デスクトップPC
[Wikipedia|▼Menu]

この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。
出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2015年6月)
デスクトップパソコン本体(マイクロタワー)

デスクトップパソコン(: desktop personal computer、デスクトップPC)は、主に机の上に備え置いて使用する用途で作られ、移動して使うことを前提とはしていないパーソナルコンピュータの事である。
目次

1 概要

2 歴史

3 市場での位置づけ

4 一体型パソコン

5 スティック型パソコン

6 脚注

7 関連項目

概要

パーソナルコンピュータの筐体は黎明期より机の上へ据え置くスタイルが主流であったが、ノートパソコンの前身であるラップトップパソコンが普及を始めた1980年代中頃から、その対語として用いられるようになった。

初期には横型の筐体のものをデスクトップ、縦型の筐体のものをタワー(ミニタワー、マイクロタワー)と呼び、横型の場合はその上にCRTディスプレイをのせて使用していた。

1990年代後半頃からパソコンの機能性能の拡大とともにタワー型が主流となり、またCRTの大型化により、筐体の上にディスプレイを載せることは廃れた。古いパソコンの筐体はCRTによる荷重も考慮して、十分な機械的強度が持たされていたが、以後は低価格化、軽量化、開閉性の向上化が重視され、作りは華奢になった。近年では薄型軽量な液晶ディスプレイが主流となり、本体も省スペース型のモデルが増えたが、ほとんどの製品は筐体の上にディスプレイをのせることを想定して作られておらず、また熱問題の深刻化から内部通気を考慮して横置き配置も推奨されない。

現在では一体型のものも含め据え置きで使うことを前提としたパソコン全てをデスクトップパソコンと呼ぶようになっている。かつてのパーソナルコンピュータはこのデスクトップパソコンが主流であったが、2001年頃より省スペース性に優れるノートパソコンが主流となってきている。[1]

ノートパソコンとは違い、通常ディスプレイやキーボードは本体と一体ではない。デスクトップ型では物により程度の差はあっても、以下のような特徴がある。

筐体内に物理的なスペースの余裕があるため、拡張性に優れている。PCIバス製品などの安価な拡張製品も多数販売されている。

省消費電力・省スペースというより、むしろ高パフォーマンス(高コストパフォーマンス)の構成部品を使うことができる。

電力供給もコンセントから比較的大型の電源装置を使い安定供給できるなど、より低コストで安定した高いパフォーマンスを得ることができる。

高パフォーマンスの構成部品(特にCPUビデオカード)は電力の消費や発熱が激しく、耐久性・静穏性・静寂性が損なわれている。

冷却方式を空冷又は水冷に任意で選択可能。

2000年代には主に企業内への大量導入を想定し、拡張性をある程度犠牲にして幅を抑えたデスクトップパソコン(スリム型などと呼ぶ)も多く市販されている。2000年代後半になると、HP Pavilion Desktop PC S3000シリーズなどの、単に幅を狭くしただけでなく、高さや奥行きも抑えた省スペースパソコンも販売されるようになった。日本では大手メーカー製のデスクトップパソコンは省スペース型がほとんどである。ノートパソコンの部品を使用し、拡張性を犠牲にして小型化した小型デスクトップパソコン(Mac miniなど)も人気を集めている。ノートパソコンの高性能化、低価格化でデスクトップパソコン市場は日本においては年々縮小傾向にあり、2010年代のデスクトップパソコンは省スペース型やディスプレイ一体型が主流となっている。また、ネットトップと呼ばれる、ネット端末に特化した廉価で小型のデスクトップパソコンも登場した。デスクトップパソコンのOSはWindowsMacOSが標準となっている中、Google Chrome OSを搭載したLinuxパソコンの成長が見込まれている。
歴史 初期のデスクトップパソコンであるApple II

マイクロプロセッサが普及する以前では、デスクトップに収まるサイズのコンピュータは非常に小さいレベルであった。当時ミニコンピュータと呼ばれていたものでも、冷蔵庫サイズのラックに収まる程度の大きさであった。

1960年代半ばから1970年代半ばに開発された最初期のデスクトップサイズのコンピュータ(マイクロコンピュータ)としては、オリベッティ・プログラマ101、MIR、Wang 2200、HP 9800、IBM 5100、MCM/70、Xerox AltoAltair 8800、そしてApple Iがある。

商業的に成功した初期のデスクトップパソコンとして、Apple IITRS-80、そしてPET 2001が1977年に発売された。これらはビジネス用途よりも個人で使用するホームコンピュータ市場という市場を作り出した。1981年に発売されたIBM PCはこの市場の発展に大きく貢献した。1980年代半ばから90年代初頭にかけては、IBM PCおよびそのクローンであるPC/AT互換機が市場シェアのトップを占め、Apple Macintosh、そしてコモドールAmigaがそれに続いた。

1980年代の後半になるとノートパソコンも市場に販売されるようになるものの、デスクトップパソコンは1970年代から1990年代にかけてはパソコンの主流であった。
市場での位置づけ

2000年代以降、ノートパソコンの進化がデスクトップパソコンの置き換えを促進したのは事実である。しかし、100%では決してない。理由は以下の通りである。

ノートPC、タブレットなどモバイル機器の宿命であるサイズの制約のため、デスクトップPCにはモバイルPCに実装困難なハイパワーGPUと大型ディスプレイを使用できることによる、強力なグラフィック性能と高い操作快適性というアドバンテージが存在する。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:30 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef