インターネット上での音声配信である「インターネットラジオ」とは異なります。
デジタルラジオは、デジタル変調等の方式により、アナログ信号からデジタル信号に変換された音声コンテンツを放送波で送受信するラジオ放送であり、それらの送受信を行うためのシステムや受信機の総称。 従来のAM( 中波/振幅変調)やFM(超短波/周波数変調)などといったアナログ方式によるラジオ放送に比べ、一定以上の受信状況であれば劣化が少なく高音質であること、データ放送などの付加サービスが充実していることなどが特徴である。 日本では、CS-PCM音声放送・衛星デジタル音声放送・CSデジタル音声放送・BSデジタル音声放送(BSデジタルラジオ)・地上デジタル音声放送(地上デジタルラジオ)等の種類がある。 アナログ方式のAM・SW(短波放送)では、受信エリアの辺縁部・地形的条件などで電界強度が弱くても、ノイズ混じりではあるものの内容を聞き取ることは可能である。ただし混信には弱い。その一方、デジタル方式では、電界強度が弱いと音声が途切れがちになったり、急に受信不能になったりする。ただ電界強度が十分ある場合は、混信にも強く音質も良好で、動画・文字などのデジタルデータの提供も可能である。それぞれの方式には長所・短所があり、単にアナログラジオの代替として単純に考えることはできない。 また国によって採用される規格が並立したため、端末価格がアナログラジオと比べて高く、デコード用の専用ICも低価格化しにくいこと、インターネットラジオが確立したことなどから、ノルウェーのように、国の強制的な移行措置によりデジタルラジオの普及に成功した国もあれば、日本のように普及に失敗した国まで幅がある。 デジタルラジオ端末も各社から販売されているものの、山進電子のようにFMチューナーが内蔵されたハイブリッド型の端末がほとんどである。 Digital Audio Broadcast。ヨーロッパで開発された方式で、主にヨーロッパの一部とオーストラリアで使用されている。1995年開始。VHF帯、UHF帯、衛星を使用する。EU諸国で規格化したw:Eureka-147
メリットとデメリット
放送技術の規格
DAB詳細は「DAB」を参照
DABを採用した主な国は以下の通り。中でもノルウェーは2017年末までにFM放送を廃止し、世界初のDABへの完全移行を発表した[1]が、デジタルラジオに完全移行したのは、NRKなど全国放送を行っている放送局に限られている。
イギリス、フランス、イタリア、スペイン、ベルギー、スイス、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、ポーランド、オーストラリア
DMB詳細は「DMB」を参照
Digital Multimedia Broadcasting。DABを元に韓国で開発・採用された小型携帯機器用のマルチメディアデジタル放送規格。テレビ放送も実施。地上波・衛星波の2種がある。
DRM詳細は「デジタル・ラジオ・モンディエール」を参照
Digital Radio Mondiale。振幅変調(AM)ラジオで用いられ、中波放送(MW)や長波放送(LW)にも使用できる方式だが、短波放送(SW)で主に使われている。
ISDB詳細は「ISDB」を参照
Integrated Services Digital Broadcasting。日本で使用されている方式でVHF帯、UHF帯、衛星、ケーブルテレビを通じて配信する。
ISDB-S
日本のBSデジタルテレビ放送・BSデジタル音声放送・110度CSデジタル放送で使用されている規格。
ISDB-TSB
日本の地上デジタル音声放送で使用されていた規格。i-dioに使用されていた[2]。
ISDB-Tmm
ISDB-TSBに、マルチメディア放送機能を付加したもの。携帯端末向けマルチメディア放送のNOTTVで使用されていた規格[3]。