「デヴォン」のその他の用法については「デヴォン (曖昧さ回避)」をご覧ください。
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デヴォン(Devon)は、イングランド南西部の地域であり、デヴォン州(county of Devon, Devon county)とも呼ばれる。
コーンウォール半島の中部に位置し、西にコーンウォール、東にドーセットとサマセットにそれぞれ接している。かつてはデヴォンシャー (Devonshire) と呼ばれていたが、現在ではいくつかの名称とデヴォンシャー公爵の称号に残っているのみである。地名の "Devon" は、西暦50年ごろに南ブリテンに侵入したローマ人によって、その地に住んでいたケルト人を指してつけられた。Dumnoniiという名前がつけられ、意味は「深い谷に住むもの」という意味である。
4億0800万年前から3億6300万年前を指す地質時代のデボン紀は、地層が良く分布し、世界で初めてこの時代の地層が研究されたこの地域名にちなむ。
歴史[ソースを編集]詳細は「デヴォンの歴史(英語版)」を参照
デヴォンには、氷期の終わりごろ、紀元前6000年ごろには定住者がいたらしい。紀元前3500年ごろからの農業の跡が見つかっている。1世紀ごろにローマ人が南部のエクセターに集落を作り、それ以後3世紀にわたり、定住し続けた。5世紀ごろからゲルマン人がイングランドに移り住みはじめたが、7世紀の初めになるまで積極的な進出を行わなかった。その後、1世紀以上にわたり隣接するウェセックスと小規模な衝突を繰り返した後、合併している。
地理・地質[ソースを編集]
イングランドで唯一二つの海岸線を有する州である。州内にはダートムーア国立公園があり、サマセットとの間にはエクスムーア(英語版)国立公園が横たわる。これ以外の地域は起伏に富む田園が広がり、多くの観光客が集まる。
南部海岸にはトーキーなどのリゾートがあり、エクスマスは世界遺産「ジュラ紀海岸」の西端になる。海岸に沿って鉄道が走る。一方、北部ビデフォード湾(英語版)沿岸のトー川(英語版)とトーリッジ川(英語版)の河口部一帯にはブラウントン・バローズ(英語版)という砂丘システムが広がり、塩性湿地、泥炭地、ヒース、牧草地、オークの森林など多様な生態系がある[1]。