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LTO Ultrium規格のテープドライブ(写真右)DDS規格のテープドライブ(写真下)
テープドライブとはテープメディアにデータの記録再生を行う外部記憶装置である。ここではデータ/コンピュータ用のドライブについて述べる。 テープドライブは、記録再生を行う磁気ヘッド 記録方式、巻き取りハブの有無、価格帯などで大別される。 テープの長手方向に沿った直線上のトラックにデータを記録する方式。磁気ヘッドの複数の記録再生チャンネルで同時に書き込み/読み出しを行う。 テープカートリッジは、テープを巻きつける回転軸(リール)を1つないし2つ持つ。前者の形態の場合、ドライブにも巻き取り用のハブが必須となる。カートリッジからテープを引き出す事も必要となり、ローディング時の動作がやや複雑となる。しかしながら、カートリッジをコンパクトにできるため、特に大量のカートリッジを扱う場合、スペース効率を高く出来る利点がある。 ミッドレンジ、エンタープライズのクラス分けが存在する。容量、転送速度、信頼性(エラーレート)等にスペック差がある。 なお、ハードディスクやフロッピーディスクが高価であった頃は代用品として音楽用テープとカセットレコーダーを用いたが、現在では使われていない。音楽用テープにデータを記録することに特化したレコーダーを日本では特にデータレコーダと呼んだ。 HDDやフラッシュメモリと比較して、以下のような特徴がある[2]。 長所: 短所: ランダムアクセス性能が低いことから、HDDなどを介さずに直接テープにデータを書き込む事は殆どない。バックアップの場合、システム形式によりDisk-to-Tape(D2T)やDisk-to-Disk-to-Tape(D2D2T)と呼ばれる[3]。アーカイブでは、ディスク-テープ間のファイル移動を参照頻度などに応じて自動化する仕組みがある。 階層型ストレージ管理と呼ばれる。 かつてのテープドライブはブロックごとに読み書きするために頻繁にテープを停止させていたが、現在主流のテープストリーマーと呼ばれるテープドライブでは、テープを停止させず連続した読み書きが可能である。 テープは通常のファイルシステムとは異なり、ディレクトリ構造やファイル名をそれ自身に持たない事が一般的であった。 ファイルの検索性向上や上位アプリケーションとの連携を容易にするため、LTO規格の第5世代(LTO-5)において、リニアテープファイルシステム(LTFS)が導入された。これは、データの目録をテープ自体に持たせる事で、あたかもテープ内のデータがディレクトリ構造を有しているように見せるフォーマット/ファイルシステムである。 リニア・テープ・オープン(LTO)やIBM 3592などの規格がある。
概要
種類
記録方式による分類
リニア・サーペンタイン方式
ヘリカル・スキャン方式
詳細は「ヘリカルスキャン方式」を参照
巻き取りハブの有無による分類
価格帯による分類
特徴・比較
シーケンシャルアクセス性能が高い
メディアが安価(容量あたりの単価が低い)
光学メディア(CDなど)のように可搬性が高い
バックアップデータを遠隔地へ送付し易い
ドライブが破損してもメディアが無事ならデータは復元できる
ランダムアクセス性能が低い
ドライブが比較的高価であり、特にデータ容量が小さい場合、イニシャルコストが高くなる
定期的なメンテナンスを要する (ヘッドクリーニングテープの利用など)
テープメディア詳細は「磁気テープ」を参照
リニア・テープ・オープン - リニア・サーペンタイン方式を採用したオープン規格で、Ultriumと呼ばれる規格が主流。導入コストは高いが、メディアは安価。
デジタル・データ・ストレージ (DDS) - デジタル・オーディオ・テープ(DAT)の技術をデータ用に流用したもの。 導入コストは安価だが、メディアは高価。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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