トゥルー・グリット
True Grit
監督ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
脚本ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
原作チャールズ・ポーティス
『トゥルー・グリット』(原題: True Grit)は、コーエン兄弟監督、製作、脚本による2010年のアメリカ映画。スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を執った。1969年にジョン・ウェインが主演を務めた西部劇映画『勇気ある追跡』をリメイクしたもので、チャールズ・ポーティス(英語版)が著した原作小説の再映画化である。主演はジェフ・ブリッジスで、共演にヘイリー・スタインフェルド、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパーなど。
第61回ベルリン国際映画祭ではオープニング作品として上映された[3]。 14歳の少女マティ・ロスは、フォート・スミスで牧場の使用人トム・チェイニーに父を殺され、馬と金貨と銃を盗まれた。父のかたきをうつために彼女は腕利きと評判の連邦保安官(マーシャル)ルースター・コグバーンを雇うことにした。コグバーンは元泥棒で大酒飲みだが、マティの真摯な気持ちと金に動かされてチェイニーを狩ることにする。仲間にテキサス・レンジャーで、テキサス州議員を殺した賞金のためにチェイニーを追うラ・ビーフも加わるが、マティに対する方針の違いとコグバーンとの不仲から喧嘩別れになってしまう。 チェイニーがお尋ね者ラッキー・ネッド一味と合流しているのを知ったマティとコグバーンは、彼らの仲間のムーンとクィンシーが隠れ住む小屋に入り込むが、手ちがいで二人とも殺してしまう。夜中にやって来たネッド一味の一人を殺し、彼らを追跡していたラ・ビーフと再び合流したあと、一行はネッドらのアジトを目指して出発する。 道中、コグバーンはたった一人で七人と決闘して勝ったことを、ラ・ビーフは超遠距離からの狙撃を成功させたことを自慢するが、互いに相手の話を信じず喧嘩になってしまう。途中で水を汲みに行ったマティは川でいきなりチェイニーと遭遇し、父の遺産だったコルト・ドラグーンで彼を撃ち重傷を負わせるが、逆に捕まってしまう。 マティを人質に取られたコグバーンはネッド一味の残り4人と決闘をおこなって3人を殺し、ネッドに致命傷を負わせて勝利するも、落馬してしまう。コグバーンは瀕死のネッドに殺されそうになるが、ラ・ビーフのカービン銃による狙撃で救われる。チェイニーと一緒に残されたマティは、不意打ちでラ・ビーフを襲ったチェイニーを父の銃で殺すが、銃を撃った勢いでガラガラ蛇の穴に落ちて蛇に噛まれる。 マティを救うためにコグバーンは馬を走らせ、馬が死ぬと最後には彼女を抱えて一晩中走り続け、マティを人里に届ける。マティは一命を取り留めるが、彼女が回復するまでずっと傍にいたというコグバーンは、目を覚ました時にはいなくなっていた。マティはコグバーンに手紙を書くが返事はなく、ラ・ビーフのその後は不明である。 冒険は終わった。それから25年後、毒の治療で片腕を失って成長したマティは、必死に父の事業を引き継いで働いてきた為ずっと独身だった。ついにワイルド・ウエスト・ショーで働くコグバーンから手紙が届き彼の消息を知るが、彼女が訪ねて行ったときにはその3日前に死んでおり、南軍の共同墓地に葬られていた。コグバーンが「ナイトホース病にかかった」と言っていた事を笑いながら話すショーの興行主、かつての「敵」の同類であるコール・ヤンガーを「クズ!」と罵ったマティは、コグバーンの遺体を引き取って、自分のそばに埋葬し供養した。マティは生きていれば老人であろうラ・ビーフを探し続ける。 ※括弧内は日本語吹き替え 企画は2008年2月頃に噂されたが[4]、その後2009年3月にコーエン兄弟が監督に決まるまで音沙汰が無かった[5]。本作の脚本は父を殺された少女の視点となっており、1969年版よりも原作に近くなっている[6]。イーサン・コーエンは「リメイクした理由はチャールズ・ポーティスの原作に強く惹かれたから」、「オリジナル版は子供の頃に観たきりで全く覚えていないため、影響は全く受けていない」と明かしている[7]。 2009年11月にマティ・ロス役のためのキャスティング・セッションがテキサスで行われ、1万5000人の候補者から選考されたが中々見つからず、最終的にロサンゼルス出身のヘイリー・スタインフェルド(当時13歳)に決定した[7][8][9]。 撮影は2010年3月から4月にかけてテキサス州グレンジャー
ストーリー
キャスト
ルースター(ルーベン・J)・コグバーン
眼帯が特徴の連邦保安官。
マティ・ロス - ヘイリー・スタインフェルド(三村ゆうな)
父をチェイニーに殺され復讐を誓い、コグバーンを雇う。
ラ・ビーフ - マット・デイモン(平田広明)
テキサスレンジャー。チェイニーを追ってきた。
トム・チェイニー - ジョシュ・ブローリン(谷昌樹)
マティの父親を殺害した。
ラッキー・ネッド・ペッパー - バリー・ペッパー(廣田行生)
ストーンヒル - デイキン・マシューズ(小山武宏)
葬儀師 - ジャーラス・コンロイ
エメット・クインシー - ポール・レイ(坂本くんぺい)
ムーン - ドーナル・グリーソン(茶花健太)
マティ・ロス(大人) - エリザベス・マーヴェル(塩田朋子)
製作