ディバイン・クルセイダーズ
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ディバイン・クルセイダーズ(英語: Divine Crusaders[1])とは、『スーパーロボット大戦シリーズ』に登場する架空組織である。略称はDC。本項では上部組織であるEOT特別審議会、前身となったEOTI機関、および再結成されたノイエDCについても解説する。

名前は中世ヨーロッパの十字軍に由来する。
概要

以下、英字名称のあるものは北米版『OG』における表記。『OG』に登場したことのあるキャラクターのスペルはOG特典小冊子より。国内版と北米版『OG』で名前が違うものは(日本版 / 北米版)の順に表記する。
EOT特別審議会

(EOT Council)
αシリーズ
LTR機構、
テスラ・ライヒ研究所国際警察機構ら合同調査団による「第一次ASS-1調査中間報告書」を受け新西暦180年1月に発足。エアロゲイターとの抗戦を困難と考え、地球圏脱出計画を立案。
OGシリーズ
連邦政府直轄の機関。連邦政府安全保障委員会に属する13名で構成される。議長はカール・シュトレーゼマンメテオ3落下後、調査団による「第一次メテオ3調査中間報告」を受け新西暦179年に発足した。EOTエアロゲイター関連の情報を機密とする目的を持ち、メテオ3も世間にはただの隕石として報道されていた。異星人の強大さを知り、地球脱出計画に基づくシロガネの管理、地下人工冬眠施設を建造するプロジェクト・アークの推進とクレイドル防衛兵器の開発をEOTI機関に依頼するなど、延命・逃亡策を重視。さらには無条件降伏をも画策。障害となる量産型ゲシュペンストMk-IIの大量配備を阻止し、抗戦派のビアンを敵視してEOTI機関を厳重な監視下に置いたが、その甲斐もむなしくDCの蜂起によって足をすくわれた。DC戦争終結とともにアイドネウス島攻略の功績をハガネ隊から奪って連邦軍上層部の掌握にかかり、L5戦役初期においては連邦軍に対し自衛も含め一切の戦闘行為を禁止させたが、DC残党軍のジュネーブ攻撃により打撃を受け影響力が弱まる。その後生き残ったメンバーはシロガネに乗り込み、「独自の交渉」と称した逃亡を試みるも、ヴィレッタの攻撃により全滅した。
EOTI機関

