この項目では、ロケットについて説明しています。原子力潜水艦については「デルタ型原子力潜水艦」を、飛行機については「フェアリー デルタ2」を、II MIX僖ELTAのアルバムについては「dELTa TWO -UNIVERSE-」をご覧ください。
デルタ II
ケープカナベラルからドーン探査機を打ち上げるデルタIIロケット
機能人工衛星打ち上げロケット
製造ユナイテッド・ローンチ・アライアンス (ボーイング IDS
デルタ II(デルタツー)は、アメリカ合衆国の人工衛星打ち上げ用使い捨てロケット。開発及び初期の製造はマクドネル・ダグラスが行なった。デルタロケットシリーズのロケットであり、1989年から2018年まで運用された[2]。デルタIIロケットにはデルタ6000、デルタ7000とその2種類の派生型デルタ7000(ライトおよびヘビー)がある。
デルタ IIは、マクドネルダグラスに次いで、ボーイング・インテグレイテッド・ディフェンス・システムズ(英語版)が製造を行い、2006年12月1日以降はユナイテッド・ローンチ・アライアンス (ULA) が製造した[3][4]。運用末期には、ULAがアメリカ政府向けの製造を担当し、ボーイング・ローンチ・サービシーズ (BLS) は民生・商業用途の製造を担当していた[5]。 全てのアメリカ合衆国の使い捨てロケットはスペースシャトルの就役によって一度廃止されたが、1986年のチャレンジャー号爆発事故によりデルタロケットも含めて、使い捨てロケットの開発が再開された。 デルタIIはGPSブロックIIシリーズの衛星の打ち上げに最適化した設計だった。GPS衛星以外の打ち上げも行なっており、デルタIIは運用終了までに多くの宇宙探査機の打ち上げに成功し、その中にはいくつかのNASAの火星探査機も含まれている。 デルタIIの組み立ては2008年時点においてアラバマ州Decatur デルタIIは1度しか使用されない使い捨てロケットである。デルタIIロケットの構成は以下の通りである。
歴史
マーズ・グローバル・サーベイヤー 1996年
マーズ・パスファインダー 1996年
マーズ・クライメイト・オービター 1998年
マーズ・ポーラー・ランダー 1999年
2001マーズ・オデッセイ 2001年
マーズ・エクスプロレーション・ローバー(MER-A, スピリットとMER-B, オポチュニティ)2003年
マーズ・フェニックス着陸機 2007年
機体の詳細
1段目: ロケットダインのRS-27液体燃料ロケットエンジン1基を装備、推進剤としてRP-1と液体酸素を用いている。1段目の容積の大部分は、この推進剤・酸化剤タンクである。
固体燃料補助ロケット: 離床初期の2分間の推力増強用に用いられる。中重量以上の打上げ構成の際のデルタIIは、これを9基(6基は地上で点火、3基は飛行中に点火)備えている。軽重量機種の打上げ構成の際は3基又は4基用いる。
中間段: 1段目と2段目の間にスペーサーがある。これの製造には、1999年から摩擦攪拌接合法が使用されている。
2段目: 自己着火性推進剤である四酸化二窒素/エアロジン-50を酸化剤/推進剤として用いている。エアロジェット製のAJ10-118Kロケットエンジンが用いられており、低軌道へ投入する為に1回もしく数回燃焼する。この推進剤は腐食性が強い為、1度燃料タンク内に注入した場合、約37日以内で打ち上げる必要あり、打ち上げられなかった場合は再整備または交換を行なう必要がある[6]。この段には飛行制御の為に機体の"頭脳"である慣性誘導装置が搭載されている。
3段目: 地球周回軌道から脱出して火星等の他天体を目指す場合は、オプションとしてATK-チオコール製の固体燃料ロケットモーターを3段目に用いる。通常構成のデルタIIは、2段式で運用され、地球周回軌道への衛星投入に使用される。3段目は燃焼終了後に、宇宙機と切り離される。2段目までに誘導制御が行われるため、3段目は能動的な誘導制御機構を有せず、スピン安定
ペイロード・フェアリング:薄い金属または複合材によるペイロードフェアリングにより、打ち上げ時に地球大気から宇宙機を保護する。
命名規定
デルタIIシリーズは4桁で仕様を表記される[7]。