ディアボロ_(ジョジョの奇妙な冒険)
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ディアボロ
ジョジョの奇妙な冒険第5部
黄金の風のキャラクター
登場(最初)原作・61巻・Part5「そいつの名はディアボロ その2」
作者荒木飛呂彦
声優宮本充
森川智之
小西克幸
プロフィール
別名ヴィネガー・ドッピオ、ボス
性別男性
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ディアボロ (Diavolo) は、荒木飛呂彦漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』のParte5(第5部)『黄金の風』に登場する架空の人物。
人物
概要

イタリアの裏社会を牛耳るギャング組織「パッショーネ」の頂点に君臨するボス。人物像は組織内ですら謎とされ、徹底的に秘匿されている。いくつもの偽名を使っているが、その本名は「ディアボロ」である。「帝王」を名乗り、自身の永遠の絶頂を脅かすものを許さない。二重人格者で「ドッピオ」という名の気弱な少年の人格が内在している。ディアボロはドッピオの行動を常に把握しているがその逆はない。

2001年時点で33歳。アニメでは1965年生まれの35歳。自身の過去が地位や栄光を揺るがす原因となると考え、痕跡や調査手段をことごとく隠蔽・抹消してきたため、彼の正体を知る者はいない。組織の幹部にも知らせておらず、正体を探ろうとする者は裏切者とみなして容赦なく抹殺する。裏切者の死体は見せしめにして、不穏分子を牽制する。

幹部や親衛隊などに極秘任務を与えたときも、機密保持を最優先とみなした場合最終的に自決命令を出したり、抹殺指令を出して口を封じて情報漏洩を断つ。与えられた仕事を完遂した人物のことは評価するが、判断基準はあくまで利己的である。敵対者であっても、目的や誇りのために命懸けの行動を取った人物に対しては敬意を払う一面もある。

恐ろしく冷酷で残虐な性格をしている。これはギャングのボスとしての地位や手腕、強力過ぎるスタンド能力などに基づいた絶対的な自信やプライドと、自分の正体や過去を他人に知られることや自身の栄光が失われることへの懸念に基づいている。自身の正体や過去に関する事物は自らの手で徹底的に始末しなければ気が済まない。

ジョルノについては平然と組織を裏切ったことから自分を倒すつもりでいたと見抜き、親衛隊にも確実に抹殺するように告げるなど存在を警戒していた。
出生

1967年生まれ(アニメでは1965年生まれ)。イタリアの女子刑務所で2年前より収監されていた女性から生まれる。父親については母親が「2年以上前に病死している」と証言した。刑務所では育てられないため母親の故郷のサルディニア島の神父の養子となり、19歳になるまでそこで暮らしていた。

当時は「臆病でどんくさいがさっぱりした性格」と周りから思われていた。義父の神父との関係も良好で将来は船乗りになりたいと語っており、神父も神職に就いて教会の跡を継いでもらうよりも本人の意志を尊重して納得していた。1986年にディアボロが女性と交際していた所を目撃した神父が、お祝いに車を買ってあげようと彼の部屋の隣にガレージを増築しようとした際に、床下から拘束された状態で生かされていたディアボロの母親を発見する。その後何があったかは語られていないが、その日の夜に彼の故郷の村は炎に包まれ、ディアボロは死亡者の一人として処理された[1]

この時に交際していた女性こそ、当時サルディニア島に観光に来ていたトリッシュの母であるドナテラ・ウナである。この時は「ソリッド・ナーゾ」という偽名を用いており、最終的に行方をくらました。ドナテラもこの時に子供を身籠りトリッシュを出産、彼を捜索しようとせずシングルマザーとしてカラブリアでトリッシュと生活する[注 1]。このためトリッシュの存在を今まで知らずにいた。

また、同年にエジプトの遺跡発掘にアルバイトとして参加しており、その時に偶然遺跡からスタンド才能を開花させる「矢」を6本発見したため盗んで逃走した。盗んだ矢は5本をエンヤ婆に高値で売り、残りの1本を組織拡大に利用した[1]
パッショーネ創立

