デスマッチ
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この項目では、プロレスの試合形式の一種について説明しています。コンピュータゲームにおけるデスマッチについては「デスマッチ (コンピュータゲーム)」をご覧ください。

デスマッチ(Death Match)は、プロレスの試合形式の一種。プロレスのルールをより危険なものに変更したり、特殊なリングを使用したりするものである。
意義

デスマッチを行う意義は様々である。
ライバル関係にある選手同士の完全決着をつけるため
デスマッチは本来、完全決着をつけるための試合を意味し、デスマッチという単語が使われ始めたときは「時間無制限の試合」を指していた。
1990年以前は、リングアウト反則裁定などで勝敗が決着することが多かったため、ランバージャック・デスマッチ、金網デスマッチ、五寸釘デスマッチなどの場外への逃げ道を封じ、完全決着をつける方式が考え出された。ルチャリブレにおける、敗者髪切りやマスク剥ぎなどのコントラ・マッチは、広義でこのグループに含まれる。1990年代以降は、通常ルールにおいても反則やリングアウトの裁定をとらないことが多くなり、この目的でデスマッチが行われることは減少した。
スペクタクルを演出するため
FMWにおける大仁田厚ターザン後藤戦のノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチを契機に表れた意義。観客は「いつ選手が道具や凶器の餌食になるか」を主眼にして観戦する。地雷爆弾ガラス画鋲マムシ蛍光灯サソリなどが使われるようになる。自作の凶器を持ち込む選手もおり、有刺鉄線を巻きつけたバット、五寸を打ち付けたバット、など、日常的に凶器を使うことでレスラーの個性とすることさえある。これらを用いて死亡事故に至った例はない。国際プロレスで行われた金網デスマッチは、完全決着にこだわらずあらゆる会場で行われ、ラッシャー木村が金網にたたきつけられて流血するのが見せ場だったため、意義的にはこちらに属する。
選手・プロレス団体の独創性を演出するため
プロレスリングFREEDOMSCZWなどでは脚立の上から飛び技を出したり、蛍光灯や有刺鉄線を利用したプロレス技を繰り出すことで、独自性を演出している。なおハードコアマッチは、この意義をより推し進めることで編み出された試合形式であるが、日本においてはデスマッチのほうを危険度の高いルールで実施している団体がほとんどである。
試合形式一覧
完全決着型
ランバージャック・デスマッチ

リングの四方を対戦者以外の選手数人(観客など選手以外の場合もある)がセコンド役となって取り囲み、選手がリングから落ちた際、すぐさまリング内に押し戻す形式。転落した位置に対立関係にある選手がいた場合、転落した選手に暴行を加えることもある。カナダきこり(ランバージャック)の喧嘩の作法が起源とされ、ランバージャック・ギミックを用いていたカナダ出身のジョー・ルダックが得意とした。WWEにおいてディーヴァ同士で行われる場合は、ランバージャック(Lumberjack)ではなく、ランバージル(Lumberjill)と呼称されている。

しかし、軍団抗争の渦中で対立関係にあるユニットの代表同士で行われた場合、ベビーフェイス陣営のレスラーがヒール陣営側の場外に転落した際に、ヒール陣営のセコンドが暴行を加える(ベビーフェイス側のセコンドは救出しようとするが蹴散らされ、乱闘に発展する)ことがあり、完全決着に至るよりも、むしろ抗争が激化してしまう恐れもある[1]

日本では1973年11月30日新日本プロレスにおけるアントニオ猪木タイガー・ジェット・シン戦が初めてこの形式で行われ[1]、近年は主に新日本やDDTプロレスリングでしばし採用している。

2011年8月21日天龍プロジェクトでの土方隆司&遠藤美月TAJIRI&朱里戦では「ランバージャックで両軍リングアウト裁定」という珍事が起きている(この試合は観客ランバージャックだった)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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