の娘として生まれる。父親が店の経営難のために脱税し、税務署から強引な取り立てを受け、店が倒産した過去を持つが、安定した身分を求めて大学卒業後に公務員試験を受験して滑り止めの国税専門官に合格し、その後京橋署の職員の不祥事の煽りもあり徴収部門に配属された。現在、特別国税徴収官である鏡を補佐する立場にある(通称「トッカン付き」)。鏡や滞納者に対して言葉を返せずに「ぐっ」と詰まることから鏡からは「ぐー子」(以下このように記述)、他の同僚からは「ぐーちゃん」または「ぐーさん」と呼ばれている。全身黒い服装であるため、トッカン付きになった直後は、鏡から「万年葬式女」と呼ばれていた。
鏡 雅愛(かがみ まさちか)
京橋税務署の特別徴収部門に所属する特別国税徴収官(通称「トッカン」)。一人称は「俺」。国税局(所謂“本店”)からの出向組である。選抜試験(通称“本科試験”。国税専門官試験採用者を除く実務経験7年以上17年未満の者が受験資格を得られる試験であるが、受験したとしてもすぐに合格することは困難である[2])を受験資格取得直後に合格した、税大の普通科出身という生粋のエリート。滞納者に対して冷徹であり、どんなに面倒な滞納者であっても問答無用で差押えや捜索を執行する姿から「京橋署の死に神」と畏怖されている。ドリルのような鋭い目線からぐー子には(犬の)ハスキーと形容されている。出向間もない頃に忘年会プロレス事件を目撃し、自分の父親の脱税について一切言い訳をしなかったぐー子に関心を持ち、自身のトッカン付きに任命した。ある理由から、自動車を一切運転せずに、自転車を愛用している。大のコーヒー通であり、職場に自分用のエスプレッソマシーンを据え付けて、誰にも触らせないほど。
鍋島 木綿子 (なべしま ゆうこ)
第一徴収部門の上席徴収官。主に夜から営業を開始するクラブなどを担当しており、「夜の担当班(通称“トクチ“)」と呼ばれている。夜会巻きをソツなくこなし、ぐー子も羨む女子力の高い美人だが、男運が悪く、趣味はお見合い。
釜池 亨(かまち とおる)[注釈 4]
26歳、徴収第一部門徴収官。「ニートになりたい」が口癖のローテンションな男性で、やる気を感じないような言動で周囲のモチベーションを下げることに定評がある。
金子 長十郎 (かねこ ちょうじゅうろう)
徴収部門統括官。全日本ロールケーキ連盟の会長を兼任するほどのロールケーキ好きであり、「パティシエが二人になるわけではないので味は落ちる」という理由で2号店を出す店には興味は無いというこだわりを持つ。休日は連盟のネット仲間と全国のロールケーキの食べ歩きをしているという。
清里 肇 (きよさと はじめ)
署長。いつもピンクリボンのバッジを大量に持ち歩いている。
阿久津 (あくつ)
副署長、トッカンを統率する立場にある。鏡と同じ本店からの出向組で、不祥事が起きた京橋署での問題毎の火消しのために赴任した。女性の社会進出や育児で休んだりすることを良く思わない。典型的な男尊女卑の思想の持ち主。
赤塚 裕貴(あかつか ゆうき)
36歳、京橋税務署個人課税部門の上席。垂れ目で軟派な風貌とは裏腹の熱血漢で通称「レッド隊長」。
ぐー子・鏡の関係者
相沢 芽夢(あいざわ めぐみ)
ぐー子の友人。金子の使いで限定ロールケーキを購入する列に並んだぐー子とひょんなことから知り合う。
兵庫県明石市出身で女優を目指して上京、昼間は派遣社員として働きながら夜は劇団の練習をする生活をし、様々なオーディションを受け続けている。だが女優志望の派遣社員というのは嘘で、正体は白川の店のホステス。白川のスパイとしてぐー子に友人を装って近づいただけだった。ぐー子の白川に対する応対が一本の電話だけだったことから、彼女を罵倒した。事件解決後、ぐー子に対し「ごめん」とメールを送っていることから、最初から好意は持っていた模様。
鈴宮 益二郎(すずみや ますじろう)
ぐー子の父親。神戸岡本で和菓子屋「すずみや」を経営する。以前は弟子や従業員を抱え経営は好転していたが、洋菓子ブームが和菓子の人気を衰退に追い込み行政も洋菓子屋を支持したことで経営難に陥り、従業員への給与の支払いに困り帳簿を改竄、それを税務署に知られ、担当の調査官の心無い仕打ちもあり閉店に追い込まれた。現在は小規模ながらも「すずみや」を再開している。そのような経緯もあり、国税局の仕事に就いたぐー子を勘当した。
南部 千紗(なんぶ ちさ)
東京国税局資料調査課(料調)の調査官。ぐー子の税大時代の同期及び事務官時代の同僚、そして同じ寮に住んでいたぐー子の天敵。国税専門官試験をトップで合格、事務官時代を経て国税局の法人調査官(さんずい)になった若手の出世頭。男受けの良い言動・容姿と派閥にこだわる八方美人タイプだが、エリート風を吹かせる陰湿さを秘める。対照的な性格のぐー子が気に入らず、見下したような嫌味を言う。事務官時代の忘年会でぐー子の過去を暴露したため、ぐー子と取っ組み合いの喧嘩を繰り広げ、その出来事は「新人事務官 忘年会プロレス事件」として語り継がれている。料調が1ヶ月間の調査のため京橋署にいることになり、鏡に媚を売るが相手にされなかったため、再びぐー子の過去を明かして彼女を卑下するが、鏡に整形を見抜かれたことで屈辱を受けることになった。
奈須野 縞子(なすの しまこ)
築地1丁目十二番に住む老婦人。死んだ夫が遺した多額の滞納金の支払いを余儀なくされ、毎月利子付きで支払っている。鏡を慕っており、何かと鏡に応対してもらいたがるため、周囲には「真のハスキー犬の飼い主」と言われている。
税金滞納者(関係者含む)
クラブ「澪」
白川 耀子(しらかわ ようこ)
銀座7丁目の高級クラブ「澪」の経営者。
昭和36年11月26日大阪府生まれ、3歳の頃に親の離婚で母親と共に福井県にあるスナックを経営する祖母の元に身を寄せる。高校卒業後、OLを1年程勤め上京、店を渡り歩いた後に政治家の愛人で親代わりになった女性の元に身を寄せ、22歳で赤坂で独立し、親代わりの女性の死後、赤坂の店を畳み「澪」を立ち上げた。経営は黒字でありながらツケが返ってこないことを理由に赤字申告して税金を500万円滞納しているが、税金を払うことを頑なに拒む姿勢をぐー子に疑問を抱かせる。自宅は20階建ての高級マンション。自宅に差し押さえに来たぐー子と鏡の様子をビデオに録画することで牽制するやり方で鏡の怒りを買い、思い入れのある着物を差し押さえられた。そのことでぐー子を罠にかけ、陥れる。
栗本 久慈(くりもと ひさじ)
ジェネリックで急激に売上を伸ばす「クラウン新薬」会長。耀子の赤坂時代からのパトロン。鏡から耀子の滞納を知らされ、息子の選挙の影響を鑑みて滞納金を調達する。
栗本 忠幸(くりもと ただゆき)
久慈の次男。選挙出馬を目論んでおり、その資金調達のためにエステサロンを手掛ける仏教系新興宗教団体「宝神会」の経営を任されている。
京橋プラスチック
大橋 照夫(おおはし てるお)
京橋1丁目にある小さなプラスチック部品工場「京橋プラスチック」の経営者。


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