トイ・ストーリー
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この項目では、シリーズ第1作について説明しています。シリーズ全般については「トイ・ストーリーシリーズ」をご覧ください。

トイ・ストーリー
Toy Story

監督ジョン・ラセター
脚本ジョス・ウィードン
アンドリュー・スタントン
ジョエル・コーエン
アレック・ソコロウ
製作ラルフ・グッジェンハイム
ボニー・アーノルド
製作総指揮エドウィン・キャットマル
スティーブ・ジョブズ
出演者(原語版)
トム・ハンクス
ティム・アレン
(日本語吹き替え版)
唐沢寿明
所ジョージ
音楽ランディ・ニューマン
主題歌「君はともだち
ダイアモンド☆ユカイ
編集リー・アンクリッチ
ロバート・ゴードン
製作会社ピクサー・アニメーション・スタジオ
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
配給ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ
公開 1995年11月22日
1996年3月23日
上映時間81分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$30,000,000
興行収入 $394,436,586[1]
$223,225,679[1]
15億円[2]
配給収入 9億円[3]
次作トイ・ストーリー2
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『トイ・ストーリー』(原題:Toy Story)は、1995年アメリカ合衆国アニメーション映画コンピュータアニメーション)。ピクサー・アニメーション・スタジオ製作。
概要

ディズニー配給のアニメーション映画作品。劇場用長編映画としては世界初のフルCGアニメーション作品であり、全世界で約3億6200万ドルの興行収入を上げた[1]。これは、当該年度の第1位である。日本での公開は1996年3月23日。日本でのセルビデオ出荷本数は190万本[4]

制作はピクサー・アニメーション・スタジオ。監督ジョン・ラセター(ピクサー)。長編フルCGの作品を生み出した制作チーム統括の業績に対し、監督ラセターはアカデミー特別業績賞を受賞した。他にアカデミー賞候補として、脚本賞ノミネート(アンドリュー・スタントン)、オリジナル主題歌賞ノミネート("You've Got a Friend in Me)、作曲賞(コメディ部門)ノミネート(ランディ・ニューマン)。ジョン・ラセターの長編映画デビュー作となった[5]

1999年(日本では2000年)には続編『トイ・ストーリー2』が公開され、以降トイ・ストーリーシリーズとして続編や関連作品が発表されている。2009年10月2日には、『トイ・ストーリー2』との2本立てでデジタル3D版が2週間限定で全米公開、日本では2010年2月6日に公開された。

2008年に発表されたアメリカ映画ベスト100(10周年エディション)では99位にランクインした。2011年にはアメリカのTotal Film誌で行われた「史上最高のアニメ映画50」にて第1位に選ばれた[6]
ストーリー

カウボーイ人形ウッディは、古めかしいおしゃべり人形。背中の紐を引っぱると、パンチの効いた「カウボーイトーク」を聞かせてくれる。そんなウッディはおもちゃを「ともだち」として大切にする心優しい少年、アンディの大のお気に入りで、彼は毎日のように色々なおもちゃを取り混ぜながらカウボーイごっこに興じるのだった。しかし、アンディが楽しく遊ぶおもちゃ達にはとても大きな秘密があった。なんと、彼らは生きていて、話したり自由に行動したりできるのだ。しかし、それを子供に知られてはいけないというのが「おもちゃのルール」なのだ。ウッディはアンディの一番のお気に入りのおもちゃで、おもちゃ達のリーダーでもあった。

そして、今年もアンディの誕生日がやってきた。おもちゃたちはこれから共に過ごすことになる新顔に興味津々。しかし同時に、自分よりも優れた最新のおもちゃが出てきたら、アンディがそのおもちゃに夢中になってしまい、「もう彼と遊べないかもしれない」と不安になってもいた。それを確かめる為に、ウッディがおもちゃ仲間のグリーン・アーミーメンにプレゼントを偵察させたところ、プレゼントの中から現れたのは、最新の宇宙ヒーローバズ・ライトイヤーだった。技術の粋を結集したようなバズに、アンディは案の定、夢中になってしまう。また、バズ自身も自分が本物のスペースレンジャーだと信じており、飛行能力を証明するため高みから飛び降りたりする。飛びはしなかったものの、派手な動きと偶然が重なり恰好よく落ちたことから、アンディのおもちゃたちまで心を奪われてしまう。

