トイ・ストーリー3
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トイ・ストーリー3
Toy Story 3

監督リー・アンクリッチ
脚本マイケル・アーント
原案ジョン・ラセター
アンドリュー・スタントン
リー・アンクリッチ
製作ダーラ・K・アンダーソン
製作総指揮ジョン・ラセター
出演者(原語版)
トム・ハンクス
ティム・アレン
ジョーン・キューザック
(日本語吹き替え版)
唐沢寿明
所ジョージ
日下由美
音楽ランディ・ニューマン
主題歌「君はともだち
(日本語版)ダイアモンド☆ユカイ
(スペイン語版)ジプシー・キングス
「僕らはひとつ」
(日本語版)山本隆太
[注 1]
編集ケン・シュレッツマン
製作会社ピクサー・アニメーション・スタジオ
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
配給ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開 2010年6月18日
2010年7月23日
2010年7月10日
上映時間103分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
スペイン語
製作費$200,000,000[1]
興行収入$1,066,970,811[1]
$415,004,880[1]
108億円[2]
前作トイ・ストーリー2
次作トイ・ストーリー4
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『トイ・ストーリー3』(原題:Toy Story 3)は、2010年アメリカ合衆国アニメーション映画ピクサー・アニメーション・スタジオ製作。日本での公開日は2010年7月10日
概要

ディズニーデジタル3D(3D映画)作品でシリーズとしては初の3D映画作品[3]。日本国内では主として3D吹き替え版で上映されたが、一部劇場では2D吹き替え版と3D字幕版も上映された。

前作の終盤で提示された「子供はいずれ大人になり、おもちゃから去っていく」というテーマそのものに真正面から向かい合った作品であり、大人の鑑賞を意識した作風となっている。このテーマを作るためにおもちゃの持ち主であるアンディと観客の子供たちがそのテーマに直面する時まで制作を温めていた。

世界歴代興行収入は2014年4月時点で第12位、アニメーションとしては2010年8月初め、『シュレック2』を抜いて1位となり[4]、2014年3月に『アナと雪の女王』に抜かれるまでその記録を維持し[5]、日本でも100億円を突破した[6][注 2]。ただし、観客動員数ではチケット価格の高騰により『ライオン・キング』には劣る[7]

前2作で監督を務めたジョン・ラセターは製作総指揮に就き、リー・アンクリッチが単独としての監督デビューを果たす。同時上映の短編映画は『デイ&ナイト』。

公開当時はこの作品がシリーズ最終作の予定だったが、シリーズ存続を望む声は止まなかったことから、本作の後日談となる短編のスピンオフ作品が次々と製作されている。2011年に『ハワイアン・バケーション』(『カーズ2』の同時上映短編作として)、2012年に『ニセものバズがやって来た』(『メリダとおそろしの森』の同時上映短編作として)、『レックスはお風呂の王様』(『ファインディング・ニモ 3D』の同時上映短編作として)が公開された。また、本国アメリカでは2013年10月16日にABCテレビでシリーズ初のテレビスペシャルとして『トイ・ストーリー・オブ・テラー!』が、2014年12月2日にテレビスペシャル第2弾『トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド』が放送されるなど、他のピクサー作品とは別格の扱いを受けていた。

そして2014年に、2017年公開予定であるシリーズ第4作の製作が発表された。なお、2015年に2018年へ公開延期が発表され、2016年にはさらに2019年への公開延期が発表されている。公式には2019年6月21日への公開が決定した。

2015年4月18日に、ディズニー・チャンネルで特別編成『トイ・ストーリー コレクション』にて放送された。
あらすじ

第2作目から数年後。アンディ・デイビスは17歳になっており、大学に進学を控えていた。大学のへ引っ越すのに際して、長年のお気に入りだったウッディだけをそこに持っていき、バズ・ライトイヤージェシーをはじめとする他のおもちゃたちは全て屋根裏部屋にしまうことを決めた。ところが、屋根裏部屋行きのおもちゃたちがデイビス夫人の手違いでゴミに出されるという事件が起こる。危ういところで難を逃れたおもちゃたちは、直前のアンディとデイビス夫人の会話で「ガラクタだ」と言われたことにショックを受け[注 3]、完全に捨てられたと思い込み、地元の託児所へ寄付されるおもちゃたちの段ボールに入り込む。

託児所「サニーサイド保育園」に到着した彼らはそこのおもちゃたちに歓待を受け、優しい性格のクマのぬいぐるみロッツォ・ハグベアから、ここがいかに素晴らしい場所かを聞かされ、留まることを決意する。仲間を説得するために同行していたウッディは、彼らの決心が堅いことを知り、失望して1人でサニーサイドを去っていく。しかし、外へ出たところでサニーサイドから帰宅する途中だった4歳の少女ボニー・アンダーソンに拾われ、ウッディは彼女の家へ。ボニーに遊んでもらったウッディは、久々にその喜びを味わうのであった。

