トゥーラ市電
トゥーラ市電の主力車両
タトラT3M(右)、71-619KT(右奥、左)(2019年撮影)
基本情報
種類路面電車[1][2][3][4]
路線網11系統(2020年現在)[1]
開業1927年11月7日[2][3]
運営者トゥールゴルエレクトロトランス(МКП ≪Тулгорэлектротранс≫)[1]
路線諸元
路線距離37 km[4]
軌間1,524 mm[4]
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地図外部リンク
⇒Карта маршрутов трамваев Тулы トゥーラ市電路線図
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トゥーラ市電(ロシア語: Тульский трамвай)は、ロシア連邦の都市・トゥーラに存在する路面電車。2020年現在はトゥーラ市の公営企業であるトゥールゴルエレクトロトランス(МКП ≪Тулгорэлектротранс≫)によって運営されている[5]。 トゥーラ市内に線路を用いた公共交通機関を導入する計画は1872年、貴族のアレクセイ・ベイデンガムラー(Алексей Вейденгамлер)が提案した馬車鉄道建設プロジェクトから始まった。この計画は改訂が必要と見做され、それ以降の発展は見られなかったが、その後1887年に新規の馬車鉄道の建設プロジェクトが発表され、翌1888年に最初の路線が営業運転を開始した。それ以降、馬車鉄道は延伸を重ね1910年には総延長が7.5 kmに達したほか、同年からはベルギーの公的有限会社であるロシア都市・郊外軌道(Societe Anonyme des Tramways Urbains et Suburbains en Russie)がトゥーラ市内の馬車鉄道の運営権を獲得した[2][3]。 一方、これらの路線網について開通当初からより近代的な路面電車へ転換する計画が浮上し、1913年には主要な構想が纏まったのだが、技術的な問題に加えて第一次世界大戦の影響でベルギーとの関係が悪化した事から電化計画は頓挫し、馬車鉄道自体もロシア革命の影響で廃止する事態となった。その後、ソビエト連邦(ソ連)の都市となったトゥーラは急速に発展が進み、新たな公共交通機関として路線バスが導入されたものの、故障の頻発や輸送力不足などの課題が多く、輸送力を始め様々な面で有利な路面電車を再度導入する動きが高まった。そして1926年、路面電車を運営する協同信託である「トラムヴァイストロイ(Трамвайстрой)」が設立され、残存していた馬車鉄道のレールの撤去の後、1927年から本格的な建設が実施された。
歴史
路面電車開通まで