そんな中、アンディの家が引っ越すという新たな問題が持ち上がる。その騒ぎの最中、バズのことが気に入らないウッディは、バズを机の裏に突き落とすことを画策する。だが、想定外なことに様々な偶然が重なったことでバズは机の裏ではなくアンディの部屋の窓から転落するという大事故に見舞われてしまい、さすがのウッディも愕然とする。他のおもちゃたちは、ウッディが自分に取って代わりそうなバズを窓から突き落としたのだと追求する。その最中にアンディが部屋に来るとウッディはアンディに連れられて「ピザ・プラネット」というレストランに連れて行かれる途中、二人を尾行してきていたバズに会うも、喧嘩となってしまう。夢中になるうちに、ガソリンスタンドでアンディとはぐれてしまう。必死に彼を追う二人だったが、道すがら「おもちゃ殺し」と称される隣家に住む凶悪な少年、シドに発見され、そのまま連れ去られてしまう。一方、ウッディとバズを両方無くしてしまったアンディは、二人の安否を心配し、酷く落ち込んでしまう。

翌日、部屋に閉じ込められたウッディとバズは、シドから酷い扱いを受けつつも、何とかしてもうすぐ引っ越してしまうアンディのもとへ戻ろうと試みる。しかし、テレビで流れていたバズ・ライトイヤーのCMを見たバズが、自分がおもちゃであることに気づき落ち込み自暴自棄となる。更にシドがバズにロケット花火を括り付け、爆死させるという恐ろしい計画を企てる。自分がおもちゃだった事、そしてもうすぐシドに壊されてしまう事を知ったバズは絶望してしまう。しかし、ウッディの説得で立ち直ったバズは、箱の中に閉じ込められていたウッディを救出し、二人でアンディのもとへ戻るのを決意する。その直後、目覚めたシドによってバズは連れていかれてしまうが、ウッディとシドによって改造された善良なおもちゃたちによって、無事救出される。同時にウッディは、シドの目の前で動き出し、「これから先はおもちゃを大切に扱うことだな!」と説教して、彼に一生忘れられない恐怖を与える。これに発狂したシドは、おもちゃがトラウマとなり、慌てて部屋へと逃げていった。

シドを撃退し、脱出に成功したウッディとバズだが、アンディが乗った車や他のおもちゃたちを乗せた引っ越しトラックが出発してしまう。二人はトラックを必死に追いかけるが、そこへシドの飼い犬である獰猛なスカッドが襲いかかる。その後、何とかスカッドを撃退したものの、妨害を受けていたせいでトラックには間に合わなかった。そんな時、ウッディがバズに括り付けられたロケット花火の存在を思い出し、2人はロケット花火を利用して、遂にアンディの元へ戻ることが出来た。