一方、新入りのバズとジェシーたちに割り当てられたのは、おもちゃを乱暴に扱う年少の子供たちが集う「イモムシ組」の部屋だった。あまりにひどい扱いに耐え兼ね、バズはロッツォに対し「チョウチョ組」の部屋へ移動させてくれるよう要求する。だが、ロッツォの優しい態度は表向きで、実はこの施設のおもちゃたちはロッツォの恐怖による支配下にあり、新入りのほとんどはイモムシ組の部屋で数日の間に破壊され、ゴミとして捨てられる運命にあるのだった。ロッツォはアンディの家へ帰ろうとするジェシーたちを檻の中に閉じ込め、捕らえたバズのリセットボタンを押して支配下に置き、看守として彼らを見張らせる。

ボニーの家のおもちゃたちから、サニーサイドが独裁的な性格のロッツォによっておもちゃの牢獄と化していることを聞いたウッディは、仲間を救うために施設へ帰る。ジェシーたちと再会したウッディは、仲間たちと共にサニーサイドからの脱走作戦を計画し、実行する。途中、バズを元に戻そうとして誤ってスペイン語モードにしてしまうというハプニングがありながらも、彼を連れ戻して唯一の逃げ道であるダスト・シュートに来たウッディたちだが、あと一歩のところでロッツォに見つかってしまう。さらに、ウッディたち、そしてロッツォは誤ってゴミ回集車に乗せられてしまい、ゴミ処理場に向かう羽目になる。移動中、衝撃によりバズが元に戻るも、彼らはゴミ処理場に辿り着く。そこでウッディたちは身動きが取れずに助けを求めるロッツォを救出するも、彼の最低な裏切りの所為で焼却炉の中に落ち絶体絶命の事態に陥ってしまう。だが、逸れていたリトル・グリーンメン達によって助けられ、奇跡的に生還する。一方、ウッディに「仕返しする価値も無い」とまで言われたロッツォは人間に捕まり、トラックのフロント部分に針金で全身を拘束され、他のおもちゃ達に揶揄われながら、飾りとして晒されるという、処分よりもある意味厳しい罰を受ける事になってしまった。

ウッディたちは、かつて「おもちゃ殺し」と言われていたシドが運転するゴミ回集車に乗って無事アンディの家へと帰還し、ウッディは大学行きの段ボールに、バズやジェシーたちは屋根裏部屋行きの段ボールに入る。だが、友達を見捨てたくないウッディはバズ達と共にボニーのおもちゃになることが一番の方法だと考え、ボニーの家の住所を書いた付箋を屋根裏部屋行きの段ボールに貼り付けると、自分もその中に入る。付箋を見たアンディは決意しボニーの家を訪ねる。無邪気におもちゃで遊ぶボニーを見たアンディはかつての自分と彼女を重ね合わせる。ボニーがおもちゃを大事にする女の子だと知っていたアンディは彼女に自分の宝物であるおもちゃたちを一つ一つ紹介しながら大切にしてくれる事を約束して譲ると、ボニーと共に久々におもちゃたちと遊ぶ。そして、おもちゃたちに感謝と別れを告げたアンディは、大学を目指して車を進める。遠ざかるアンディの車を眺めながら、ウッディも彼に別れを告げた。

