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デルタ (Delta) ロケットは、アメリカ合衆国で開発・運用されている人工衛星打ち上げ用中型ロケット。40年以上の長きに渡って改良を加えつつ打上げが継続されている。最新のデルタIVシリーズは第1段が新設計された大型ロケットであり、2002年に初飛行し、2004年12月にはHeavyコンフィギュレーションの機体が初飛行した。
歴史デルタDロケットによる通信衛星インテルサット一号の打ち上げ(ケープ・カナベラル、1965年4月6日)
デルタは元々ソー中距離弾道弾 (IRBM) を基に二段式打上げロケットへと発展させたソーロケットシリーズが母体になっている。「デルタ」はソーの2段目(のひとつ)の名称であり、本来は「ソー・デルタ」だったが、アメリカ航空宇宙局 (NASA) が非軍事用の打上げに用いる際にデルタと改称したものである。製造はダグラス社(後のマクドネル・ダグラス社。現在はボーイング社に吸収されている)。
初飛行は1960年で、この時は失敗したが以後順調に成功を収め、改良型がデルタA-Nまで様々な形態で用いられた。さらに、デルタ0300・1914・2914などのモデルが続いたが、スペースシャトルの就役により1980年代中盤に一旦生産が打ち切られた。
しかし、1986年1月28日のチャレンジャー号爆発事故によりシャトルの運用が中断、シャトルによる民間衛星の打上げも以後中止されたため、デルタの開発・生産が再開された。この結果、デルタII(デルタ2)と呼ばれる一連のシリーズ(6900/7900番台)が誕生し、1989年から運用開始され、現在に至っている。
1960年以来デルタの1段目は、エンジンこそLR79-7→MB3-1→MB3-3→RS-27 (A/C) と変わったものの、一貫して推進剤に液体酸素/ケロシンを使った液体燃料ロケットエンジンを用いている。1段目の直径は2.4 mであるが、長さは燃料タンクの増量に伴い何度か延長されている。
第2段とストラップ・オン・ブースターを増強することで能力を倍増させたデルタIIIが開発されたが、失敗が続いたために信用を築くことができず、また後継のデルタIVの完成が近づきデルタIIIを存続させる意義が失われたため、3号機の打ち上げをもって退役する運びとなっている[1]。
新設計した第1段とデルタIIIの第2段を組み合わせた[1]デルタIVシリーズは、中量級の機体が2002年11月と2003年3月に打上げに成功し、重量級も2004年12月と2009年1月に打ち上げられた。エンジンのバルブ、熱交換器、第2段液体水素タンクを三菱重工業が[1]、酸化剤タンクをボーイングが、それぞれ製造している。
デルタロケットは、これまでにシリーズを通して300機近い打上げが行われている。最新のデルタIVシリーズは、アメリカの軍事衛星、アメリカ国家偵察局(NRO)やアメリカ航空宇宙局 (NASA) などの各政府機関の衛星を打ち上げるために開発されたもので、同趣旨で開発されたアトラスVと共に、軍事衛星などの打ち上げの中核をなしてきた[2]。
日本のN-IおよびN-IIロケットはデルタの技術を導入して作られており[3][4]、主要部分は米国製である。H-Iについても1段目はデルタ用の主エンジンと固体燃料ロケットブースターを使用しており[5]、米国製技術の割合が高い(詳細は各ロケットの項目を参照)。 MB-3 ブロック II エンジンを備える。推力が従来の680 kNから760 kNに増強された。 13号機でEPE2、14号機で EPE3を打ち上げた。 15号機によって1962年12月13日NASAの2番目の通信衛星であるリレー 1が打ち上げられた。NASAにとって最初の能動的な衛星だった。 16号機によって1963年2月13日17b射場からシンコム1号が打ち上げられた。チオコール製のスター13B固体燃料ロケットが軌道投入に使用された。 1963年7月26日、シンコム2号が太陽同期軌道へ投入されたがデルタロケットの性能の制約により軌道が33°傾斜した。 25号機は1964年8月19日.最初の静止通信衛星であるシンコム 3号を打ち上げた。 1965年11月6日に最初のデルタEによって気象衛星GEOS 1が打ち上げられた。 製作されなかった[6]。
形式・構成
初期のデルタ(ソー・デルタ)詳細は「ソー・デルタ」を参照
1段目は準中距離弾道ミサイルのソーを転用 (エンジンはロケットダイン LR79)。
デルタは2段目で、硝酸/UDMH系のエアロジェットAJ10-118エンジンを搭載。
デルタ、デルタA-N
デルタ A
デルタ B
上段がAJ10-118Dに更新された。3ftタンクが延長され、より高エネルギーの酸化剤が使用され、半導体素子を用いた誘導装置が搭載された。
デルタ計画は'暫定'から'運用'状態になった。
91 kgを静止トランスファ軌道へ投入する能力を有する。
デルタ C
3段目を従来のアルタイルからスカウトロケットに使用する為に開発されたABL X-258を備えたアルタイル2に換装した。76 mm長くなり、10%重くなったが推力は計65%増えた。
試験的に太陽観測衛星OSO-4を打ち上げた。
デルタ D
推力増強型のデルタロケットとして知られる。
推力増強型のデルタCにキャスター 1固体燃料補助ロケットを3本備える。
30号機は1965年4月6日にインテルサット1号
デルタ E
推力増強型のデルタロケットとして知られる。
1965年
デルタDよりも45 kg重い静止トランスファ軌道へ投入できる。
キャスター2はキャスター1固体燃料補助ロケットと比較して同規模の推力で燃焼時間が長い。
MB-3 ブロック III コアエンジンは推力が8.9 kN大きい。
2段目にAJ10-118Eを採用し、直径が従来の0.84 mから1.40 mに拡大された。エンジン燃焼時間は2倍になった。
再着火回数を無制限にする為に加圧用ヘリウムタンクが追加された。
3段目はアルタイル2またはFW-4Dの2機種が選択可能だった。後にデルタE1として加えられた。
アジェナから新しいフェアリングが導入された。
デルタ F