その後、アンディたちは引っ越し先でクリスマスを迎える。おもちゃたちは、新しいおもちゃがプレゼントされないか心配していたが、プレゼントの中身は子犬(バスター)だった。そして、冒険を共にしたウッディとバズは固い友情を誓ったのだった。
登場キャラクター詳細は「トイ・ストーリーシリーズの登場人物一覧」を参照
主要キャラクター
ウッディ・プライド(Woody Pride)
アンディのオモチャたちのリーダー的存在のカウボーイ人形。お調子者だが明るい性格をしており、アンディのことが大好き。背中についたひもを引くと、内蔵されたレコードで「Reach for the sky.(手を挙げろ)[7]」「Somebody's poisoned the waterhole!(誰かが泉に毒を盛った)」などランダムに喋る機能が付いている。アンディの一番のお気に入りだったが、バズがやってきてからはそのポジションが怪しくなっていく。その嫉妬心からバズを机の裏へ突き落とそうとしたが、偶然が重なりバズが窓から落ちたため、仲間たちから「オモチャ殺し」と言われ、バズ本人とも当初は喧嘩が絶えなかった。しかし互いの本心を知って和解してからは二人で協力し、アンディのもとへと向かう。
バズ・ライトイヤー(Buzz Lightyear)
アンディの誕生日にプレゼントとしてやってきた、体にいろいろな仕掛けがある流行のオモチャ。発売されたばかりで、自分が子供向けの大量生産された玩具ではなく、本物のスペースレンジャーだと信じており、空も飛べると信じていた(実際は飛んでいないが、本人は目を瞑っているため気づいていない)。しかし、シドの家に連れて行かれた際、テレビCMで自身がオモチャであることを知り一時は自暴自棄を起こすもウッディの説得と本心を知る。そして、おもちゃとしての生き方に目覚め、彼に協力して共にアンディのもとへと向かう。アクションボタンを押した際に再生される"To infinity and beyond!"(日本語版では「無限の彼方へ さあ行くぞ!」)が決め台詞。
仲間のおもちゃたち
レックス(Rex)
恐竜のオモチャ。見た目とは裏腹に臆病で、自分より怖い恐竜が来るのではないかと思っている。またドジな一面もあり、ベビー・モニターを落下させた際は、みんなから責め立てられ、ミスター・ポテトヘッドに「何をやってるトカゲ野郎」と罵られる。事なかれ主義でウッディがおもちゃたちから責められたときも「喧嘩は嫌い」と発言している。
ミスター・ポテトヘッド(Mr. Potato Head)
組み付けパーツ付のオモチャ。口が悪く皮肉屋。バズが部屋から落下した際はラジコンカーのおもちゃのRCの叫びを「バズを落とした犯人はウッディだ」と解釈し素早く断定。裏切者扱いしたものの、引っ越しのトラックからバズを見捨てることなく一緒に向かってくることを伝えられると和解した。妻のミセスに会うのが夢でラストでそれが実現した。
ハム(Hamm)
ブタの貯金箱のオモチャ。ミスター・ポテトヘッドほどではないが、彼も横暴な性格が目立つ。バズに嫉妬したウッディを疑っており、引っ越しのトラックに入ってきたウッディに直接攻撃を仕掛けた。ミスター・ポテトヘッドが顔を組み替えて「見てみろ、ピカソだ」と見せたときに「意味がわからない」と反応したため、「無教養なブタだ」と罵られる。
スリンキー・ドッグ(Slinky Dog)
体がバネでできた犬のオモチャ。オモチャの中では最年長でウッディとは長い付き合い。ウッディが責められたときも信用していたものの、誤解によって信用できなくなり、ウッディを見捨てざるを得なくなってしまう。しかし、終盤で真実を知ると罪悪感と後悔を感じ、誰よりも彼らを助けようと奮闘する。
ボー・ピープ
(英語版)(Bo Peep)
電気スタンドの人形。アンディのオモチャ達の中では紅一点。スリンキーと共にウッディを信じていたものの、誤解によって見捨てざるを得なくなってしまうが、内心ではやはりウッディを見捨てきれず、引っ越し直前にウッディとバズをなくして悲しむアンディの姿を見て一人ウッディの身を案じていた。終盤では、レニーや自身の証言でウッディの疑いを晴らした。
ビリー&ゴート&グラフ(Billy, Goat, and Gruff)
ボーのペットであるヒツジの人形たち。3匹がくっついているため首が3つあるようにも見える。名前は「ビリー・ゴート・グラフ」。
グリーン・アーミー・メン(Green Army Men)
リーダーの軍曹(Sarge)率いる小型の兵隊たちの集団。ウッディの命令には忠実だが、ウッディがバズを突き落としたときは「おもちゃ界のクズ!面汚し」と言い放ち、捕らえようと襲いかかるがアンディが部屋に入ってくることに気付き撤退した。
RC
