ディズニーによる21世紀フォックスの買収は、2019年3月20日に成立した[1]。ディズニーが買収した21世紀フォックスの主な資産には20世紀フォックスの映画及びテレビスタジオ、アメリカのケーブル/衛星チャンネルのFX、FOXネットワークス・グループ、ナショナル ジオグラフィック・パートナーズの株式の73%、インドのテレビ局のディズニー・スター、Huluの株式の30%が含まれる。買収の直前に21世紀フォックスはフォックス放送、フォックス・テレビジョン・ステーション(英語版)、FOXニュース、フォックス・ビジネス、FS1(英語版)、FS2(英語版)、フォックス・デポート(英語版)、ビック・テン・ネットワーク(英語版)を新たに設立したフォックス・コーポレーションへと分割した[2]。 2017年11月6日、CNBCはウォルト・ディズニー・カンパニーが20世紀フォックス、FX放送、ナショナル ジオグラフィック・パートナーズなどを含む21世紀フォックスの映画エンターテインメント、ケーブル・エンターテインメント、ダイレクト放送衛星部門を買収する契約をルパート・マードックと交渉中であることを報じた。この契約にはフォックス放送、20世紀フォックスのスタジオ・ロット、フォックス・テレビジョン・ステーション
歴史
初期の情報(2017年11月 - 2018年4月)
この契約にはX-メンやファンタスティック・フォーなどのフォックスが所有する特定フランチャイズの映画化権、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の配給権(どれも既にディズニーが買収済みであったマーベル・スタジオとルーカスフィルムは所有していなかった)も含まれていた。交渉は成立せずにこの報道時点では停滞していたが[5][6]、11月10日にはまだ完全に契約が破棄されていないことが報じられた[7]。
11月16日、コムキャスト(NBCユニバーサルの親会社)、ベライゾン・コミュニケーションズ、ソニー(コロンビア ピクチャーズの親会社)が21世紀フォックスの入札合戦に加わったと報じられた[8][9]。21世紀フォックスの共同会長であるラクラン・マードック(英語版)は直近の株主総会でフォックスは「振興のビデオプラットフォームでの地位を活用することが困難である」とみられていた「サブスケール」の企業には属していないが、代わりに「積極的な成長戦略の実行と株主への大幅な見返りの向上の両方を継続するために必要な規模」を持つ会社であると述べた[10]。
ディズニーはアメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー(ABC)、コムキャストはナショナル・ブロードキャスティング・カンパニー(NBC)、21世紀フォックスはフォックス放送を所有していたため、ディズニーまたはコムキャストによるフォックスの完全買収は連邦通信委員会(FCC)が定める4大メジャー局のうち2社の合併を禁ずる規則に違反する[10][11]。
11月28日、『Deadline Hollywood』のマイク・フレミング・Jrはディズニーとフォックス間の交渉が急速に進んでいるという噂に言及しながら、「ディズニーがマーベルやルーカルフィルムとの取引を極秘裏に進めていたことを考えると、これが起こる場合、おそらく発表されたときのみにそれを知る事になるだろう。確かに今日話題になっているね」とコメントした[12]。
12月5日、契約が間近に迫るという噂が続き、新たにFSNリージョナル・スポーツ・ネットワーク(英語版)も売却に含まれることが示唆され、ディズニーのESPN部門との提携の可能性が高いことが報じられた[13][14][15][16]。
12月11日、コムキャストはフォックスの資産に対する入札を取り下げたことを発表した[17]。12月14日、ディズニーとフォックスはアメリカ合衆国司法省反トラスト局(英語版)の承認を待ちつつ2社を合併するための524億ドルの契約を発表した[2][18]。
2月、CNBCはディズニー=フォックスの契約があるにもかかわらず、もしもAT&T=タイム・ワーナーの合併が成立した場合にはコムキャストがディズニーの524億ドルを上回る額を提示する可能性があると報じた。