(EOT Investigative Committee)
αシリーズ
南アタリア島に落下したASS-1(
マクロス)の調査を目的として結成された学術機関。調査のために優秀な科学者が集められており、責任者には稀代の天才科学者であるビアン・ゾルダークが招かれた。この後間もなくテスラ研がEOTI機関の傘下に入る。
OGシリーズ
メテオ3の調査のために結成された学術機関。新西暦180年発足。この際にテスラ研から多くのメンバーが移籍した。のちにDCの母体となる。
ディバイン・クルセイダーズ
DC戦争シリーズ
様々な観測データから異星人の地球侵略を予見し建造した
ヴァルシオンだけでは力不足と感じたビアン博士によって、ヴァルシオンを旗印にサイド3の軍隊(DC戦争シリーズの世界にジオン公国は存在しない)やDr.ヘル軍団ミケーネ帝国など各地で暗躍していた武装勢力を吸収併合して結成した軍事結社。その目的は全世界をDCの名の下に武力で統一し、いずれ来るであろう地球侵略を目論む異星人を撃退することである。後に「人類を鍛えるために自ら悪を演じたのではないか」とホワイトベース隊の面々が語っている。『第2次G』ではDCのみならず裏ではジン・ジャハナムを名乗り、対抗勢力としてのリガ・ミリティアも結成し、勝利した方が地球圏を守護すればよいと考えていた。ビアンの死後DCは崩壊したが『第3次』でザビ家、『第4次/S』ではメガノイド、『F/完結編』ではハマーン・カーンによって復活する。しかしビアンの目指した理念はなく、勝利のためには倒すべき敵であるはずの異星人(『第3次』では異星人、『第4次/S』ではゲストバーム星人)と手を結び、地球連邦政府打倒のために(『第4次/S』では全人類のメガノイド化のために)戦う反地球連邦勢力の傀儡となっていた。『第3次』では、途中から「あくまで異星人を叩く」と主張するギレン・ザビドズル・ザビ派と、「異星人と同盟を結び地球連邦を倒す」と主張するキシリア・ザビ派の内輪揉めになっており、異星人と戦う意志のある人物も少なからず存在していた。ただし異星人撃退と地球連邦との戦闘、どちらを優先させるかについては人物によって思想に違いがあり、一枚岩とは言えなかった。前者優先の例としてアナベル・ガトーは「DCは異星人と戦ってこそ大義がある」という信念を掲げ、ロンド・ベルに対し独自の判断で一時休戦を申し入れることで異星人との戦闘に専念したり、秘密裏に異星人と同盟を結ぼうと暗躍したバスク・オムに反逆したり(一方バスク側も、ガトーの主義主張を知ると計画の邪魔となると判断し始末しようとしていた)、ルートによってはDCを離反しロンド・ベルに合流してザビ家と戦っている。『第4次/S』『F/完結編』では地球連邦政府を倒すためDC残党として戦い続ける者、ティターンズに参加し、『EX』のラ・ギアス事件で主要戦力が行方不明になっていたロンド・ベル隊に変わり、DC残党狩りなどの治安維持活動を行う者、ノイエDC(後述)に入り地球連邦を敵としつつ、あくまで異星人と戦う意志のある者に分かれた。しかし思惑通りの組織に入った者ばかりではないようで、DC残党として生き残ったザビーネ・シャルは、ビアンの思想を無視する現在のDCの姿勢を嘆いていた。
αシリーズ
EOT研究機関として登場。本シリーズではマクロスを物的証拠としてビアンの訴えが地球連邦政府に聞き入れられたことから正当な研究機関となっている。新西暦183年1月、新中州重工やストンウェル社ら軍事企業の資金援助により設立され、連邦政府も地球脱出計画への協力と引き換えに設立を承認した。弓教授早乙女博士南原博士、四ッ谷博士、剛光代葉月博士らロボット研究の第一人者を招いて会合の場を設け、それ以降の各研究所におけるスーパーロボットの開発支援を行っている。本部は南アタリア島。同島にはマクロスとEOTの防衛のため実働戦力としてSDFが並立して存在する。またSRX計画の関連として東京湾海上都市にDC日本支部が設置された。総裁であるビアン博士が木星で行方不明になった後は副総裁のシュウ・シラカワが総裁代理になって活動していたが、『α外伝』でのシュウの裏切りで崩壊した。『第2次α』で参戦した『勇者王ガオガイガー』のGGGの代役であったとのこと(プロデューサの寺田は『α』の時点でガオガイガーを参戦させる予定だったと語っている)。『α』でDC日本支部が東京湾海上都市に置かれているのもGアイランドシティの名残である。『第2次α』ではGアイランドシティはDC日本支部を基にして建設されることとなる。
OGシリーズ
メテオ3を物的証拠としてビアン博士の訴えは聞き入れられていたが、EOTの解析が進み異星人の技術力の高さが判明すると、地球連邦政府のEOT審議会は自分たちの保身のため、秘密裡に異星人に全面降伏し地球を売り渡そうとしていた。そのため、軍需企業の後援をもとに独自にアーマードモジュールを開発し、南極会談を襲撃して異星人との交渉を決裂させ、新西暦186年11月3日、地球連邦政府に宣戦布告する。当初は連邦軍を劣勢に追い込むが、ハガネ隊に本拠地アイドネウス島へ乗り込まれビアンは戦死する。その目的は自らが敵となることで異星人に対抗しうる戦力を発掘し育て上げること、それが叶わない場合は連邦政府を打倒し軍事政権を打ち立てることにあった[2]。ビアンが総帥であった当初は襲撃対象を連邦軍に関連する施設に限定し、市街地に対しては攻撃を控えていた。ビアンの死後は副総帥のアードラー・コッホが世界征服のために指揮を執るが、当初の目的は失われ彼や一部の取り巻きたちの欲望で動く私兵集団と化していた。ビアンはアードラーがDCの理念を忘れ私欲に走ることを予見しており、彼の遺志を継いだゼンガー・ゾンボルトやエルザム・V・ブランシュタインに導かれたハガネ・ヒリュウ隊によってアードラーが打倒され完全に崩壊する。
ラストバタリオン

(Last Battalion)
DC戦争シリーズ
カロッゾ・ロナを指揮官とするDC最強の部隊。ザビーネ・シャルドレル・ロナなどクロスボーン・バンガードのパイロット、ギュネイ・ガスなどネオ・ジオンのパイロットが所属するほか、恐竜帝国のキャプテン・ラドラなども在籍していた。『第4次』でもDC残党としてカロッゾがザビーネ、ドレル、アンナマリーを率いて終盤に登場するが、ザビーネはビアンの思想に忠実だったようで、本来の思想を無視するDCの姿勢を嘆いていた。『第4次S』ではカロッゾ、さらにはDC全体を見限り姿を消した。この戦いでカロッゾも戦死し事実上部隊は壊滅する。
OGシリーズ
エルザムとテンペスト・ホーカーを指揮官とするビアン親衛隊。ハガネ隊との決戦ではビアンの命令でアイドネウス島に最後まで残っていた。その後はエルザムの下、クロガネのクルーとして連邦軍に非公式に協力している。
ノイエDC

(Neo DC)
第4次/S
ハマーン・カーンエギーユ・デラーズらDC残党の一部が地球圏の経済救済を旗印にして結成した組織。


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