バギーのラジコンカーのおもちゃ。ウッディに操作され、バズを突き落としてしまう。何よりの証人であったことから「事故じゃない。ウッディがやった」とおもちゃたちに説明し、ウッディの逃げ道を塞ぐ。引っ越しのときに、ウッディとバズを乗せて、引っ越しトラックまで走った。
ロッキー・ジブラルタル(Rocky Gibraltar)
力持ちのおもちゃ。その怪力でウッディを投げ飛ばしたが、事実を知るとウッディとバズを助けるために協力した。
エッチ・ア・スケッチ(Etch A Sketch)
スケッチボードのおもちゃ。ダイヤルを回すことで絵を描くことができる。早撃ちも得意(「絵を描く」という意味のdrawと「銃を抜く」という意味のdrawのシャレ)。
レニー(Lenny)
双眼鏡のおもちゃ。おもちゃたちが遠くを見るのに使う。終盤ではウッディとバズがトラックを追いかけてくる姿を目撃し、それをみんなに報告したことでウッディの疑いが晴れる。
ミスター・スペル(Mr. Spell)
文字を押すと声が出るオモチャ。一応喋れるが、リアクションなどは文字で表す。
つなぐでござる / バレル・オブ・モンキー(Barrel Of Monkeys)
繋げて遊ぶゲームのサル。窓から落ちたバズを救出しようと出されたが、人数が足りず届かなかった。サルの鳴き声しか発さない。
ミスター・シャーク(Mr. Shark)
笛付のサメのオモチャ。ウッディの物真似をして、本人からダメ出しを食らう。
ロボット(Robot)
足がキャタピラのロボット。ロッキーと共にウッディを投げ飛ばした。
スネーク(Snake)
ヘビの人形。ウッディがバズやRCを落としたときに足に巻き付いた。
占いボール(Magic 8-Ball)
ビリヤードのように8と書かれた黒いボール。それを振ると「Don't count on it(期待するな)」などと書かれた運勢が出る。ウッディがそれを見て机の下に落としたが、これが事件の始まりとなってしまう。ほかにもブロック人形、ホッケーパックのオモチャなどがアンディのおもちゃとして登場している。
エイリアン(Aliens)
ピザ・プラネットのクレーンゲームの景品のエイリアンの人形。集団で行動しており、クレーンを神と呼ぶ。そのうち一体はシドのオモチャとなり、スカッドによって無残な姿にされたが、終盤でシドに復讐した。
ミュータント・トイ(Mutant Toys)
シドによって改造され、奇妙な姿にされたオモチャ達。赤子の人面を持つ金属のカニ、人形の足を付けた釣り竿、人形の代わりに手のついたびっくり箱、後ろ足がタイヤのゼンマイガエル、スケボーに付けられた上半身だけの人形、アヒルのレスラー、焼き焦げた人形、ミッキーマウスの片手が付いたガラガラ人形など。全員不気味な外見とは裏腹に優しい性格で、片腕が取れたバズを修理して直した。終盤ではウッディに協力してシドに復讐した。
人間
アンディ・デイビス(Andy Davis)
ウッディ達の持ち主でおもちゃを大切にする少年。冒頭はウッディと楽しく遊んでいたが、バズという新しいおもちゃが出てきてからはバズばかり遊んでいた。そのことでウッディに興味を示さなくなったが、引っ越し直前にウッディとバズをほぼ同時に失うことで落ち込む。しかし、なくしたことでウッディへの興味を次第に取り戻していった。その後もウッディとバズをなくしたショックから引っ越し当日もひどく落ち込んでいたが、無事に再会を果たすと一転して元の明るさを取り戻した。最後は、ウッディとバズを平等に扱った上で遊ぶようになった。
モリー・デイビス(Molly Davis)
アンディの妹。赤ちゃんであるため、冒頭でミスター・ポテトヘッドを乱暴に扱っていた。物語終盤ではオモチャが動くのを目撃した。
デイビス夫人(Mrs Davis)
アンディとモリーの母親。床に散らばっているグリーン・アーミーメンを蹴とばすという乱暴な一面があるが、引っ越し直前にウッディとバズをなくして悲しむアンディを慰める等、母親としてアンディや息子のおもちゃを大切に思っている良き母親。
シド・フィリップス(Sid Phillips)
本作の
ディズニー・ヴィランズ。おもちゃを乱暴に扱うだけでなく、改造なども好む独創的な性格をしており、夜中にも平気で遊びに出掛けるなどいわゆる不良少年。おもちゃの破壊や爆破を楽しみながら平然と行うため、アンディのおもちゃたちからは「おもちゃ殺し」として恐れられている。破天荒だが母親の前では猫をかぶっており、良い子を演じている。アンディとは異なり友達付き合いの様子はなく、ピザ・プラネットにも一人で遊びに来ていた。終盤では、バズにロケット花火を括り付けて爆破の計画を立てるが、ウッディの作戦でおもちゃたちから復讐され、妹の人形でさえも怖がるほどおもちゃ恐怖症となる。


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