ディファレンシャル
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出典検索?: "差動装置" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2018年9月)

差動装置(さどうそうち)は機械的機構の一種で、二つの部分の動きの差を検出、あるいは動力に差をつけ振り分ける装置。歯車を使った差動歯車やねじを使ったものなどがある。
差動歯車自動車のデファレンシャルギア(カットモデル)

デファレンシャルギア[注 1]あるいは略してデフギア、デフなどともいう。後述するリミテッド・スリップ・デフ (LSD) と比較する場合はオープンデフともいう[1]自動車などの車輪のついた乗り物に使われる動力伝達装置であり、差動装置の中で最も身近に使われているものである。

車がカーブを曲がる時、内側と外側の車輪に速度差(回転数の差)が生じるが、それを吸収しつつ動力源から同じトルクを振り分けて伝えることができる[2]。つまり、1つのエンジン出力を2つの異なった回転速度に振り分けて伝えることができる[3]。差動歯車は一般的に3輪以上の自動車で利用され、駆動する左右の車輪の軸の中央付近に設けられる。動力のない車輪や、対となる駆動輪が存在しない2輪車では必要ない。
差動歯車の装備

一般的な自動車では駆動輪(すなわち前輪駆動車の場合は前輪、後輪駆動車の場合は後輪、四輪駆動車の場合は前後両方)に一組の差動歯車を持つが、四輪駆動車の場合はさらに前輪と後輪の回転差を吸収するため、もう一つの差動歯車(センターデフ)を持つことがある。これはフルタイム四駆と呼ばれるもので、エンジン出力はまずセンターデフへ伝えられ、そこから前後のデフに配分されることになる。

パートタイム四駆などの二輪と四輪駆動を任意に切り替えることが可能な一部の車種では、駆動力取り出しのトランスファーのみの装備で、センターデフを備えていないものもある[4]。これは、未舗装路ではタイヤと路面との摩擦力が小さいので、前輪と後輪の回転差が生じてもタイヤが路面と強制的なスリップを起こすのでデファレンシャルが要らないためである。しかし、舗装路などのスリップを起こしにくい状況では、スリップできない車輪より生み出されるトルク(循環トルク)が駆動機構に逆方向の入力を生じ、大きな負担となり機構にダメージが生じる(トルク循環現象)。これはフルタイム四駆のセンターデフを直結させた場合も同様である。また、駐車場などでハンドルを大きく切って小回りすると、逆入力されたトルクによりいずれかのタイヤでブレーキが入力される挙動を起こし車体全体が不快な振動に見舞われるタイトコーナーブレーキング現象を起こすことがある。
原理.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}動力はリングギア(青)に伝えられ枠も回転する。枠に付いているピニオンギア(緑)は回転しないが、枠の回転により両側のサイドギア(赤、黄)を同じ速度で回す。左側のサイドのギアに負荷がかかるか固定されてしまうとピニオンギアはそれにつれ回転しながら右側のサイドギアを余分に回転させる。リングギア(青)の枠とピニオンギア(緑)は固定されているが、リングギア(青)とサイドギア(赤、黄)は同じ軸に通してあるだけで連動はしない。

差動歯車はまず外側のリングギアに動力が伝えられる[1]。リングギアには左右の車軸につながるサイドギアとその両者をつなぐピニオンギア(小歯車)を収めた枠が直結しており、それごと回転する[1]。リングギアを固定した状態でサイドギアの一方を回転させたとするとピニオンギアを介してもう一方は逆方向に回転する。

一方、車輪の片側を固定しリングギアを回した場合、もう一方の車輪が2倍の速度で回転する。実際の車輪の回転はこの中間においても無段階に変動し、両輪の回転数の平均値がリングギアの回転数と等しくなる。結果として車両は、直線であれ曲線であれ車輪がスリップすることなく滑らかに走行することができる。そのときのリングギアの回転から求められる速度は車両の左右の中心線の値となる。