パッショーネを創立しボスとなり、多くの組織を潰し大勢の人間を支配下に置く。組織基盤を確立させると麻薬密売を解禁し、欧州全域を荒廃させる原因を作った。フランスの麻薬犯罪件数は1986年から20倍以上に跳ね上がっている。

1990年代から「矢」の行方を追っていたポルナレフによって嗅ぎつけられ、ついには正体まで知られたが、イタリア社会の全てを掌握するパッショーネの強固な組織力と、自身のスタンド能力「キング・クリムゾン」を武器に、ポルナレフを徹底的に追い詰めた上で返り討ちにする。そして致命傷を負わせ崖から突き落として抹殺する(しかしポルナレフは再起不能になりながらも生きていた)[1]

入団員の面接および、スタンド使いの調達は、幹部のポルポに任せていた。

1999年には、組織内「暗殺チーム」の2名(ソルベとジェラート)が正体を探っていることを知り、粛清。生きたまま輪切りにされたソルベの死体を額縁に入れ、チームメンバーへの見せしめとして送りつけた。こうして暗殺チームを恐怖という名の首輪をつけた状態に置いた。
Part5『黄金の風』

2001年、病で死の淵にいたドナテラが娘のためにソリッド・ナーゾの捜索を依頼していたことが発端となり、ドナテラとの間に生まれていた娘・トリッシュの存在を知ると、幹部のペリーコロと新幹部のブローノ・ブチャラティに命じ、トリッシュをヴェネツィアにいる自らのもとへ護送させる(トリッシュの身柄拘束を狙う裏切り者〈暗殺チーム〉は、ブチャラティチームに次々と返り討ちに遭い、リゾット・ネエロを除いて全員が死亡する)。

トリッシュを護送させた目的は、血のつながりから辿られるおそれがあり、肉親同士ならば自らの存在を探知されるかもしれない彼女を「自らの手で確実に殺すため」である。そして引き渡しの直前にスタンド能力を用い、ブチャラティとの対面を避けつつトリッシュの腕を切断して連れ去る。しかし、この行為から前述の目的を悟ったブチャラティには組織の麻薬密売に疑念を持たれていたこともあって反抗を決意される。ブチャラティから「吐き気を催す邪悪」と断じられた上にトリッシュを奪われ、「キング・クリムゾン」の能力で致命傷を負わせるものの取り逃してしまう。また、ブチャラティを蘇生させて逃亡を助けたジョルノの意図を「最初から自分を倒すために組織に入団した」と勘付き、ブチャラティと同じく敵視して親衛隊を送り込み、トリッシュもろとも始末を謀る。

かつてドナテラを故郷のサルディニア島にて撮影した写真が残っており、写っていた現地にてレオーネ・アバッキオのスタンドを使われると当時の自分の姿が暴かれることを察し、別人格のドッピオと入れ替わってサルディニア島へ向かう。しかし、暗殺チームのリーダーであるリゾットと遭遇し、戦闘になる。リゾットのスタンドであるメタリカによって重傷を負うも、ナランチャのスタンド、エアロスミスを利用して殺す。ダメージを、一般人の子供を襲い強制的に輸血することで回復し、ドッピオの姿でアバッキオの殺害に成功する。だがアバッキオは絶命寸前の力を振り絞って、ディアボロの素顔と指紋の「型」を遺していた。

ローマへ移動するジョルノたちの行動を見て、アバッキオを失った「恐怖の逃走」ではなく何か手がかりを得た「確信のある行進」と危惧すると、チョコラータとセッコに(ハイリスクを承知しつつ)ローマでのスタンドの使用を解禁する。ドッピオの姿でローマに到着した後、戦闘のダメージによって魂しか見えなくなったブチャラティを利用してトリッシュを装い、コロッセオにてジョルノたちの到着を待つ協力者のもとへ案内させる。

