「ダーティハリー5」とは異なります。
デッドプール
Deadpool
監督ティム・ミラー
脚本レット・リース
『デッドプール』(Deadpool)は、マーベル・コミックの同名キャラクターをベースにした、2016年のアメリカのスーパーヒーロー映画である。監督はティム・ミラー、脚本はレット・リースとポール・ワーニックが務め、ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン、エド・スクライン、T・J・ミラー、ジーナ・カラーノなどが出演する。『X-MEN:フューチャー&パスト』に続く「X-MEN」フランチャイズの8作目にあたり、「デッドプール」シリーズの1作目となる。
あらすじ(英語版)と出会い交際し始める。愛し合い結婚の約束をしたウェイドだったが、突然意識を失い病院に運ばれた結果末期がんと診断される。
ウェイドは親友のウィーゼルが経営している酒場に来たリクルーターの男の誘いに乗り、がんの治療と引き換えに極秘の人体実験の被験者となることを決めると同時に、ヴァネッサの前から姿を消す。ウェイドは施設でフランシス・フリーマン / エイジャックス(英語版)というミュータントの男から、DNAに潜んでいるミュータント遺伝子を活性化させる血清を投与され、突然変異を誘発する為に拷問を受ける。中々ミュータント化しないウェイドだったが、カプセルに密閉させ、酸素を失くして窒息させる実験の末にウェイドの細胞は変異し、驚異的な治癒能力を手に入れるが、引き換えに全身が火傷を負ったように爛れた醜い姿に変異してしまう。フランシスの側近・エンジェルからマッチを奪い、意図的に火事を起こして施設から脱出したウェイドだったが、ヴァネッサが醜い自分の姿を受け入れるとは思えず、再会を避けて盲目の老婆アル(英語版)の家に居候する。フランシスが言った言葉を頼りに元の姿に戻るため、自作の赤いコスチュームと赤い覆面を身につけて、ウィーゼルの酒場で行われていた死人が出るかどうかの賭けである「死の賭け(Dead Pool)」を元に、傭兵デッドプールと名乗り、フランシスと組織につながりのある人物を襲撃する。
リクルーターの男からフランシスの居場所を聞きだしたウェイドは、高速道路でフランシスが率いる集団を襲撃する。護衛の傭兵達を倒すとフランシスを追い詰めるが、そこにテレビ放送で騒動を見て駆けつけた、プロフェッサーX率いるミュータントのヒーローチーム「X-MEN」のコロッサス(英語版)と訓練生のネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド(英語版)が現れ、彼らと問答している間にフランシスに逃亡されてしまう。ウェイドもコロッサスに手錠をかけられ、プロフェッサーXの元へと連行されそうになるが、ナイフで自身の手首を切り落とすことで逃げだし、アルの家へと帰宅した。
デッドプールの正体を知ったフランシスは、人質としてヴァネッサを誘拐する。これを知って怒り心頭のウェイドは、「恵まれし子らの学園」のコロッサスとネガソニックの協力を得てフランシスのアジトである航空母艦がある廃棄場を襲撃、フランシスの傭兵を相手に戦いを始める。激闘の末、ウェイドはフランシスを追い詰め元の姿に戻すよう迫るも、フランシスからは「元通りにする方法などない」と言い放たれて拒否されてしまう。報復を思いとどまらせようと説得するコロッサスだったが、ウェイドはそれを尻目にフランシスを射殺する。
戦いの後にウェイドとヴァネッサは対面し、ウェイドは自身の素顔を見せるが、ヴァネッサはウェイドを受け入れて二人は結ばれ映画は幕を閉じる。
登場人物
ウェイド・ウィルソン / デッドプール
演 - ライアン・レイノルズ、日本語吹替 - 加瀬康之元特殊部隊員で、現在はニューヨークでトラブルシューターをしながら日銭を稼ぎ生活している傭兵。末期がんであることが判明し、その治療のためにウェポンXプログラムの人体実験の被験者に志願した。その結果、驚異的な治癒能力を手に入れるが、治癒能力を引き出させる代償として、全身の皮膚が焼け爛れたように変異してしまう。その後、元の自分の姿に戻りヴァネッサの元へ帰るために、自作の赤いコスチューム[注 1]と二振の刀、二丁拳銃を身に纏い、自らを傭兵「デッドプール」と名乗り、エイジャックスらを追跡する。一人称は「俺ちゃん」。あらゆるポップカルチャーに詳しいため、比喩や会話の最中によく織り混ぜて話す事が多い。かなりのおしゃべり好きで、どんな状況でもユーモアのセンスを失わずに喋り続けるため、よく相手をうざがらせている。実験で得た治癒能力は、腕を切り落としても再生し、銃で撃たれたりナイフで斬られても傷口が瞬時に治り、頭部を刺されても無事な事から、不死身に近い回復力を誇る。本作の語り部となっているほか、原作同様に物語の節々で第四の壁を無視して観客に語りかけてきたり、BGMなど劇中のあらゆる演出を操ることができる。作中ではヴァネッサとのロマンスが描かれるが、設定上はデッドプールはパンセクシュアルということになっており、ティム・ミラー監督も言及している[4]。
ヴァネッサ(英語版)
演 - モリーナ・バッカリン[5][6][7]、日本語吹替 - 林真里花ウェイドのガールフレンドでニューヨークのストリッパー。傭兵達が仕事を求めて集まる酒場「シスターマーガレットのバー」でウェイドと出会い、身内から虐待を受けていた彼と同じ境遇や、ウェイドの口数やジョークも理解できることから1年の交際を経て婚約までするが、末期がんが見つかったことで落ち込むウェイドを慰める。ウェイドが失踪してからは、ストリップバーでウェイトレスとして働いている。ウェイドは変異した醜い顔では受け入れてもらえないと思い込んでいたが、再会した後に変異した彼の顔も、「お酒がぶ飲みすれば、この顔に喜んで跨がる」と言って受け入れる。
フランシス・フリーマン / エイジャックス(英語版)
演 - エド・スクライン[8]、日本語吹替 - 浜田賢二ウェポンXプログラムを仕切ってる組織のリーダーにして、超人的な反射神経と無痛無感覚の身体を持つミュータント。難病の治療と称し、リクルーターの男を通じて各地の難病患者を集めて人体実験を施している。実験の狙いは、人工的なミュータントの製造であり、超人奴隷としてオークションで売り飛ばしていた。必要以上に相手をいたぶる事を好み、ウェイドからも「サイコ野郎」と評される程のサディストである。終盤では元の姿に戻すように迫ったウェイドに対し、「元に戻せると思ったのか」と突きつけ逆上したウェイドによって射殺される。