一方で問題点もある。車輪の片方が溝に落ちた、あるいは氷に乗り上げたなど、無負荷状態あるいは無負荷に近い状態になった場合、その車輪に対する拘束力(トルク)が著しく小さくなるために空転してしまい、もう一方の地面に接地している車輪を回転させることができなくなってしまう[2]。このため、実際の走行では脱出が困難となる[5]
デフロック詳細は「デフロック」を参照

オープンデフが抱える「無負荷状態の車輪側を空転させてしまう欠点」の解決のため、何らかの方法で差動装置の固定・開放を制御するデフロック(DL:Differential Lock、差動固定装置)が考案された。その名の通り差動を強制的に固定するもので、側面ギアの回転を抑制し無負荷状態の車輪の空転を防ぐことで接地輪に駆動力を伝える働きをする。これにより泥濘路・氷結道など、極端に路面との摩擦係数の低い悪路の走行時や、スタック状態または脱輪時からの脱出において走破性を高めることができる。また、ドラッグレースのスタート時など極端に駆動軸へのトラクションが大きくなりスリップが生じる局面においてデフロック機構は片輪のスリップによる駆動力喪失を防ぎ、発進加速能力の向上をもたらす。4WDにおいては車軸のみならず、センターデフを固定することでスタックからの脱出性能を更に向上させられるセンターデフロックなどの機構も実用化された。

デフロックには大きく分けて3種類が存在し、通常はデフロック状態であるが動力源と左右の車輪間の回転差やトルク差などの諸条件が合致した場合にデフロックを自動解除するオート・デフロック。通常はオープンデフとして機能するが、運転手のスイッチやレバー操作により強制的に固定状態とする機構を追加したセレクタブル・デフロック。オープンデフを単純に溶接などの方法で完全に固定してしまうスプール・デフに大別される。

しかし、デフロックは差動機能を捨ててしまうために差動固定中は極端に旋回性能などが低下し、左右の車輪の回転差も吸収できなくなりタイヤの摩耗も激しくなるという欠点がある。比較的コーナリング性能を考慮したオート・デフロックの場合でも、多くは差動固定と固定解除の制御を遠心力で断続するドグクラッチに頼ったために、走行条件によりドライブフィールが急激に変化する場合が多く、ドライバビリティは必ずしも良好とは言えなかった。例えば、マッスルカー時代のアメリカ車で多用されたデトロイト・ロッカーに代表される、旋回中の左右車輪の回転差を検知して固定解除を行うものの場合、コーナリングの最中に突如固定解除が行われることから、ハンドリングがアンダーステアからオーバーステアに一気に変化するという独特の作動特性が存在した。こうした欠点の克服のために、後述のリミテッド・スリップ・デフ(LSD)が考案されるようになり、現在ではオフロード走行を特に重視したクロスカントリー型4WD車や一部の輸送トラックなどにセレクタブル・デフロックが装備される程度で、ドラッグレースなど極端な直進性能を求める競技車両などを除いては一般的なスポーツ走行車両はほぼ全てがLSDへと移行している。
リミテッド・スリップ・デフ詳細は「en:Limited-slip differential」を参照

その名の通り差動を条件に応じた制限を持たせたもので、デフロックと同じく駆動輪に空転が発生すると路面に駆動力が伝わらなくなってしまうデフギアの欠点を防ぐものである。デフの差動を止めてしまうデフロックでは旋回性能が低下するため、必要な時にのみ差動を制限するリミテッド・スリップ・デファレンシャル (LSD、差動制限装置)が考案された。これにより、コーナリング時に内輪の荷重が抜けて空転しても確実に駆動力を伝えられるようになる。また悪路や滑りやすい路面状況での片輪の空転においても、自動的に差動を制限し、その程度もデフロックのような固定ではないため、極端な操縦性の変化も起きにくい。また、特殊な状況であるがデフロック状態に近くなることを利用してFR車では容易にホイールスピン状態に持ち込めるようになるためドリフト走行も行いやすくなる。


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