DirecTV, LLC.
以前の社名The DirecTV Group, Inc. (2004?2015)
種類子会社
業種衛星テレビ
前身Hughes Electronics
ディレクTV(英: DirecTV、ディレクティービー)は、主に北中南米地域においてサービスを行っている衛星放送サービス。AT&Tの一部門であるDirecTV, LLCが運営している。20世紀末に日本に進出したが短期間で撤退している(後述)。 2009年3月末の加入世帯数はアメリカ合衆国で1808万世帯、ディレクTVラテンアメリカが178万世帯[注 1]。 アメリカ国内では、95チャンネルの高精細度テレビジョン放送(2008年5月現在)や全米143地域の地上波ローカル局再送信[注 2]、日本放送協会(NHK)の国際放送であるNHKワールドTV[2]など、非常に多数のチャンネルを放送している。そのため、5つの異なる経度、2つの周波数帯(Kuバンド、Kaバンド)の直接放送衛星を使用している。 現在でも圧倒的にMPEG-2のチャンネルが多いが、帯域の節約のために近年放送開始されたチャンネルはH.264で放送している。これに対応するためには5つのLNB(Low-noise block converter)を装備した18×20インチのパラボラアンテナと対応するチューナーが必要である。 MPEG-2で放送しているチャンネルはDSSという独自の放送方式を採用している。H.264で放送しているチャンネルについてはDVB-S2を採用している。 日本語専門チャンネルもラインナップされており、2019年5月現在、テレビジャパン(NHK系列)やNIPPON TV Channel(日本テレビ系列)、Channel NECO International(日活系列)の3チャンネルが視聴可能である[3][4][5]。 日本のCS放送とは異なり、ケーブルテレビ同様、基本パッケージに含まれているチャンネルは1チャンネル単位での契約はできず、追加契約が必要な有料放送(ペイテレビ)を契約したい場合も、基本パッケージへの加入が必要となる。なお、外国語放送契約者向けにテレビショッピングなど最小限のチャンネルしか含まないものもある。 ディレクTVは開局当初より日曜午後に行われるNFLの全試合を視聴可能なパッケージ「NFLサンデーチケット」を提供している。アメリカ国内ではディレクTVがNFLと独占契約を結んでおり、ライバルのディッシュ・ネットワーク(Dish Network)やケーブルテレビにはない目玉サービスとしてアピールしている。2009年3月、NFLと2014年までの契約延長に合意した。 同様のパッケージとして、「MLBエクストライニング」(MLB)、「NBAリーグパス」(NBA)、「NHLセンターアイス」(NHL)、「NASCARホットパス」(NASCAR、ディレクTV独占)、「ESPNゲームプラン」(カレッジフットボール)、「ESPNフルコート」(カレッジバスケットボール)、「MLSダイレクトキック」(MLS)などがある。 日本においては「株式会社ディレク・ティービー」が、米ディレクTVと、TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、松下電器産業(現・パナソニック)、大日本印刷、三菱電機、三菱商事、徳間書店などが出資して設立され、1997年12月1日に本放送を開始した[10]。番組の伝送には宇宙通信(現・スカパーJSAT)のSUPERBIRD C号機が利用された。
概要
パッケージ
NFLサンデーチケット
沿革
1981年 - スタンレー・ハバード
1994年 - USSBおよびディレクTVが開始。高出力の直接衛星放送としての初めてサービスイン。DECが顧客サービスを受託し、米国コロラド州コロラドスプリングスにあった技術サポートセンターがその機能を担当した。
1998年 - USSBを13億米ドルで買収。
1999年 - プライムスターを18.3億米ドルで買収。
1999年8月 - HBOのHDTV放送を開始。
1999年11月 - 法改正により、衛星放送で地上波ローカル局の再送信が可能になる[注 3]。
2003年 - ディッシュ・ネットワークの親会社エコスター・コミュニケーションズ・コーポレーションと合併に失敗。
2003年 - ゼネラルモーターズがヒューズ・エレクトロニクス株の大半をニューズ・コーポレーション(現・ウォルト・ディズニー・カンパニー)に売却。「ディレクTVグループ」に社名変更。
2004年 - ディレクTVとニューズ・コーポレーション、リバティメディア、テレビサ(メキシコ)、グローボ(ブラジル)との間で中南米地域の再編に合意。
2005年11月15日 - Music Choice音声チャンネルを停止し、衛星デジタルラジオ・XM(現・シリウスXMラジオ)73チャンネルで置き換えた[注 4]。
2006年12月 - ニューズ・コーポレーションが保有するディレクTVグループ株式と、リバティメディアが保有するニューズ・コーポレーション株式と交換することで合意(2008年2月完了)。
2007年12月 - 上場先をニューヨーク証券取引所からNASDAQに変更。ディーアンドエムホールディングスよりReplayTV事業を買収。
2009年5月 - ディレクTVグループ株式の54%を保有するリバティ・エンターテイメント・グループ(リバティメディアのトラッキング・ストック)との合併を発表(2009年11月完了)。
2014年5月 - AT&Tによる買収が発表される[6](2015年7月完了[7])。
2021年2月 - スピンオフした上で株式の30%を投資ファンドのTPGキャピタルに売却[8][9]。
日本での展開と撤退