協力者の正体がポルナレフであることや、彼が「矢」を所有していることを確認しドッピオの姿からディアボロの姿に戻って殺害するが、絶命寸前のポルナレフが発動させた「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」により、ディアボロの肉体にはブチャラティの魂が入り、ブチャラティの肉体にはドッピオの魂が入り、ミスタの魂はトリッシュの魂と入れ替わり、ディアボロの魂はトリッシュの魂のそばに隠れながらミスタの肉体に憑りつき、レクイエムは矢を持ったまま独り歩きを始める。他のメンバーが混乱している隙を突いて、ジョルノの肉体に入っていたナランチャを殺す。レクイエムの全容をいち早く理解し、他のメンバーを出し抜いて矢を手に入れようと企んでいたがジョルノに感づかれ、それでも強引に矢を手に入れる一歩手前までたどり着く。だが、ブチャラティが死亡寸前にレクイエムを破壊したことにより、ディアボロの魂は元の肉体に戻る。

帝王の誇りから逃走を拒否し、ジョルノと対峙する。矢はジョルノに奪われ、ジョルノのスタンドは「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」に進化する。「攻撃してくる相手の動作や意志の力をゼロにする」能力にはキング・クリムゾンがまったく通用せず、予知も時飛ばしも無効化され、ラッシュ攻撃によってティベレ川へ叩き落され敗北する。

トリッシュはディアボロの生存を感じており、死は免れた。だがレクイエムの追加効果により、「死」という真実にさえ永遠に到ることができない「終わりのない終わり」を与えられた。麻薬中毒者に刺殺されたり、意識があるにもかかわらず死者として司法解剖されたり、犬に驚いてバランスを崩した所を車に轢き殺されるなどの「つまらなくあっけない死」を繰り返し、心配して近づいてきた少女にさえ恐怖して叫びだし、無限に死に続ける地獄を味わうこととなった。
ヴィネガー・ドッピオ

ディアボロの別人格にしてもう一つの魂。ディアボロとは主従関係にあるが、ドッピオ自身は気づいていない。

普段は気弱で優柔不断な少年であるが、他人が正体(ディアボロ)に繋がるようなものに触れる行動を取ろうとすると人が変わったような凶暴な性格へと変貌し、ディアボロの人格の片鱗を見せる。正体が露見する事を極端に恐れるディアボロだが、部下を使うわけにいかず自分自身で行動しなければならない場合はドッピオを表に出して行動する。ディアボロ時の出来事をドッピオは覚えていない。主人格ディアボロの意思によって人格の入れ替えは行われ、その際には体格まで変化する[注 2]。ドッピオ自身は自分のことを「ボスから唯一直接指令を下される忠実なる腹心」であると信じており、それを誇りに思っている。ディアボロとは「電話」によってドッピオに指令が下されるという形で会話が行われ、その前兆に「とおるるるるるん」[注 3]と電話の着信音のような音を口走る[3]。妄想電話の受話器は、動物だろうと玩具だろうと食べ物だろうと、耳に当てられさえすれば何でもいい。電話は完全にディアボロ主導であり、ドッピオからディアボロに電話をかけることはない。

ディアボロと肉体を共有しているためキング・クリムゾンの能力の一部をディアボロから借りて操ることができる。ただし、使用できる力は「エピタフによる未来予知」と「キング・クリムゾンの両腕」のみで、「この世の時間を消し去る」能力は使うことができない。このため、悪い予知を見た場合には、ディアボロに変わらない限りはそのままダメージを受ける。

組織の裏切り者となったブチャラティチームを追跡し、サルディニア島でディアボロへの手掛かりを探っていたリゾットと遭遇。無力な一般人を演じてその場を逃れようとしたが、ナランチャのエアロ・スミスの飛行音に反応したことでスタンド使いと見抜かれ、凶悪な人格を表出させて交戦する。苦戦の末、ディアボロとの連携によりリゾットを殺害し、続けてアバッキオも亡き者にする。その後は彼らを追ってローマのコロッセオに向かうが、コロッセオで発動した「シルバー・チャリオッツ・レクイエム」の能力により瀕死のブチャラティの肉体と魂が入れ替わり、さらにその状態でミスタの銃撃を受けて動けなくなり、そのままブチャラティの肉体の死に巻き込まれる形で死亡した。その際にディアボロが違う肉体に入ったことと、もうディアボロは自分から離れたことを悟り寂しさを感じ、絶命寸前まで電話を求め続けていた。


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