エンドロールではウッディやサニーサイドのおもちゃ達のその後が明かされている。
登場キャラクター「トイ・ストーリーシリーズの登場人物一覧」も参照
おもちゃ

過去2作同様「人間が見ている前では動いてはいけない」というルールのもと動き回っている。
アンディのおもちゃたち

陶製電気スタンドのボー・ピープ、ペンギンのウィージーなど大部分のおもちゃは時の流れに応じて新しい持ち主の家へ引き取られて、今も元気に暮らしているという。その為、デイビス家にいたおもちゃは殆ど姿を消しており、一部の特に愛着のあるおもちゃだけが残っているが、彼らも長い間収納されたまま。
ウッディ (Woody)
カウボーイ人形。実は白黒テレビ時代の人形劇『ウッディのラウンドアップ』のプレミアキャラグッズ。アンディの幼いころからのお気に入りで、最も長くアンディが保持しているおもちゃ。自身もそれを誇りに思っており、一同のまとめ役でもある。しかしそんな彼も前作で危惧していたアンディとの別れが刻々と近づいていることを感じている。最後は自分たちを手放すことを知りながらアンディの家に戻り、重要な決断をする。アンディは「ウッディの1番素晴らしいところは…何があっても、仲間を見捨てないところだ」と語っており、アンディが遊ぶ中で作っていったウッディのキャラクター像が、そのままウッディ自身の性格に反映されていったことが示唆されている。恋人のような関係でもあったボー・ピープにはまだ未練があるらしい素振りを見せている。唐沢寿明演じる日本語吹き替え版では前2作よりも少し声が低くなっている。そのため紐を引いてからの音声も同様に声が低くなっている。
バズ・ライトイヤー (Buzz Lightyear)
スペースレンジャーのアクション人形でウッディの親友。ウッディと並び、一同のまとめ役。アクションボタンを押した際に再生される「無限の彼方へ さあ行くぞ!」(原語版:"To infinity and beyond!")が決め台詞。本作ではロッツォたちに無理やり自分の設定機能を変えられ、再び自分をスペースレンジャーだと思い込みロッツォの仲間となってしまう、また気を取り戻すとスペイン語で話すなど新たな一面を見せている。
ジェシー (Jessie)
カウガール人形。『ウッディのラウンドアップ』ではウッディのヨーデルが得意。子供時代のアンディには「バズーカジェーン」と呼ばれていたが、現在は普通に名前で呼ばれている。前作以上のじゃじゃ馬ぶりを本作でも発揮する。彼女に思いを寄せるポーズをとるバズに対しては、憎からず思っているような表情で応える。
ハム (Hamm)
お腹の中にお金をため込んでいる豚の貯金箱。アンディのおもちゃの中でも古株。博識でやや口数が多い。オス。
レックス (Rex)
内気で臆病なティラノサウルスのおもちゃ。アンディのおもちゃの中でも古株。名前の「レックス」はラテン語で「王様」を意味する言葉である。
スリンキー・ドッグ (Slinky Dog)
胴がバネになっている犬のおもちゃ。そのバネはあらゆる場面で役立っている。アンディのおもちゃの中でも古株で、ウッディとは最も長い付き合い。
ブルズアイ (Bullseye)
ウッディ、ジェシーの愛馬。ジェシーと同じく「ウッディのラウンドアップ」に出演していた。言葉は喋らないが、理解はできる。子供時代のアンディには「ジェット推進ホース」と呼ばれていたが、現在では普通に名前で呼ばれている。バズを含めてアンディに捨てられたと勘違いしている仲間たちに失望して、1人でアンディの家に帰ろうとするウッディに愛馬として唯一ついて行こうとするが、帰ってもブルズアイは屋根裏部屋で一人ぼっちになることが分かっていたため「だめだ、お前は残れ」と断られた。
ミスター・ポテトヘッド (Mr. Potato Head)
パーツの着脱が可能なジャガイモ頭の人形。アンディのおもちゃの中でも古株。皮肉屋。トルティーヤキュウリなどに自分のパーツをはめ込めば、それを胴体にして動き回ることもできる。
ミセス・ポテトヘッド (Mrs. Potato Head)
ミスター・ポテトヘッドの妻。ミスターとはラブラブ。前作では脇役だが、本作ではかなり重要な役割で右目のパーツを紛失した姿で登場する。身体から離れた状態の右目も見える。
リトル・グリーン・メン (Aliens)
3人組のエイリアン人形。それぞれの固有名詞は不明(存在するかどうかも不明)なうえ外見も声も性格も同じなので個々の判別は不能。前作であわや車から放り出される危機をミスター・ポテトヘッドに助けられ、以降ポテトヘッド夫妻の養子として扱われている。未だにミスターへの感謝を忘れない律義者達。UFOキャッチャーの景品であるためか、未知の世界へ旅立つ象徴のクレーンを"The Claw"(日本語吹き替え版では「神様」)と呼んで慕う傾向がある。基本的に頼りない場面が多いが、終盤で思いがけない活躍を見せる。
軍曹 (Sarge)
緑色の小さな兵隊人形「グリーン・アーミー・メン」の司令官。前二作では何十体もいたが、本作では1作目の軍曹1体と落下兵2体の3体しか残っていない。固有名詞はなく、「軍曹」と呼ばれる。アンディに未練はないようで、冒頭で別れの挨拶もそこそこにアンディの家から去った。その後、エンドロールでサニーサイドにたどり着いた。ウッディ達がこのことを知っているかは不明。
モリーのおもちゃ
バービー (Barbie)
アンディの妹・モリーの着せ替え人形。実在のおもちゃ。行動力があり、仲間の危機には毅然として立ち向かう。冒頭でモリーに捨てられサニーサイドへ寄付されるが、そこでケンと出会い恋に落ちる。なお上記の通りバービーは、アンディのおもちゃたちとは違い最初からサニーサイドに寄付されたおもちゃのため、彼らの脱走には協力こそしたが、ケンがいたこともあり、自分自身はサニーサイドに残った[注 4]
ボニーのおもちゃたち

ボニーの演技力を絶賛し、ごっこ遊びを「演技」と考えている。
ドーリー (Dolly)
紫の髪をした女の子のぬいぐるみ。


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