トクソドン
生息年代: 新第三紀中新世後期-第四紀更新世 Pre??OSDCPTJKPgN
トクソドンの全身骨格
地質時代
新生代新第三紀中新世後期-第四紀更新世
(約1,160万 ~ 1万年前)
分類
トクソドン(Toxodon、トキソドンとも)は、鮮新世後期から更新世にかけての約1,100万年前から1万年前の南アメリカに生息した大型草食動物で、哺乳類の絶滅した属。南蹄目・トクソドン科。南米で進化した独特の有蹄動物(午蹄中目)で、最後まで生き残ったものの一つ。学名は「弓状の歯」の意。「弓歯獣」とも呼ばれる。目次
1 特徴
2 絶滅
3 発見
4 分布
5 関連項目
6 参考文献
特徴 Toxodon platensisの頭骨。 想像図と人間との大きさ比較。
体長約2.6 - 2.8m程、体高は1.2 - 1.5m。南蹄目では最大級となる。頭蓋には高い鼻骨を持っていたが、角はなかった。胴体はがっしりとしており、肩周囲の筋肉が特に発達していた。首も短く、骨盤は幅広い。これは重量級の哺乳類に多く見られる特徴である。四肢も太く短いが、特に前肢は短かった。蹠行性(ベタ足)であり、動きは鈍重であったであろう。四肢の先端には蹄を持つ三つの趾があったが、トクソドンが奇蹄目に属しているというわけではなく、収斂の結果である。尾も短く、全体の印象としては角の無いサイあるいはカバに似る。歯は上顎切歯がノミ状で大きく、下顎のものは前上方へと突き出していた。上顎歯列は内側に湾曲していた。これが学名の由来である。このため臼歯の歯冠は高く無根で終生伸び続けた。この歯で草と木の葉を両方食べたと思われる。 トクソドンは特に南アメリカ大陸南方で繁栄していた。しかし300万年前、パナマ地峡を介して南北アメリカがつながり、奇蹄類、偶蹄類、長鼻類などが南下、トクソドンなど南米有蹄類はかれらと競合関係に陥った。多数の種が新参者との競合に敗れて絶滅していったが、トクソドンは最後まで生き残り、一部は中央アメリカにまで進出するものもいた。しかし乾燥化、寒冷化など環境の変化にともない次第に勢力は衰え、約100万年前に絶滅した。 この生物は、ビーグル号で南アメリカを訪れたダーウィンがアルゼンチンで化石を発見している。同様にダーウィンが発見したものとしては、マクラウケニアが挙げられる。彼が持ち帰った標本は頭骨のみであったため、発達した切歯などの特徴から当初は大型の齧歯類と誤認されていた。 南アメリカのアルゼンチン、ボリビア及びアンデス山地、中央アメリカから化石が出土。
絶滅
発見
分布
関連項目
南蹄目 - 南アメリカ特有の有蹄類で、群を抜いて大きなグループ。多数の種が属し、他の大陸の様々な有蹄類との収斂進化を見せる。
スミロドン、ティラコスミルス - 同時代に生きた捕食者。
メソテリウム -同時代の 南アメリカに生息した草食動物。南蹄類の最後期の種の一つ。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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