この項目では、国際単位系 (SI) における接頭語について説明しています。一部の警察官の通称としての刑事(デカ)については「刑事」をご覧ください。
デカ(deca, 記号:da)は国際単位系 (SI) および日本の計量法におけるSI接頭語の一つで、基礎となる単位の101(=10)倍の量であることを示す。decaを用いた単語に、decahedron(十面体)、decade(十年間)、decathlon(十種競技)などがある。
SIの国際文書(英語版)における正式の英語表記は deca であり、これは英国でも日本でも同じである。ただし、アメリカ合衆国においてのみ、例外的に "deka" と綴られる(詳細は「リットル#英語表記」を参照)。
1795年の当初のメートル法で定められた6つの接頭語の一つである。デカは、ギリシャ語で「十」を意味する δ?κα (deka) に由来する。当時は、倍量の接頭語はギリシャ語から、分量の接頭語はラテン語から作成することとしていた。そこで、ギリシャ語の単語をフランス語風に変更して作られたのがデカ (deca) である。1960年の第11回国際度量衡総会 (CGPM) でSIが制定される際に正式に承認された[1]。
倍量の接頭語の記号のうちメガ(記号 M、106)以上の記号は大文字であるが、デカ(da)、ヘクト(h)、キロ(k)は小文字である。これは、倍量には大文字を使うという決まりができる前にすでにデカ、ヘクト、キロが定められており、すでに小文字で定着していたためである。デカの記号 da を、Da などと大文字にしてはならない(Da はSI併用単位であるダルトンの単位記号となっている)。また、SI接頭語の中では唯一記号が2文字である。1文字のdはデシに割り当てたためである。
科学的な用途では、キロ、メガ、ギガ、テラそしてミリ、マイクロ、ナノ、ピコなどの、指数が3の倍数であるものを使用することがほとんどであり、デカはまず用いられない。また、それ以外の用途でも、値が小さすぎて接頭語を用いる有用性があまり無いことから、デカ (da) が用いられることは皆無と考えてさしつかえない。例えば2デカメートルではなく20メートルと書かれる。ただし、中央ヨーロッパの一部(オーストリア、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーなど)ではデカグラム (dag) が比較的よく用いられる。これはメートル法以前にドイツ語圏で用いられていた単位である「ロート
(ドイツ語版)」に由来する。デカはアパレル業界において手袋・靴下の10着(1着は左右ペア)の単位として使われることがあり、この場合の単位記号は「X」(ローマ数字の10)である。 記号UnicodeJIS X 0213文字参照名称
符号位置
㍲U+3372-㍲
㍲デカ
SQUARE DA
出典^ 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版
SI接頭語接頭語記号10n十進数表記漢数字表記short scaleメートル法への導入年国際単位系における制定年
クエタ (quetta)Q10301000000000000000000000000000000百穣nonillion2022年
ロナ (ronna)R10271000000000000000000000000000千'"`UNIQ--templatestyles-00000005-QINU`"'𥝱octillion2022年
ヨタ (yotta)Y10241000000000000000000000000一𥝱septillion1991年
ゼタ (zetta)Z10211000000000000000000000十垓sextillion1991年
エクサ (exa)E10181000000000000000000百京quintillion1975年
ペタ (peta)P10151000000000000000千兆quadrillion1975年
テラ (tera)T10121000000000000一兆trillion1960年
ギガ (giga)G1091000000000十億billion1960年
メガ (mega)M1061000000百万million1874年1960年
キロ (kilo)k1031000千thousand1795年1960年
ヘクト (hecto)h102100百hundred1795年1960年
デカ (deca)da10110十ten1795年1960年
1001一one
デシ (deci)d10?10.1一分tenth1795年1960年