テレンス・ブランチャード
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テレンス・ブランチャード
Terence Blanchard
テレンス・ブランチャード(2008年)
基本情報
生誕 (1962-03-13) 1962年3月13日(62歳)
出身地 アメリカ合衆国 ルイジアナ州ニューオーリンズ
ジャンルジャズ映画音楽
職業トランペット奏者、作曲家、バンドリーダー
担当楽器トランペット
活動期間1980年 -
レーベルコンコード・レコード
コロムビア・レコード
ソニー・クラシカル
ブルーノート・レコード
共同作業者アート・ブレイキー、ドナルド・ハリソン、スパイク・リー、E-コレクティヴ他
公式サイト ⇒terenceblanchard.com

テレンス・ブランチャード(Terence Blanchard、1962年3月13日[1] - )はアメリカ合衆国ジャズトランペット奏者、バンドリーダー、作曲家。奏者としての活動に加えて、映画音楽の作曲も多く、特にスパイク・リーの監督作品のサウンドトラックを多数制作してきた[1]
来歴
誕生?1990年代

ルイジアナ州ニューオーリンズで生まれ育ち、同郷のウィントン・マルサリスとは幼なじみだった[1]ラトガース大学で学ぶかたわら、ライオネル・ハンプトンのツアー・バンドに参加し、1982年にはマルサリスの推薦で、アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズに加入[1]。1983年には、ジャズ・メッセンジャーズで活動を共にしていたサックス奏者のドナルド・ハリソンと連名のリーダー・アルバム『New York Second Line』を制作し[2]、ブランチャードは1986年にジャズ・メッセンジャーズを脱退してからも、ハリソンとのコンビで活動を続ける[1]

その後スパイク・リーと出会い、映画『モ'・ベター・ブルース』(1990年公開)のサウンドトラックの作曲を依頼されるが、「自分にはまだ映画音楽のスコアを作るなんて無理だ」と考えて辞退した[3]。ただし、クレジットには記載されていないが、実際にはブランチャードも「シング・ソウェト」という自作曲を提供しており[3][4]、この曲は後にブランチャードのリーダー・アルバムでも再録音されている[3]。ブランチャードは『モ'・ベター・ブルース』において、主演俳優デンゼル・ワシントンの演奏シーンの吹き替えを行うだけでなく、ワシントンにトランペット演奏の運指練習なども指導した[4]

そして、1991年に公開されたリーの監督映画『ジャングル・フィーバー』ではスティーヴィー・ワンダーと共に音楽監督を務め[5]、以後ブランチャードは、自分でも数を忘れてしまうほど多数の映画のサウンドトラックを作曲していく[3]。また、ドナルド・ハリソンと別れて単独名義のリーダー・アルバム『シング・ソウェト』(1991年/原題:Terence Blanchard)をリリースし、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで5位を記録した[6]。1992年、ブランチャードは再びリーの監督映画『マルコムX』の音楽監督を務め、劇中でもトランペット奏者の役を演じて、映画初出演を果たす[7]。11月にはブランフォード・マルサリスジェローム・リチャードソンらと共に録音したサウンドトラック・アルバムも発売された[8]。また、同年12月には『マルコムX』で使用された楽曲を自分のクインテットで再録音し、1993年にアルバム『マルコムXに捧ぐ』としてリリースしている[9]。なお、ブランチャードは映画音楽の分野で有名になってからも、ジャズ・ミュージシャンの本分はクラブやコンサートでの演奏だという姿勢を崩さず、後年のインタビューでも「ライヴ・パフォーマンスこそが、常に自分の居場所であり続けてきた」と語っている[10]

1996年のアルバム『ハート・スピーク?プレイズ・イヴァン・リンス?』は、ブラジルのミュージシャン、イヴァン・リンスの作品集となり、大部分の曲でリンス本人がゲスト・ボーカリストとして参加した[11]
2000年代

2000年、南カリフォルニア大学の学内機関「セロニアス・モンク・インスティテュート・オブ・ジャズ」のアーティスティック・ディレクターに就任した[1]

2002年に公開されたスパイク・リー監督映画『25時』のサウンドトラックは高く評価され、第1回セントラル・オハイオ映画批評家協会賞で作曲賞の受賞を果たした[12]。また、第60回ゴールデングローブ賞作曲賞にノミネートされた[13]

2003年にブルーノート・レコード移籍第1弾として発売されたアルバム『バウンス』には、ロバート・グラスパー等の若手ジャズ・ミュージシャンが参加した[14]。続く『フロー』(2005年)には、ハービー・ハンコックがプロデュースとピアノ演奏で参加した[15]

2007年にはハリケーン・カトリーナのもたらした悲劇を題材としたアルバム『A Tale of God's Will (A Requiem for Katrina)』を発表し[16]第50回グラミー賞では最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム賞を受賞して、個人名義では初のグラミー受賞を果たした[6]。また、2007年のモンタレー・ジャズ・フェスティバルでニーナ・フリーロンと共演した時のライヴ録音は、2008年にアルバム『Monterey Jazz Festival: 50th Anniversary All-Stars』としてリリースされ、同アルバムに収録された「ビ・バップ」(ディジー・ガレスピーのカヴァー)によってグラミー賞最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・ソロ賞を受賞した[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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